新生ジョゼフを率いる、マリオ・アリーナの想い。【仕事が私にくれたもの】
Society & Business 2026.01.22
いまこそ、テクスチャーや体温が感じられる服を作りたい。

マリオ・アリーナ/Mario Arena
ジョゼフ クリエイティブディレクター
オーストラリア生まれ。パリ・アメリカン・アカデミーでファッションデザインを学んだ後、JWアンダーソンなど幾つかのブランドを経て、2024年8月より現職。
1966年にロンドンでジョゼフ・エテッドギーが創設したジョゼフは、新進デザイナーをいち早く発掘し、服の着こなし方を提案するコンセプトストアとして誕生。83年にはオリジナルレーベルを発表して、高感度で上質なワードローブと完璧なフィット感を軸にその哲学をいまに伝えている。
2024年8月、クリエイティブディレクターに就任したのがマリオ・アリーナだ。彼は90年代の勢いに乗ったジョゼフを「ロンドンにとってもファッションシーンにとっても、とても重要な存在だった」と振り返る。
「ジョゼフはあの頃もいまも、革新的で新しい流れを見つけるのが得意。そのエッセンスをもう一度取り戻したい。それは私にとって常に基礎であり、創設者のエテッドギーが築いたものがずっと私の中に残っているのです」

新生ジョゼフを印象付けるマリオが手がけた注目のコスチュームジュエリーのピアス¥17,600/ジョゼフ(ジョゼフジャパン)

ブレスレット¥23,100/ジョゼフ(ジョゼフジャパン)
彼が思い描くジョゼフは巨大なワードローブのようなもので「ピースを引き出して自由に組み合わせても、ちゃんと自分のスタイルになる。ジュエリーやバッグ、シューズまで必要なものが全部並んでいる"ハウス"を甦らせたい」と意気込みを語ってくれた。創作の核は触感などの感覚。
「現代人はディスプレイばかり見ているから、テクスチャーや体温が感じられる服が作りたい」

メタルファイバーを織り込むことで折りジワが独特の風合いを演出する2026年春夏のキーピースである大胆なプリントのドレス¥155,100/ジョゼフ(ジョゼフジャパン)
着想源は布地や色。生地を見て触るだけで、アイデアがどんどん湧く。それを体現しているのが、創設者の生まれ故郷モロッコに着想を得た2026年春夏コレクションだ。
「古都メディナの建物の色、降り注ぐ光のニュアンスや砂の深く豊かな色に魅了されました。どのピースを組み合わせても、着ることで官能的な体験ができるはずです」
*「フィガロジャポン」2026年3月号より抜粋
text: Tomoko Kawakami photography: Joseph






