次のパリ旅、真っ先にマラン・モンタギュのブティックへ。
PARIS DECO 2020.06.18
3月半ばのオープン予定が新型コロナ禍で延期されていた、イラストレーター&オブジェクリエイターのMarin Montagut(マラン・モンタギュ)のブティックが、6月2日にオープンした。リュクサンブール公園に近い、6区のマダム通り48番地。かつては椅子の張り替えなどをおこなう家具のアトリエだった古いパリを象徴するような場所である。
3つの異なるスペースをグリーンで統一。父は骨董商というマランらしい雰囲気のインテリアだ。photo : Romain Ricard
イラストレーター&クリエイターのマラン・モンタギュ。photo : Romain Ricard
3つのパートに分かれた横長の空間。商品をディスプレイするのはマランがフランスのあちこちで見つけた昔のパリの商店で使われていた古い家具や棚で、時代を感じさせる床の板やタイルと美しくマッチしている。買い物以前に、空間に流れる雰囲気に酔ってしまう。
ペイントされたグラスやパフュームキャンドルを始めとした小さなオブジェをたくさん集めた最初のスペースは、まるで“いにしえ”の商店にトリップしたような気分が味わえる。カンカイユリィ(金物屋)的雰囲気がとても魅力的だ。2つ目は古い食器棚をしつらえ、クッションなどを配したプライベートな小部屋的スペース。そして最後はパーソナライズコーナーを設けたアトリエ風スペース。マラン・モンタギュのクリエイションだけでなく、メッセージが描かれた古いグラスや南仏の食器など彼によるセレクションも販売している。パリ旅行ができるようになったら、真っ先に訪れたいブティックの誕生だ。その日が来るまでは、ブティックの写真を仔細に眺め、ブランドのサイトで商品チェック! 9月にはカフェ・キツネとマランとのコラボレーションによるグラス4種が発表されるという。
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扉を開けるや、はしごを立てかけた淡いグリーンの棚に圧倒される最初の空間。photo : Romain Ricard
2つ目のスペースはこぢんまりした居間風にまとめられている。photo : Romain Ricard
小さな花をちりばめた壁紙。この緑色はマランのこのブティックのためだけの特別な色だそうだ。photo : Romain Ricard
キャビネ・ドゥ・キュリオジテ的な第3のスペースの一角、ミニアトリエが設けられている。photo : Romain Ricard
彼のクリエイション、彼が掘り出したオブジェなどが、併せて販売されている。photos : Romain Ricard
左:手描きのグラスは1個35ユーロ。右:シルクのスカーフは95ユーロ~。photos : Romain Ricard
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madameFIGARO.jpコントリビューティング・エディター
東京の出版社で女性誌の編集に携わった後、1990年に渡仏。フリーエディターとして活動した後、「フィガロジャポン」パリ支局長を務める。主な著書は『とっておきパリ左岸ガイド』(玉村豊男氏と共著/中央公論社刊)、『パリ・オペラ座バレエ物語』(CCCメディアハウス刊)。
Instagram : @mariko_paris_madamefigarojapon