ドラマティックに赤と黒。
フィガロジャポン最新号紹介 2025.08.22
10月号は表紙が2種。Riisa in Redは仲里依紗さんがバレンシアガの真っ赤なファーコートを纏ってすっくと立っています。かたや、白シャツにブラックスーツ&ブラックタイを着こなすYuta in Blackで玉森裕太さん。どちらも、すごい反響でした。
仲さんはもともとバレンシアガの大ファン。ご自身で購入したバレンシアガのアイテムを慈しみ大切に着ています。ラグジュアリーメゾンは、哲学を共有できる人物をアンバサダーやフレンズにしたいと切望しています。クリエイティブを理解し、御本人がもともと持っているアティチュードでそのブランドを見事に着こなす、それがパーフェクトだったのが仲里依紗さんでした。誌面には仲さんのバレンシアガへの想いを語ったコメント紹介もあるのでぜひ読んでいただきたいです。
玉森裕太さんは撮影の時は、さまざまなブランドの服を着ていただきました。レンズに向かっていちばんいいポーズを瞬間的に見せられる天性の勘の良さを撮影現場で強く感じました。ビジュアルを創るスタッフたちもそのように考えていましたね。外見のロマンティックでスイートなムードとは反対に、インタビューの時に聞く声は澄んでいるのに男らしい。色香のあるVOICEです。そして、ファンの方々からSNSでたくさんの喜びのメッセージをいただきました。その中に表紙の写真に関して、前髪の流れがまるでアイラインを引いているかのように見えた、というものがあり、こちらもそのように感じていたので、硬軟共存する玉森さんの魅力を表現できた!とうれしくなりました。
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巻頭特集は「ファッションはドラマだ!」。そうです、服を着て、誰もが自分自身のドラマを語り続けなければ。冒頭は意志的な俳優3人の女性たちに登場していただきました。年代を変えて、女性が美しく成長していく過程を魅せるかのように表現しています。甲田益也子さん、ともさかりえさん、上坂樹里さん、それぞれの世代の美のモードがあります。
上坂さんは完璧なボディバランス。ともさかさんは透明感あふれる滑らかな肌に色気が宿って。甲田さんの凛々しくもさり気ない佇まいは、ずっと美しい人で在り続けているからこそ宿る雰囲気。
スタイリスト飯島朋子さんのコーディネートが大好きです。はっとするときめきがあるのに、気負っていない。だからこそ、今シーズンの注目アイテムであるファーのような重厚感があるテーマは飯島さんに頼んで正解でした。
右側はエトロの、左側はグッチのファー。
ファッションの立ち上がりシーズンには、必ずアクセサリーにフォーカスするテーマを設けますが、今回もシューズ&バッグでは特に人気メゾンのアイコンバッグに注目しました。こちらは人間のモデルと猫モデルが同じポーズを取ることを意識した、と編集担当が言っておりました......。
右はサンローランの「ベイビー イカリーノ」、左は「レディディオール」です。
今号はルイ・ヴィトンに関して、プレタポルテの秋冬ファッション、パット・マクグラスの手により完成したラ・ボーテ ルイ・ヴィトン、大阪中之島美術館の『ビジョナリー・ジャーニー』展と、ブランドの持つ世界観を多方面で掲載しました。この秋冬の「旅」というメゾンのDNAに言及したプレタポルテはコーディネートも愛らしく、地球上のさまざまな人たちが行きかう「駅」がテーマのひとつにもなっていて大好きだったので、そのページもちらり。
バナルな印象もありながら上質なルイ・ヴィトンのプレタポルテ。
美容テーマでは、ミスディオール エッセンスの表現者として、森七菜さん登場! フィガロジャポンでの撮影は確か初めてのはず。担当の美容エディターが間近で見て、びっくりするほど愛らしかった!と興奮していました。
香りが味方になってくれる、という素敵な言葉をくれた森さん。
他に、フランスでもいまや大ブーム、ノンアルコールワインの特集や、7月に行われたBusiness With Attitudeのピッチコンテストに参加してくれた豊かな働き方を発信する女性たちを紹介するテーマもありました。
ワインクラブやBWAはコミュニティサロンも成長してきました。フィガロジャポンが愛する哲学、アールドゥヴィーヴルの輪は着実に大きくなっています。
フィガロジャポン編集長 森田聖美