
ジャン・ジャック・ルクー☆幻影の建築家
既に手にした方も多いのでは!と思いますが、フィガロ・ジャポン最新号(5月号)はパリ大特集☆
テーマは、「おいしいパリ」。
食いしん坊にはたまらぬ、食べたいがいっぱいの今の美味しいパリ情報満載です。
友達と行くなら、大勢で行くなら、夫と行くなら、それぞれのシチュエーションを妄想しながら行きたいお店やスイーツをピックアップ☆
で、今日はこのままモグモグな話に繋げたいところですが、アップしそびれの美術鑑賞ネタを。
ぶらっとプティパレを訪れて鑑賞したらすっかり好きになってしまった“Fernand Khnopff”(フェルナン・クノップフ)ですが、
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-990.html)
同時開催されていたのが、“Jean Jacques Lequeu (1757-1826)Bâtisseur de fantasmes”(ジャン・ジャック・ルクー☆幻影の建築家)展。
「ジャン・ジャック・ルクー」、これまた私には初耳ネーム?!
ジャン・ジャック・ルクーとは18世紀後半の革命期を生きた建築家で、その生涯は謎が多いそう。
彼が貧窮と世間の無関心の中で亡くなる半年前に、きわめて奇妙な版画作品をフランス国立図書館に寄託。
本展は彼のデッサンや版画をまとめて公開する初めての機会で、約100点を展示。
恥ずかしながら会場に入るまでジャン・ジャック・ルクーは画家だと思っていたので建築家だと知りまず驚く。。
そして展示された数々のドローイング(ほとんど版画)、図面などを一点ずつ鑑賞するも「建築」に造詣のない私にはそれが実際に建てられたらどんな建築物になるのかなかなか想像力及ばず。
それでも模型があるものは図面と一緒に見比べながらなるほど…と。
フランス革命期のかなり社会が混乱、混沌としていた時代、それまでの歴史あるものがどんどん破壊されたことを思うと、その中での制作活動、芸術活動全般は容易ではなかったと思います。
そんな時代の中での作品がちょっと私には近未来的というか夢想的に感じられたり、
ローマ、ヴェネツィア、フィレンツェあたりで見たことがあるような古典的様式のものには不変的な造形美を感じました。
並んだ煙突、塔のデッサンを前に何やら真剣に話し込むカップル。
一緒に私も眺めてみたけれど・・・。
建築を学ばれている方などには興味深く、本展を存分に堪能できたと思うのですが、残念ながら私には理解が難しかったです。
展示作品の多くは建築物関連だった中、最後に飾られていたのが本展の宣伝ポスターになっている作品“Il est libre”(He is free)。
豊かなバストから女性と思いきや、なんとも意味深なタイトルです。
単にエロティックなデッサンなのか、革命による自由の寓意なのか?
ジャン・ジャック・ルクーが建築家として生きるには不遇の時代だったようですが、こうして時代を超えて作品が残されて今に蘇っているのもパリっぽい!?
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