Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

国立故宮博物院☆

☆台湾バカンスブログ☆

今回のバカンスでとても楽しみにしていたのが、中国4000年の歴史をつまびらかにする『国立故宮博物院』。

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世界四大博物館のひとつで、中華文明コレクションにおいては世界一と言われる博物館。

にも関わらず、23年前の私は写真館での変身写真アルバム制作、当時の彼と結婚していいの?な占い、B級グルメ&スイーツ食べ歩き、夜市制覇、台湾雑貨ショッピングに明け暮れ、この有名な博物館を訪れず...。

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夫「俺も昔は高雄でスキューバ(ダイビング)三昧で、故宮は行ったことない」

というわけで、今日は一日ここで過ごそう!な勢いで朝から出かけました。

わ、、思っていたよりずっと広い敷地。

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博物館に入るまで階段上がって上がって、ようやく!

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およそ70万点の収蔵品は、宗、元、明、清の四王朝を中心に歴代皇帝の至宝、秘宝が集結。

その全てを観るには8年以上かかるというので驚きです。

常設展は約2万点、それ以外の展示は3〜6ヶ月に一度入れ替え。

詳しくは、日本語解説も充実しているオフィシャルサイト(https://www.npm.gov.tw)をご覧いただくとして、ここでは個人的に印象的だったものをちょっとピックアップ。

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ところどころルーペで確認できる作品には、その緻密な職人技に驚きの連続。

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例外はあるものの3階の玉器、青銅器から下に観ていくと、おおまかに歴史を辿れる流れで、また3階に注目、目玉作品が多いと聞いていたので、チケットを手にしてすぐに3階へ駆け上がりました。

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まずは必見な二大名宝、故宮博物院のシンボル作品!!

と思ったら、え...「今日無展出」。

そのひとつ「翠玉白菜」が本日展示されずとな。(ショック!)

それは翡翠の自然な色を生かして白菜を掘り上げた彫刻で、人工的な着色は一才されず、翡翠彫刻の最高傑作と言われるもの。

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何度もガイドブックで確認していたその本物を是非観たかったので、本当に残念。

清時代の作品で、作者は不明。光緒帝の妃・瑾妃の持参品と考えられているそう。

葉の上には子孫繁栄の象徴の2匹のキリギリスとイナゴが彫られています。

(オフィシャルサイトより↓)

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リアル白菜サイズの大きさを想像していたのですが、その解説を読むと、高さ18.7センチ、幅9.1センチ、厚さ5.07センチということで、日本で普通に見る、食べる白菜よりずっと小さいねーと。

先日のレストラン「MIPON」で食べたスープの中の白菜サイズよりちょっと大きいぐらい?!というイメージが湧きましたけど。

(関連記事→https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/mipon.html )

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そしてもう一つの宝物作品「肉形石」。

豚の角煮「東坡煮」にそっくりな、こちらも清代に制作された彫刻。

長い年月をかけて形成された3層の石を生かし、彩色、加工が施されています。

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ちなみに音声ガイドは、音声&文字でとても丁寧に詳しく説明されているので、一点ずつしっかり聞いていると時間はあっという間。

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この角煮作品の大きさも意外と小ぶりで高さ5.7センチ、幅6.6センチ、厚さ5.3センチ。

またまたレストラン@富錦樹台菜香檳(フージンツリー)での一品を思い出してしまいました。

(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-1731.html

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唐の時代(飛鳥時代から平安時代中期)には、この「灰陶加彩仕女俑」のように下ぶくれの丸顔にふくよかなボディ、細く長い眉に切れ長の目の女性が、標準的な美人とされていたと。

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永楽青花磁器の名品「青花龍紋天球瓶蓮」。

花の間を縫うようにして進む、雄々しい三つ爪の龍が器身全体に描かれ、全体に堂々たる風格と荘重な雰囲気が漂う。

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青花磁器は酸化コバルトという鉱物を顔料として用い、素地に紋飾を描いてから透明釉を一度かけ、摂氏1200度ほどの高温で焼造したそう。

巨大なレンゲも目を引く...!

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ちょっと興味深く感じた、真中にアラビア文字の入った作品。

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その美しさに息を呑んだ「碧玉屏風」。

これは、日中戦争中に中華民国ワン・ジンウェイから日本の天皇陛下に贈られ、戦後に返還された屏風。

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48枚の翡翠で作られ、1枚1枚を見入るほどに細かく、美しい。

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両面に同じ彫刻が施されているのですが、それは「裏表がない」「誠実」を表現したものだと。

IMG_7148.jpegいったいどうやって作ったのだろう...?

その複雑な作りに呆然とした象牙の「彫象牙透花人物套球」。

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象牙の球の中に球。

それぞれが回転することができ、球には継ぎ目がなく、中国の究極の工芸品と。

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透かし彫りした球は十八の層から成り、各層が密接でそれぞれ繊細な美を醸し出し、いつまでも観ていても飽きない。

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内びんに描かれた水草や金魚の文様が、目の前で走馬灯の様にゆったりと回転する「霽青描金游魚転心瓶」。

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器好きとしては、名品食器を眺めるのも楽しく、佳い器は佳いよねぇと眼福。

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素晴らしいものをたくさん鑑賞でき、気持ちがとても満たされました。

IMG_7179.jpeg他にもたくさんの書画、そしていくつかの企画展も開催中でしたが、キリがないのでこのブログではこのへんで。。

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今後は、台湾に来るたびに訪れたい、まだまだ見どころたくさんの『国立故宮博物院』です。

<info>
国立故宮博物院
台北市士林区至善路二段221号

*****K子のつぶやき*****

肌寒いパリ。

オリンピック前にフランスの議会下院を解散して、今月末に選挙を行うとは驚いた...!

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KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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