ジョージアの煮込み料理「シュクメルリ」
平野由希子の季節のおつまみ 2019.11.07
9月のジョージアの旅から戻ってから、もうそろそろ2カ月なのですが、まだまだジョージア熱は冷めやらずにいます。
折しも、訪ねた生産者の方たちが来日して再会できたり、彼らが出演しているドキュメンタリー映画『ジョージア、ワインが生まれたところ』が公開になりました。
ジョージア料理はあれこれつくってみているのですが、中でも特別に気に入ったものがこれ。旅の郷愁やジョージアへの思いは料理をおいしくしてくれるものですが、このレシピは「ジョージアってコーヒーの生産地?」と勘違いをしている人にだって、気に入ってもらえるレシピだと思います。にんにくと牛乳を煮詰めた風味はどこか懐かしく、そして、心を掴む味わい。もはや、私の煮込み料理の定番入りをしました。
映画を観ても、旅をしても、ジョージアという国、伝統を復活させて大切にしていくことを応援していきたいという気持ちになります。オレンジワインを飲むこともささやかですが、そんなことにひと役買ってくれるでしょうか。そして、ジョージアの食、ワインはこれからますます注目されていくと思います。
鶏肉とにんにくの牛乳煮込み
<材料 2〜3人分>
鶏モモ肉 2枚
牛乳 1と1/2 カップ
塩小さじ1
ニンニク 2かけ
*フェヌグリーク、コリアンダー 各小さじ1/3 コショウ少々
塩
バター、サラダ油 各小さじ1
<作り方>
1. 鶏肉は水気を拭き、1枚を3〜4等分にし塩をふっておく。
2. フライパンにサラダ油とバターを熱し、1.を加えて中強火で皮目をこんがりと焼く。反対側はさっと焼いておく。
3. 鍋に2.を入れ、牛乳、半割にしたニンニク、*を加えてふたをして沸騰したら弱火で10分煮る。肉を取り出し、ふたを外して、煮汁が2/3程度になるまで煮詰める。
4. 肉を戻し入れ、塩、コショウで味をととのえる。
フランス料理とワインを愛する料理家。日本ソムリエ協会認定ソムリエ。2015年にフランス農事功労章を叙勲。著書に『ma cuisine おいしさの引き出し方』などがある。instagramは@8yukiko76hirano 料理教室cuisine et vin主宰。http://www.yukikohirano.com
愛猫クミンの様子は別のInstagramから@cumin_chatnoir