【アーカイブ】頑張った自分をいたわろう!働く女性に贈るメディテーション。

Society & Business 2023.01.20

衣食住という日々の暮らしを愛おしむ「Art de Vivre(暮らしの美学)」を、働く上でも大切にするフィガロジャポンのBusiness with Attitude(以下、BWA)では、自分の想いや価値観を大切にしながら、よりよい日常をつくりたいと活動する起業家や専門家の取り組みを紹介するオンラインセミナーを定期的に開催している。

昨年12月13日に開催された第8回定例セミナーでは、それぞれの個と組織がよりウェルビーイングに生きること、働くことを支援する事業を手がける株式会社Mana&Co.代表の小川麻奈さんが、サステイナブルに働く上で「自分をいたわる」ことの重要性について教えてくれた。

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小川麻奈(おがわ・まな):株式会社Mana&Co. 代表取締役/セルフアウェアネス・プログラム・デザイナー/ゴングメディテーション®・ガイド/ヒプノセラピスト/組織開発コンサルタント。国内外で約12年ほど人材関連業界での経験を経て、 よりホリスティックに人と組織の可能性の支援をしたいという想いから株式会社Mana&Co.を設立、代表取締役に就任。ビジネスパーソン、アーティスト、日本初のゴングメディテーション®を提供するパイオニアとして活動し、受け手に深い安心感を与えるメディテーションガイドが好評。最近では身体性・全体性からアプローチする企業向けのリーダーシップ研修やセルフアウェアネス研修の企画・運営等含め「個と組織の”Well-being”な生き方・働き方」に関わる様々な案件を手がけている。上場企業や有名外資系企業を含め、各業界で活躍する経営者やビジネスリーダーなどをクライアントに多くを持つ。https://manaandco.com/

 

■「自分を明け渡さない」ための起業。

大学卒業後、人材関連業界で転職支援やヘッドハンターとしてバリバリ働いていたという麻奈さん。29歳で一念発起し、幼い頃から憧れだった海外生活を実現すべくシンガポールに移住、現地のアメリカ企業に転職した。

銅鑼(どら)を使った「ゴングメディテーション」と出合ったのは、現地でプロジェクトマネージャーとして活躍していた頃だった。メディテーションを通して身体と心とが解きほぐされ、自分の感性に気付くという経験を経て、2019年、帰国を機にMana&Co.を創業した。

小川麻奈さんの紹介記事はこちら:「癒やしと解放」の企業研修が、いま注目される理由。

「会社を立ち上げる時に明確に決めたことは、“自分を明け渡さない”ということ。これまでの資本主義社会で前提とされてきたルールや価値観は、男性的なものの考え方や価値基準がベースになっているので、女性や女性的な感性の強い人がそうしたルールや価値基準にあわせて生きようとすると、身体や心に負荷がかかったり、苦しくなってしまうように感じるんです。

“自分を明け渡さない”というのは、自分を本当の意味で大切にするということ。自分が大切にしたい生き方、価値観や感性を大切にすること、そうしたことを自分自身に許可すること。起業は、私にとって、“自分を明け渡さない”ということを社会に対して、そして自分自身に対して宣言するための選択でした」

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■人生の主人公は自分自身! だからこそ、自分をいたわる。

現在は、企業・個人へのメディテーションセッションや企業向け研修を通じて、「個人と組織のウェルビーイングな生き方・働き方」を提案している麻奈さんだが、創業当時は「本当にこれでやっていけるのか」と不安もあったという。当初は金銭的な余裕もなく、「自分にセルフケアをする価値はないと思っていた」というが、事業を続ける中で、セルフケアの大切さに気付いたと振り返る。

「最初は自分に投資することが怖かったけれど、私頑張っているし、とりあえず定期的にエステや整体に行くなどセルフケアに投資してみたら、めちゃくちゃ費用対効果が高かったんです。自分をしっかりいたわってあげると仕事がたくさんできるし、いいエネルギーを纏っていると、いい仕事が寄ってくる。それを体験してから、自分に対して投資をすることが怖くなくなりました」

「生きている以上は、その人自身が、人生のストーリーの主人公」と麻奈さん。

「主人公がボロボロだったら、ストーリーもボロボロの展開になってしまう。だからこそ、“自分のストーリーの主人公は私!”と思い込んで、おいしいものを食べに行ったり、自分をいたわったりと、負担のない範囲で自分に投資してほしい。ただ単にお金を使えばOKということではなく、お金を使って、体験を手に入れることでハッピー!と思えることが、最高のお金の使い方だと思います」

<セミナーのアーカイブ動画はこちら>

麻奈さんによるメディテーションセッションは31:12あたりから。詳細は概要欄をチェックして。

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■1日3分でも、自分に意識を向ける時間を。

当日は、麻奈さんのガイドに従って自分自身をいたわるプチ瞑想セッションもあった。

「今回のようにガイドをつけて、もしくは瞑想アプリなどを活用しながら、1日3分、寝る前のお布団の中でもいいので、ちゃんと自分に対して感謝の気持ちを向けてあげる時間を持つ。そうすると自分に対する感覚が変わってくると思います」と麻奈さん。

たとえ短い時間であっても、自分に対して意識を向ける時間を毎日積み重ねていくことが、日々、エネルギーが詰まった状態で生きていくことに繋がるという。

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■質疑応答

瞑想をすると、いつも雑念が頭によぎってしまう。どうすればいい?

プロとして瞑想をガイドしていても、日によってコンディションがあり、「今日は全然ダメだ」という日もあります。だから逆に、そこにあまり意識を取られないようにする。瞑想して何か思い浮かんだら、「何か考えそうになっている自分がいるな」と気付き、また瞑想の状態に戻っていくことが大切です。

スマホアプリなどのメディテーションガイドを使ってやっているのであれば、ガイドの声に戻ればいいし、私が教わったのは、心の内側にキャンドルが灯っているというイメージをすること。何か考えが浮かびそうになったら、そのキャンドルを見つめるイメージをしてみてください。最初から雑念がまったくない状態をつくるのは、仙人でもなければ無理なこと。だから瞑想中に何か思い浮かんだら、地道にそれを手放して、瞑想の状態に戻りましょう。

自分のコンディションを定点観測する、という意味では、毎日できれば同じ時間に瞑想の時間を持ってみるといいですよ。おすすめは何も余計なことを考えない朝の時間帯。瞑想のポイントは「頑張らない」ことです。

他人に対して、いつも批判的な考えをしてしまうことが多い。柔らかい心で接するコツは?

一言で言うと、自分に優しくすることです。
脳は、自分と他人を区別できないので、自分に厳しくしていると、絶対に人に厳しくなってしまう。人に矢を飛ばしそうになっている時は、自分に負荷をかけている、ということを覚えておいてほしい。

具体的にいうと、人に厳しくなっている時は、脳が過集中になり、交感神経が高まっている状態です。だから、人に厳しくなりそうな時は「私、いま神経が昂っているな」と気付いてあげて、自分に優しくする、自分の神経をゆるめてあげることが大切。お風呂に入ったり、リラックスする時間を持ってみてください。

感情の波の落差が激しい。どうしたらその落差を埋められる?

私も基本、喜怒哀楽が激しくて暴走気味。だから、いろんな感情を吐き出せる場をつくっておくことで、自分をケアしています。怒りや悲しみ、苦しみの感情は、どうしても内側に溜め込みがち。必要であったらセラピストなどのプロフェッショナルにお金を払ってお世話になるのもありだと思うし、私はコーチングのセッションを受けて、その場で吐き出すようにしています。

ハッピーな感情だけでなく、ネガティブな感情も、自分の中でしっかり味わわないと、どこかで歪みがきてしまうもの。だから、うれしいこともつらいことも、感じきって昇華させることが大切。すべての感情を感じ切るようにすれば、感情の落差を縮められるようになると思います。

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