自由でどこまでも大胆に、スワロフスキーという煌めき。

いいモノ語り 2022.03.12

時計とジュエリー、永遠のパートナーともなりうるこのふたつ。だからこそ、ブランドやそのモノの背景にあるストーリーに耳を傾けたい。いいモノこそ、いい物語があります。今回は、スワロフスキーのジュエリーの話をお届けします。

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SWAROVSKI
Collection Ⅰ

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クリアクリスタルに多彩なカットを施し、モザイクのように配置。イブニングドレスはもちろん、昼間の装いにもスタイリッシュに合わせたいボールドなデザインが人気。「コレクション ワン」より、ネックレス「メスメラ」(クリスタル×ロジウム・コーティング)¥115,500/スワロフスキー・ジュエリー(スワロフスキー・ジャパン)

ドラマティックな造形美がまぶしい、無限の可能性を秘めたクリスタル。

ビジュー・ファンテジー。このフランス語をそのまま訳したら、ファンタジックな装身具……となる。でも本当の意味は、高価な宝石や貴金属を使わないアクセサリーのこと。それも、ハイファッションに似合う最高にモードなアクセサリーがこう呼ばれている。

クリスタルをふんだんに使い、めくるめく華やかさで仕立てられたビジュー・ファンテジーは、最初は舞台衣装用の装身具として、そして1930年代頃からは、オートクチュールのドレスを飾るために作られた。豪奢なデザインのビジュー・ファンテジーは、本物のジュエリーよりもずっとオートクチュールと相性がよかった。

ビジュー・ファンテジーをハイファッションに近づけたのは、光を浴びてキラキラと輝くクリスタル。オーストリアの老舗、スワロフスキーは、多彩なカラーのクリスタルを生み出すことができて、複雑なカットもお手の物。長年研究を重ね、技術革新を続けていたおかげで、クチュリエたちが望む煌めきを自在に生み出すことができた。ビジュー・ファンテジーは決してジュエリーの代用品ではなく、もっと自由で、もっと大胆だった。

スワロフスキーの現在のクリエイティブディレクターは、ジョバンナ・エンゲルバート。モデルやファッションエディターとしても活躍していた気鋭の女性。「クリスタルの基本的な構造と、素材としての可能性を追求したいと思った」と語る彼女のファーストコレクションは、とびきりモダンでインパクト抜群。特に「メスメラ」と名づけられたネックレスは、ランダムに並んださまざまなカットのクリスタルが、まるで流れ落ちる光の滝のようにデコルテを飾る。メタル部分はできるだけ目立たないように工夫されていて、留め金すらも巧妙に隠されていて見えない。科学と魔法が融合したかのような、圧巻のクリエイション。

「身に着ける人を変身させるジュエリーとは何かをしっかりと心に留め、ほかの誰でもない自分自身がそこにあるように感じられるスタイルのビジョンをクリエイトしたかった」とジョバンナ。彼女が手がけるクリスタルは、本物の宝石の模倣ではなく、本物のジュエリーの真似でもなく、スワロフスキーという本物。ビジュー・ファンテジーがクチュリエの心を奪ったように、現代女性たちを輝きで魅了する。クリスタルにしかできないことを追い求めた時、どこまでも新しくどこまでもクリアな、このネックレスが誕生したのだ。

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光を放つカッティングは、2020年に創業125周年を迎えたスワロフスキーならではの職人技。

*「フィガロジャポン」2021年11月号より抜粋

●問い合わせ先:
スワロフスキー・ジャパン 
0120-10-8700(フリーダイヤル)

www.swarovski.com/ja-JP

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photography: Ayumu Yoshida styling: Tomoko Iijima text: Keiko Homma editing: Mami Aiko

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