update:2024/05/29
ホテルとレストランはそれぞれ通りに面して入り口があるが、内部での移動も可能である。
パリで中国料理!?というなかれ。シャンゼリゼ大通り、ルイ・ヴィトンのブティックからそう遠くない場所に昨秋オープンしたImperial Treasure(インペリアル・トレジャー)は、パリならではの魅力を秘めている。というのも、レストランと隣接のホテルClef Champs Elysées Hotel(クレ・シャンゼリゼ・ホテル)を擁するのは、かつてヘネシー家のお屋敷だったという建物なのだ。そう、あのコニャックでおなじみの名家ヘネシー!である。ジェームス・ヘネシーが巨額を投じて1911年に完成させたバサノ通り44〜46番地の建物。46番地がホテル、44番地がレストランとなり、どちらも室内建築家ジャン =フィリップ・ヌエルに変身が任された。
鉄が美しく模様を描く高級感漂う44番地の扉から、レストランへ。エントランスから続く廊下の奥、中庭に面したスペースはディナー用。建築当時の柱や暖炉を残し、ヘネシー家の暮らしの名残を見せている。いかにもチャイニーズレストランといった装飾はなく、回転板を乗せた丸テーブルがそれらしいだけのシックで落ち着いた内装だ。
ランチ用のスペースは入口から入って右手にある。ここでは点心メニューがあるので、ひとりでもいろいろ味わえるのがうれしい。デザートまで5品で48ユーロあるいは70ユーロの2タイプがあり、どちらも各料理にワインをセットすることも可能だ(88ユーロ、110ユーロ)。あれこれおいしい料理を楽しみたいという時、点心メニューは心強い味方では?
小腹が空いてる、という程度ならバーへ。ここでは12時〜15時なら、チャイナ・フィンガーフードとシャンパンといった楽しみ方もできる。バーで気楽に過ごしたいけど、食事はフィンガーフード以上が希望というのであればレストランのメニューからのオーダーも受け付けるそうだ。上海、シンガポール、ロンドンなどに複数の店を持つインペリアル・トレジャー。レストランの味は保証つきだ。
インペリアル・トレジャーのディナー用スペース。photo:Gilles Trillard
20世紀初頭のフランス建築をリスペクトした内装。
北京ダックで世界的に知られる名店である。
ランチタイムには点心のセットメニューを。photo:Raphael Pincas
餃子、春巻き、小籠包などはアラカルトでのオーダーも可能だ。
外はイカスミ、中は鴨の卵の黄味というデザート。
バー。ボトルを並べたガラスの壁の下にホテルのロビーが眺められる。天井の鏡の映り込みが美しいモダンな空間だ。photo:Gilles Trillard
ユズ、キュウリ、マルティニのカクテル。
カクテルのイースタン・クラウン。
野菜の春巻き。バーのフィンガーフードとレストランでは、ボリュームが異なる。
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INFORMATION
Imperial Treasureインペリアル・トレジャー<8区>
44, rue Bassano 75008
01・58・56・29・13
GEORGE V
バー:11時〜24時 レストラン:12時〜14時15分、18時30〜22時15分(火〜日)休)月
réalisation:MARIKO OMURA
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