春の到来! おいしい行事、復活祭を愉しむ。
おうちでパリの味 2025.03.28
フランスの子供達が心待ちにしているふたつのイベント。ひとつは、たくさんのプレゼントを貰ってご馳走を食べるノエル、ふたつ目はPâques(パック)=復活祭です。
復活祭とは、キリストが処刑されてから3日後に復活したことをお祝いするお祭り。この日の朝、親達が庭や公園、もしくは家の中に卵型のチョコレートを隠して、子供達がそれぞれ籠を持ってLa chasse aux œufs "卵探し"をするのですが、チョコ好きな子達が大興奮で盛り上がります!
移動祝祭日の今年のパックは4月20日、その週末には公園、美術館や農園などでも、誰もが参加できる卵探しの楽しいイベントが開催されます。
そして、街中のパティスリーのウインドウには3月から、繁栄、生命、復活の象徴とされている卵、ウサギ、鶏、教会の鐘を模ったチョコレートが華やかに飾られ、味わう大人達にとってもワクワクするおいしい行事。
卵探しの後は、家族や親しい人達とブランチもしくはディナーの時間。
復活祭前日までの40日間は四旬節という節食、断食の期間とされているのですが、それが解禁になった復活祭当日には卵を食べる習慣があります。また、再生のシンボルとされる子羊肉、Gigot d'agneau(ジゴダニョー)=子羊のモモ肉のグリルを食べる伝統も。
古くからの宗教行事として伝わり教会では荘厳なミサが行われますが、一般的には子供達、家族が集まるイベントとして親しまれています。
今日ご紹介するのは、ブロッコリーと卵のサラダを鳥の巣に見立てたもの。マヨネーズを使わないライトなタルタル・ドレッシングです。復活祭の前菜にぜひ作ってみてください!
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『"復活祭"パックのサラダ』
Salade de Pâques
【材料】(4人分)
卵 4個
うずら卵 12個
ブロッコリー 1/2房
枝豆 100g(サヤ付き)
サラダ菜 適量
パセリ 少々
【ドレッシング】
オリーブ油 大さじ2
豆乳か牛乳 大さじ2
練りごま 大さじ1
レモン果汁か酢 小さじ2
塩 少々
【作り方】
①《ゆで卵》鍋に卵とうずら卵を入れて水から茹でる。沸騰したら少し火を弱めて3分経ったら、茶こしか網などでうずら卵だけをすくって水にとる。さらに卵をそのまま10分茹でてから水にとって冷やしてから殻をむく。湯は捨てずに、枝豆も好みの硬さに茹でてから冷ましてサヤをむく。
②ブロッコリーを小さめに切り分けてから耐熱容器に入れラップをかけて、2分ほど加熱。ザルにあげて水気を切り、冷ましたらボールに入れる。
③卵を半分に切って白身と黄身を分ける。白身を粗みじん切りにしてから②のボールへ入れる。パセリもみじん切りして加える。黄身を小ボールに入れてフォークで潰しながら、ドレッシングの材料を全て入れて混ぜる。食べる直前に②に入れ具と和えてから味見をして塩加減を調える。
④小さめの器にサラダ菜を敷き③を盛って、うずら卵、枝豆とパセリをのせる。

料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo