
Styrian Breaded Chicken☆
<スキーバカンスブログ@オーストリア>
今シーズンのディナーの様子を。
揚げたてさっくりで旨ッ!
と感激したのは、仔牛ヒレ肉を使った「Veal Cordon bleu」(ヴィール・コルドン・ブルー)。
(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-1163.html)
夫は早くも2度目のWiener Schnitzel(ヴィーナー・シュニッツェル)。
今滞在中に何回食べるのだろう...。
それにしても今年は頻繁に揚げ物メニューがメイン料理選択肢に入ることが多く、そのことにいち早く気がついた揚げ物ラバーな夫がオーナーに尋ねたところ、
びっくり!今シーズンから新しいシェフが就任したことがわかりました。
このホテルで1997年から長きにわたりシェフを務めてたTさんが昨年、急逝してしまったと。
ここがシーズンオフの間は南フランスやイタリアなどで働かれ、そこでの経験をこのホテルでオーストリア風にアレンジして作ってくれるのが毎年楽しみでした。
Tさんのご冥福をお祈りします。
新たに就任されたGシェフの得意料理は揚げ物?!
中でもこれは初めて!!と夫婦揃って大感激したのが、『Steirisches Backhendl』(Styrian Breaded Chicken)というオーストリア・シュタイヤーマルク州発祥の郷土料理。
シュタイヤーマルク風のパン粉付きチキンで、その特徴はパン粉にパンプキンシードを混ぜること。
というのもシュタイヤーマルク州は、かぼちゃの種が名産物。
かぼちゃの種が入ることで通常のシュニッツェルよりもナッツのような香ばしさが加わり、衣はサクサクで、チキンはジューシーに仕上がります。
そしてこちらもクランベリーソース&レモンを添えるのがオーセンティックなのだそう。
初めて食べた時は、カツレツにクランベリーソースとは驚きで、いまいちだったのですが、今じゃすっかり私はこの甘じょっぱ酸っぱな味が好きになりました♡
ところでこれも毎年書いてますが、食事は好き勝手なテーブルではなく、滞在中は最初にダイニングマネージャーからアサインされた同じテーブルで毎食いただきます。
其々のテーブル担当スタッフも固定されるので、近くにいるからと担当外の人にお願いしてもダメです。
私達の今年のテーブルは、昨年と同じインナーサークルの一角。
(この日はイタリアンディナーの日:アンティパストはビュッフェスタイルでスタート)
ププっと内心笑ってしまうのが、ここでの席=マウンティング。
パリでもそうですが、入口近くで寒いとか、お手洗い近くの席は末席な印象だったりしますが、こちらのホテルではダイニングの中央(インナーサークル)、且つ、オーナーファミリーテーブル(オーナーも毎日一緒にダイニングテーブルにつきます)に近いテーブルがみんなの狙うテーブル。
(関連記事→https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/welcome-dinner.html )
私達は、最初からそのマウンティングに興味なし。
というか、くだらねぇ〜と思ってしまうのですが、何事も張り合う人はいるもので...。
毎年特にピリピリ、キョロキョロしているのは、アメリカから来ているナタリー(仮名)だ。
K「いたいた!ナタリー発見。今、チーズ取りに行ってるよ」
夫「やっぱり今年も来ていたか。どこに座ってる?」
K「去年と同じ窓際端っこテーブル」
夫「昇格なし」
K「彼女としては悔しいところですな」
K「やべー、目が合った!インナーサークル入れずとなると、またなんか嫌味言われるかも...」
夫「関わらずにいよう」
私達が去年から彼女よりちょっといい席に入ってからナタリーからは上から目線の言葉は全くなり、どちらかいうとバッタリ会っても軽い挨拶だけでサーッと逃げられるように?!
それまでは夫自慢(そこそこリッチよー)や娘自慢(頭のいい子なんだから)など、ペラペラとよく話してくれたのに。。
(日替わりスープは、ミネストローネ)
(あら!やっぱりメインには揚げ物メニューありでアランチーニ!これ、とっても美味しかったです♡)
ほんのわずかな限られた時間を過ごすだけのホテルだというのに、そこにはとてもとても小さな社会の縮図のようなものも感じられ、いろんな人がいろんな価値観を持って生きていることを肌で感じます。
マウンティングなんて関係ないと思っていても、知らぬまに虜まれてしまうこともあるのかも?!と気をつけながら周りと自分の在り方も見つめ直す機会だったりもします。
(イタリアンディナーの日は、チーズも基本イタリアチーズ)
ランチ&ディナーのデザートは、毎回2種類のあるので、なるべく夫とそれぞれ違ったものを選んで食べ比べ。
ブルーベリーとピスタチオのムースケーキは、あまり特徴なし。
こちらはブラック・フォレストケーキ。
甘々でした。
こうして去年と同じテーブルで毎回の食事を楽しんでいたのですが、ある事件が(大袈裟です)勃発。
続く。
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