サンマロ 8月のマルシェ

夏のヴァカンスは、ブルターニュ地方のSaint-Maloサンマロへ行ってきました。

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(マルシェ近くの美しい浜辺Sillonシロンは、サンマロでいちばん好きな所。)

ここには”Paramé ” パラメ(水・土)、”Rocabay”ロカベイ(月・木・土)、”Saint-Servan”サンセルヴァン(火・金)と、主に3つの地区で曜日ごとに開催される大きなマルシェがあり、毎朝、新鮮な魚を探しに行くのが日課です。

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夜明けとともに目が覚めて窓からSablonsサブロンの港を見ると、サンマロ版ご来光。
「これは、えらいこっちゃ」と言いながら海辺まで走って朝日を浴び、「さあ、今日もマルシェに行こう!」と。 

向かったのはサンマロでいちばん大きいRocabayロカベイのマルシェ。
もう何度も滞在しているのですが、いつも変わらずにいてくれるところ、新たに出店したところを覗くのが楽しいのです。

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このマルシェの名物おじさんは、トマト、ズッキーニや花などを栽培しています。お客の長蛇の列もお構いなしに長話でゲラゲラ、最強のマイペース。最後にお茶目にウインクしながらオマケにくれる唐辛子やバジルの鮮烈な香りにびっくり。

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太陽の味、露地ものトマトがいちばんおいしい時。いくつかの農家の気になる品種をいろいろと買い、時間差で食べ頃を待ちます。 

友人宅を訪ねてサンマロから車で10分ほど走ると、のどかな田園地帯が。牛が草を食む隣には野菜畑が広がっていて、なんと豊かなこと。それらが、すべてマルシェに集まっていると思うと嬉しくなります。

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近隣農家のスタンドが多数。

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こちらは人気のビオ野菜。

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角の魚屋には、いつも圧巻の甲殻類。

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この滞在中に3度も食べたムール&フリット(ムール貝の酒蒸しとフライドポテト)。やっぱり小粒のBouchotブショがおいしい。

地方のマルシェに行く愉しみのひとつは、買い物の行列で待つ間に地元の常連さんと話しながら、お薦めのスタンド、好きな食材や食べ方を教えてもらうこと。

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近所のマダムいち押しの魚屋は、漁師の船からの直売L'ANDREASランドレア。毎日の水揚げ次第なので、いつも売り場の顔が違います。鮮度抜群、地魚の旬がいち早く分かるのが良いところ。

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Lançon ランソン(和名=砂ウナギ)という小魚も何度か素揚げにして食べました。アペロに最高! ここに住んでいる友人によると、近くのCancaleカンカルで大潮の時に漁ができるツアーがあるそうで、次回は参加したいと思っています。

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これは、Langue de Morueラングドモリュ(鱈の舌)の塩漬け。初めて見ましたが、普通はなかなか入手できない、伝統的な保存食だそう。水に浸して塩出ししてから煮たり揚げたりというブルターニュのレシピの数々、もう聞いただけでおいしそうです。

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肉は、La Ferme des AUBRIAISラフェルムデオーブリエというファームの直売店で。羊や子牛が旨い。オメガ3が豊富な亜麻を食べさせた豚肉で作ったファルシーやロティ―も大成功。

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新しいスタンドで気に入ったのは、近くの牧場で息子さんが牛の飼料の栽培や世話をして搾った乳を使い、お母さんが毎日作っているというクレームカラメルやヨーグルト。週末は大量に買って行く人の多いこと。

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素晴らしいのは、空き瓶のリサイクル。食べ終わったものを持って買いに行くと瓶代を値引きして、回収したものは洗浄して再利用されます。昔の日本のラムネのようですね。

他には、地元で有名なクレープ屋Maison EGLER(本店の他、パラメとサンセルヴァンのマルシェでも購入可)では、クレープを朝食に、ガレットをランチ用に買っています。

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マルシェから戻ってランチの後は、滞在していたSaint-Servanサンセルヴァンのブロカントへ。これもヴァカンスの愉しみのひとつ。そして、暫し見入ってしまうのは、こういう所に来ている60代、70代のマダムたちの素敵な佇まい。生涯女であることを捨てない、諦めていない人の美しさがあります。

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この小さな湾Solidorソリドールでは定期的にブロカントが。

おいしい野菜、魚介と肉三昧の飽食の日々からパリへ戻ってくると、ひたすら食べたいものは、なるべく手を加えない野菜。今日は、いつもの一皿をご紹介します。

■ズッキーニのグリルと完熟トマトのサルサ
Courgettes grillées et salsa de tomates

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―材料 2人分
ズッキーニ 2本
完熟トマト 2個
赤玉ネギ  1/4個
タイム(又はパクチー、バジル、パセリなど) 少々
ニンニク(すりおろし)ひとつまみ
オリーブ油 大さじ2
塩 少々
ライム汁(又はレモン) 小さじ1~
タバスコ(好みで) 少々
ケッパー 大さじ1

 
―作り方
1. トマトサルサ
赤玉ネギをみじん切りにして10分ほど水に晒してから水切り。ボールに赤玉ネギ、トマトのみじん切り、おろしニンニク、オリーブ油、タイム、ライム汁を入れて混ぜる。塩とタバスコはトマトの水気が出るので食べる直前に入れて混ぜる。
2. ズッキーニを縦か斜めの薄切り(厚み7ミリくらい)にして、強火で温めたグリルパン、もしくは薄くオリーブ油をひいたフライパンでさっと焼く。(新鮮なものは生でも美味しいので手短に)
3. ズッキーニを皿に載せ、サルサをかけて、タイムを飾る。

トマトを買ってきたら冷蔵庫へは入れずに、常温に置いて”追熟”させてから。そして、質の良いオリーブ油と塩を用意すれば間違いなくおいしい!

これは、完熟トマトで作る”夏の定番ソース”。同じように焼いた茄子、塩焼きした魚、ゆで豚などにも合います。カリッと焼いたバゲットに、このサルサ、モッツラレラ、上にルッコラたっぷり載せてブルスケッタにするのも好きです。

いつもはパクチーをたっぷり入れますが、ディルやミントもいい。
料理に合わせて刻んだアンチョビーを入れたり、ヴィネガーを加えてアレンジを楽しんでください。

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この夏いちばんの思い出は、危なっかしい”人生初的船舶運転汗の巻”。ブルトン(ブルターニュ人)の友人のクルーザーで、いつも遠くに眺めていたL’île de Cézembre セザンブレ島に行けた事。

サンマロに溢れるおいしいものと海風が恋しい日々です。

Marché de Rocabay マルシェ・ド・ロカベイ
Rue des Halles 35400 Saint-Malo
営)月(スタンド数軒のみ)・木・土 8時30分~13時
SNCF:国鉄Saint-Malo駅下車徒歩5分

SACHIYO HARADA
料理クリエイター

長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業 適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理 教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。2016年春、ベジタリアン向けの料理本『LA CUISINE VEGETARIENNE』をフランス全土と海外県、ベルギー、スイス、イギリスなどのヨーロッパ各地で発売。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
Instagram : @haradasachiyo

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