目にするだけで心和む、緑で飾られたアイヴィーのエントランス。photo:Sophie Scher
バスティーユ広場に面して、パリに住んでいる人も気付かない通路Cour Damoye(クール・ダモイユ)がある。18世紀のままだろうと思わせるデコボコの石畳の左右に、ブティックや個人宅が並んでいる。散歩するだけでも、パリの秘密に触れられたようで心弾む場所だ。この通路に広場から入り、ダヴァル通りに抜ける直前、左側に最近IVY(アイヴィー)がオープンした。ふたりの女性ガーデンデザイナーが開いたスペースで、ブティック兼アトリエ、そして彼女たちの仕事場である。
ブティック兼アトリエでは植物、ハーブティー、テラリウム、バスケット、押し花、庭仕事用の道具など植物にまつわるあれこれを販売。チャーミングな空間で、ここでは定期的にワークショップが開催されている(サイトにて要予約)。これは旅行者でも誰でも参加が可能。たとえば、ガラスの容器に植物を装飾的に植えて育てるテラリウム(1時間30分、65ユーロ〜)、押し花フレーム(1時間、35ユーロ)のクラスがあり、作った品は持ち帰ることができる。テラリウムはちょっと重いけれど、かさばらない自作の押し花フレームなら素敵なパリの思い出となるのでは?
植物染色で知られるオーレリア・ウォルフのアトリエ(79ユーロ)の開催も3月21日に予定されている。これは自分で染めたエプロンを持ち帰れる。
アイヴィーを創立したマリー・ラヴァネルとジュリー・デュボスクは、自分たちの植物への情熱を大勢の人たちと分かち合いたいと、テラリウムと押し花フレームは自ら指導に当たる。まったく別の分野からガーデンデザインに転職したふたり。パリの人々の日常生活により植物を!と、企業や個人宅のテラス、バルコニーの造園に取り組んでいる。
広場に面したカフェの脇から入るCour Damoye。晴天時には素敵な写真が撮れそうな場所だ。photo:Mariko Omura
ブティック兼アトリエ。photo:Frédéric Baron-Morin
密閉したテラリウムは年に2度の水やりでOK。これなら無精な人でも自宅にグリーンを取り入れられそう。photo:Frédéric Baron-Morin
ブティック。フラワーバスケットも装飾ではなく売り物だ。オーナーが制作した押し花フレームも販売しているけれど、アトリエで自分で作って楽しんでみては?photo:Frédéric Baron-Morin
押し花フレーム(15×21cm)のワークショップでは、大テーブルに用意された花を絵を描く気持ちでフレームの片側に配置し、フレームを締めて完了という作業に勤しむ。ワークショップは英仏語だけだが、見よう見まねで......。photo:Mariko Omura
マリーとジュリー。photo:Frédéric Baron-Morin
ブティック兼アトリエに併設されたふたりの仕事場。photo:Sophie Scher
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INFORMATION
Ivyアイヴィー<11区>
Cour Damoye 12, place de la Bastille 75011
01・83・89・81・77
BRÉGUET-SABIN
アトリエ開催時間中(主に土曜11時〜)、その他の時間帯は電話にて要確認。
réalisation : MARIKO OMURA
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