in PARISFRANCE

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山下農園の野菜を使う日本人シェフのラ・セーヌ・テレム。

La Scène Thélèmeラ・セーヌ・テレム<17区>

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ラ・セーヌ・テレムは山下農園の野菜を使用できる唯一の日本人シェフのレストラン。

凱旋門の近くの小さな通りにある「La Scène Thélème(ラ・セーヌ・テレム)」は、レストランらしからぬ構えで客を迎えている。店名にラ・セーヌとついているのは劇場が併設されているからなのだが、レストランだけの利用ももちろん可能である。2019年3月にシェフが高柳好孝に代わったので、レストラン情報を検索する際は古い記事を参考にしないように。彼はギィ・マルタン、ヤニック・アレノ、アラン・デュカスを経由し、L’Agapé(アガペ)で2年シェフを務めていたという経歴の持ち主。”山下農園の野菜を使える初の日本人シェフ”と紹介すると、ラ・セーヌ・テレムへの興味がよりそそられるかもしれない。日本のテレビも幾度か取り上げている山下農園は、オーナーの山下氏が野菜の味を生かせるシェフにしか野菜を卸さないことで有名で、フランス人シェフにしてもパスカル・バルボ(アストランス)、ピエール・ガニェールなどごくひと握りだ。

高柳シェフが作るのは、季節の食材の味を生かしたクリエイティブ料理である。裏にたくさんの仕事が隠されているものの、シンプル。冒険がいっぱい詰まっているけれど、アイデアが驚きにとどまらず美味に昇華されている。火加減、塩加減、何もかもがパーフェクトだ。味わいは深く、メリハリもあるけれど、アグレッシブな部分がなく、全体にまろやかで上品な料理というのは、シェフの人柄と野菜の味ゆえなのだろうか。ラ・セーヌ・テレムでは お皿の中の色合いにも、視覚的に食欲をそそられる。季節によってメニューは異なるが、たとえば春菊、カブ、九条ネギのリゾット。ハーブティーの純白の泡の下に緑色の宝石が隠されている様子を、透明なうつわを横から眺めてみてほしい。魚料理に添えられた野菜は、白菜の下に隠されたカラフルなカブが顔をのぞかせると、なんだか幸せな気持ちに……。食べ始めるとお皿の中に集中するので、レストランに入った時、空間が少々ミニマムで寂しいかな、と感じたことも、男性客が多くビジネスの食事向きの店なのかな、と思ったことも忘れて、デザートに至るまでラ・セーヌ・テレムでは悦びの食事時間を過ごせる。料理はガストロノミーながら、価格は高級ビストロ的で、ランチは43ユーロ(前菜+メイン+デザート)、59ユーロ(前菜+魚+肉+チーズ料理+デザート)、109ユーロ(前菜2品+魚+肉+デザート2品)。ディナーは69ユーロ(前菜+メイン+デザート)、85ユーロ(前菜+魚+肉+デザート)、109ユーロ(前菜2品+魚+肉+デザート2品)。

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高柳シェフ。 

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素朴な花が穏やかな雰囲気をテーブルにつくり上げる。

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中央はカラスミ、イワシを山下農園のカブにのせ、ワサビ菜を飾った一皿。左上はヘーゼルナッツのパウダーがアクセントのフォアグラ。左下は牛肉のタルタル、そばの実などを詰めたそば粉のタルト。右はシェーブルチーズのチャコール・グジェール。

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ホタテ貝の上にのったグリーンのカブがひたすら美しい。  

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低温調理でパールのように輝くタラに添えられた野菜の下から、カラフルなカブ、ニンジンが顔をのぞかせる。

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マンジャリ・チョコレートのタルト。塩の花が軽くねっとりとしたチョコレートの味を引きたてる。シェリービネガーのアイスクリームが添えられている。

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窓際の席には、パリジェンヌのアパルトマンでもおなじみ、コンスタンス・ギセがデザインしたプティット・フリチュールのランプが下がる。

INFORMATION

La Scène Thélèmeラ・セーヌ・テレム<17区>

18, rue Troyon 75017

01・77・37・60・99

TERNES

12時30分〜14時、19時30分〜21時30分 休)日、月

www.lascenetheleme.fr/la-scene-theleme-restaurant-et-theatre

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CREDIT

réalisation:MARIKO OMURA

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