フェンネルを1株買ったら、サラダにパスタに etc.

輸入ものがメインだったフェンネルですが、最近は国産ものを見かけることが多くなって、フェンネルを愛してやまない私は嬉しい限り。しかも安い値段で売っていることが多く、今日は福岡産のふわふわワサワサとした葉がたっぷり付いたものがなんと398円で売っていました。スーパーの契約農家コーナーなどをのぞくと、時々、こういう野菜を見かけます。日本の農業のリアルが少し垣間見えるよう。

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フェンネルの株の部分はサラダ、スープや煮込み、炒め物にも使います。生でよし、加熱してもよし。たっぷりの葉はハーブとしてさまざまな料理に。こんなにコスパの高い野菜はほかにないように思います。フランスでは株の部分だけで売っているのが一般的。住んでいた頃は煮浸しや塩もみにしたりと和食にも使っていました。

まずはサラダにしましょうか。フェンネルは柑橘との相性が抜群。茎の部分を繊維を断つようにスライスし、宇和ゴールドを合わせました。オレンジやグレープフルーツでもよいのですが、日本は柑橘天国。さまざまな柑橘が手に入ります。フェンネルのハーバルな要素と柑橘の香りが合わさると、何とも言えない魅力のあるサラダになります。

残りの株はオイルサーディンと炒めてパスタにしました。鰯との組み合わせはシチリア料理の定番。この組み合わせも何度作ってもおいしいなあと思います。葉っぱはペーストに。
葉っぱの量がたっぷりなので、使い切れるかどうか買うのにためらってしまうかもしれませんが、ペーストにすれば、ジェノバペースト同様(いえそれ以上?)使い勝手は抜群。それでもまだ残っていたら、茎と葉っぱを細かく刻んでぜひ餃子に。北京風のフェンネル餃子は最高です。

何とも言えない甘い芳香をもつフェンネルは何気ないレシピで作っても、エレガントな雰囲気がそこはかとなく漂うワインに合う料理なります。1株買ったら、ぜひ、いろいろ試して楽しんでみてくださいね。

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フェンネルと柑橘のサラダ

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<材料 2人分>
フェンネル 1/2株
フェンネルの葉 適量
柑橘(宇和ゴールド、甘夏、日向夏など) 1個
リコッタチーズ(またはカッテージチーズでも) 適量
オリーブオイル 大さじ2
ワインビネガー 小さじ2
塩 小さじ1/3 コショウ 少々

<作り方>
⒈ フェンネルの株の部分は硬い芯のところを取り除き、繊維を断つように薄切りにする。柑橘は果肉を取り出す。
⒉ オリーブオイル、ビネガー、塩、コショウで⒈ を和え、リコッタチーズ、フェンネルの葉をトッピングする。フェンネルは少ししんなりしてもおいしいので、作り置きサラダとしてもおすすめ。

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●ペースト:フェンネルの軸と葉は合わせて120g、松の実またはカシューナッツは30g、パルミジャーノチーズは20g、ニンニクを1/2かけ、カシューナッツとアーモンド30g、オリーブオイルを2/3カップ、塩を小さじ1/2、これらすべてミキサーにかけるだけ。

フランス料理とワインを愛する料理家。日本ソムリエ協会認定ソムリエ。2015年にフランス農事功労章を叙勲。著書に『ma cuisine おいしさの引き出し方』などがある。instagramは@8yukiko76hirano  料理教室cuisine et vin主宰。http://www.yukikohirano.com
愛猫クミンの様子は別のInstagramから@cumin_chatnoir

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