ミセス・ハリス、パリへ行く☆
映画館で鑑賞したかったイギリス映画『Mrs Harris Goes to Paris』だったけれど、見逃してしまったので原作本を読むことに。
それは、アメリカ人作家Paul Gallico(ポール・ギャリコ)著、亀山龍樹(訳)の『ミセス・ハリス、パリへ行く』(角川書店)。
正直なところ読む前はそれほどの期待はなく、舞台がパリだし、しかもディオールだし、主人公と同じ外国人目線で見るパリは色々共感できるだろうぐらいの軽い気持ちで手にしたのですが、とても素敵なハートウォーミングなお話で感動しました。
(ある日のディオールパリ本店ディスプレー↓)
というわけで、簡単読書感想文を何度行っても嬉し愉し大好きなディオールのミュゼ『La Galerie Dior』(ラ・ギャラリー・ディオール)の画像と共に。
(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/8la-galerie-diorvol1.html )
(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/8la-galerie-diorvol2.html )
物語の主人公ミセス・ハリスは、ロンドンに暮らす家政婦。
質素、素朴で堅実な生活の中で、ひょんなことからディオールのドレスを手に入れるという夢を抱く。
この夢を実現するために、彼女は困難を乗り越え、節約し、ついにはパリへと旅立ちます。
この小説の魅力は、なんといってもミセス・ハリスのキャラクター。
彼女はとにかく意志が強く、他人のために尽くす心優しい人。
困難の中にあっても自分の夢を諦めず、努力と情熱で目標を追い求める姿勢は、読者にも勇気と希望を与える。
そして物語が進む中で、ミセス・ハリスがパリで経験する出来事や出会う人々との交流は、彼女の人間性をさらに豊かに描き出してゆく。
(本の中に描かれる「誘惑」という名のドレスは、どんなドレス?と想像しながら巡るのも楽しいと思います!なLa Galerie Dior)
パリでの冒険は、単に物理的な旅ではなく、彼女自身の成長と自己発見の旅。
ミセス・ハリスが直面するトラブルや感動的な瞬間を通じて、私もすっかり感情移入してしまい、彼女とともに笑い、うるっと(涙)し、心揺さぶられました。
登場人物たちは皆、生き生きとしていて、それもいずれも「パリあるある」な、こういう人はパリにいるよね〜、リアルパリジャンの様子がちょいちょい笑える。
実際私自身の経験とも重なって、まるで作中の彼らと出会っているかのように感じたり!?
またちょっと驚いたのは映画化は2022年ですが、原作本はそう新しいものではなく、1958年出版。
舞台は50年代後半のパリ。
なのに描写されるパリの街の様子、モニュメントから受ける印象は今に重なり、古さを感じさせない。
それはまたパリという街の魅力でもあるわけで。
ミセス・ハリスの無垢で純粋な視点からのパリ散策は、嫌味がなく、クスっと笑えたり、読んでいて気持ちが明るくなる♬
ミセス・ハリスの友人は、言う。
そんな高価な服は私らには縁がないよ、似合わないよ。
どこに着ていくの?
着ていく場所あるの?
どんな言葉にも屈しないミセス・ハリス。
欲しいものは欲しいのだ!
友人のように最初からダメ出ししてたら何も始まらない、起こらない。
どんなことでも夢見る気持ちを無くしたらいかんのよね...。
「ミセス・ハリス、パリへ行く」は、夢を見ることの大切さ、努力と希望の力、そして人間の優しさの連鎖、人との繋がりの重要性を教えてくれる作品でした。
読み終えた後には、心に温かさと感動が残り、自分自身の夢や目標、日々どんなことをもっと意識しよう?と、あれこれ考えさせられました。
あら、、簡単感想文のつもりがダーッと一気に書いてしまいました。。
その勢いのままに映画『Mrs Harris Goes to Paris』も観よう!と、Amazon Prime Videoで久しぶりのお家でシネマ☆
え...。
大筋の流れは原作と同じですが、それぞれのキャラクー、パリでの出来事の色々、その積み重ねからの連鎖など色々違っていました。
物語の最後、結びは全く違う終わり方だったことには驚いた...。
映画と原作、それぞれ違った良さ、面白さです。
また、ミセス・ハリスはシリーズ化され「ミセス・ハリス、ニョーヨークへ行く」「ミセス・ハリス、国会へ行く」などもあるそうなので、そちらも読んでみたいと思います。
すっかりミセス ハリスのファン♡
*****K子のつぶやき*****
「ミセス・ケーコ、パリへ行く」。
朝ランコースにディオール本店があることは今更ながら幸せ、眼福な朝だ。
いつも見惚れて足は止まり、朝ランにならない。。
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