ふきのとうのタプナード。
平野由希子の季節のおつまみ 2024.03.17
プロヴァンス定番のタプナードはブラックオリーブ、アンチョビでつくるペースト。私の常備菜でもあります。この季節にはそこにふきのとうを加えます。見た目は普通のタプナードと変わらないのですが、ふきのとうのほろ苦味が加わり、春ならではの、日本ならではの味になります。
パンにのせてタルティーヌとして、春野菜、ゆで卵に乗せるだけ。タプナードはいつでも、アペロのよき友ですが、ふきのとう入りは春の特別バージョン。意外な組み合わせは食べ手の方も小さな驚きを感じてくれるはず。
春の苦味を引き立てるためには軽やかで爽やかなワインでは役不足。柑橘の皮をかじったようなほろ苦味や複雑な深みのあるオレンジワインを選んでみてください。心地よい春が口中いっぱいに感じられますよ。
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ふきのとうのタプナード
<材料 2〜3人分>
ふきのとう 30g
黒オリーブ(種ぬき) 50g
アンチョビ 10g
ケッパー 小さじ2
オリーブオイル 大さじ3+大さじ1
にんにく 1/2かけ
コショウ 少々
1. ふきのとうは黒くなっているところがあったら、取り除き、沸騰した湯に塩を加えて1〜2分ゆで、水にさらす。水気をよく絞り、ざく切りにする。
2. フライパンにオリーブオイル大さじ1を熱し、1を炒める。
3. その他の材料とフードプロセッサーにかける。
タプナードは肉、魚のソースとしても。焼いた鰆にかけると絶品。
オーストリアのヨハネス・ツィリンガー。豊かな表現力のあるワイン。
フランス料理とワインを愛する料理家。日本ソムリエ協会認定ソムリエ。2015年にフランス農事功労章を叙勲。著書に『ma cuisine おいしさの引き出し方』などがある。instagramは@8yukiko76hirano 料理教室cuisine et vin主宰。http://www.yukikohirano.com
愛猫クミンの様子は別のInstagramから@cumin_chatnoir