ニッポンの隠れた民藝品、うつわ、古道具。

長山智美が見つけた、 地方の可愛い民藝品。

特集

日本各地に、遥か昔から伝わる民藝品や工芸品。スタイリスト長山智美が出合ったのは、連れて帰りたくなる、愛らしい佇まいのものたち。

|沖縄県|
張り子のケンタウロス

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群を抜いてユニークな豊永さんの民藝玩具。このケンタウロスが群れを成したものも好き。(長山、以下同)

 

彫刻や絵画など、さまざまな分野で活躍する沖縄の作家・豊とよ永なが盛もり人と は、琉球張り子を独自に解釈。その昔、子どもの日の祭りで売られていた琉球張り子は、子の健康を願った玩具。伝統の技法を守りつつ、笑みを誘う姿の小さな張り子玩具は、全国にファンがいるという人気者だ。ケンタウロス¥1,296

玩具ロードワークス
Toy Road Works


沖縄県那覇市牧志3-6-2
tel:098-988-1439
営)10時〜18時
休)日
www.toy-roadworks.com

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|群馬県|
西上州竹皮編でんえもん

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あのブルーノ・タウトがデザインした工芸品があったなんて! ほっこりの中にも、洗練されたモダニズムを感じるデザインです。

 

おむすびを包む竹皮を、細かく裂いて捻ったものを針で縫い込むように制作される竹皮編。1930年代に群馬県に滞在したドイツ人建築家ブルーノ・タウトが、この地で高崎南部表(雪駄)を編んでいた職人の技術にインスピレーションを得てデザイン指導して誕生した。裁縫カゴ(左)、盛カゴ(右)各¥23,760

でんえもん ときわ
Denemon Tokiwa


群馬県高崎市常盤町3
tel:080-1358-4800
営)10時〜16時
休)月、火、水
http://denemon.web.fc2.com

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|新潟県|
猫ちぐら

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ペット用品って、日本にそんなに昔からあったの⁉ と驚いた民藝品。この中で寛ぐ猫ちゃんは本当にキュート。

 

その昔、関川村の農家で使われていたという、わらで編まれたお椀型のゆりかごが発祥。米の産地ならではの素朴な工芸品で、大正時代にはすでに猫用のちぐら(籠)が存在していたという。保温性と通気性に優れた天然のわらだけで作られており、見た目の愛らしさも抜群。猫ちぐら(大)¥23,000

道の駅関川
Michino Eki Sekikawa


新潟県岩船郡関川村上関1252-1
営)10時〜15時
不定休
※日、祝のみ「猫ちぐら」の実演制作が行われる。現在「猫ちぐら」の販売は予約待ち。詳細は、
関川村猫ちぐらの会(tel:0254-64-3311 www.nekochigura.com)まで。

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|宮城県|
高亀 鳴子こけし

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工房を訪れた時、心惹かれたミミズク笛。予約待ちで入手したら、スタンドも一緒に送られてきて感激。この状態で、いつも玄関に。

 

創業約230年という歴史を誇る、木地(きじ)玩具の老舗工房。先代が交流のあった柳宗理によるデザインの笛は、50年ほど前に誕生。いまも柳が作った石膏型を基にミズキの材木で制作。その音色も優しく、子どもたちの玩具として愛された姿を彷彿とさせる。ミミズク笛(左)¥3,200、鳩笛(右)¥3,000

老舗高亀
Shinise Takakame


宮城県大崎市鳴子温泉湯元88
tel:0229-83-3431
営)8時〜21時30分
無休

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|長崎県|
古賀人形

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長崎出身の友人から、お土産にいただいて知りました。猫や犬、鳥だろうと思われるナゾの動物たちが可愛い!

 

創業は1592年。江戸時代より長崎県の小川一族だけが受け継いできた土製の郷土人形。7色の原色で色付けされ、その顔はどれも愛らしい表情。動物のほか中国人や西洋婦人など、異国情緒あふれる長崎ならではのモチーフが揃う。左から、小狆(こちん)、小ねこ各¥1,080、中狆¥5,400、ホーホー鳥¥1,080

長崎県物産館
Nagasakiken Bussan Kan


長崎県長崎市大黒町3-1 県営バスターミナル2F
tel:095-821-6580
営)9時〜18時
休)年末年始

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|秋田県|
イタヤ細工のおにぎり入れ

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お弁当が海外でもブームですが、漆や曲げわっぱに次いでカゴの弁当箱も人気が出そう。とても丈夫だから、小物収納にも役立ちます。

 

武家屋敷が立ち並ぶ秋田県仙北市の角館町で、代々受け継がれているイタヤ細工は、農具から発祥したという素朴な工芸品。イタヤカエデの幹を帯状に割いてしなやかな薄い板に削り出したものをデザインに合わせて編んでいく。200年以上もの歴史があり、丈夫で手直しも可。おにぎり入れ¥4,860

民芸イタヤ工房
Mingei Itaya Koubou


秋田県仙北市角館町雲然荒屋敷231-1
tel:0187-53-2609
営)9時〜16時
不定休

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|富山県|
井波彫刻の雲棚

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ご利益がありそうな筋斗雲(きんとうん)形は、木彫り仏像の職人だからこそ作れたカタチ。こういう御札立てが欲しかった! と思える井波彫刻の名品。

 

木彫刻の町として知られる、富山県南砺市の井波地区。1390年に創建された瑞泉寺の焼失と再建のため、江戸中期に派遣された宮大工たちが生み出したといわれる井波彫刻。神棚代わりとなる御札を納める手頃な棚は、井波の彫刻師たちの手により作られている。ここかしこ「雲棚」¥23,760

360度(ここかしこ)
360 Do (Kokokashiko)


富山県高岡市昭和町3-1-10 関菊ビル内
tel:0766-20-0360
営)9時〜16時30分
休)土、日、祝
www.kokokashiko.jp

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|京都府|
塩見団扇

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金魚鉢形のうちわを初めて見ました。毎年少しずつデザインも変わるんです。これを持って夏祭りに行きたい!

 

京都で生まれ、御所や宮廷でも用いられてきた京うちわ。透かしが施された細工は、目を奪われるほど繊細な作り。京うちわはうちわ面と持ち手が別に作られ、細い骨を1本ずつ放射線状に並べて後から柄をつけた“差し柄”の構造が特徴。京うちわ御所(左)¥3,500、都うちわ水映え(右)¥1,200

洛風庵 塩見団扇
Rakufuan Shiomi Dansen


京都府京都市山科区小野西浦24-3
tel:075-571-7515
営)10時〜18時
休)日、祝、8/13〜17
www.kyoto-fan.co.jp

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|長野県|
鳩車

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いちばん好きな民藝玩具。作り手が減っていて絶滅寸前と聞きました。多くの方に知っていただき、後継者が見つかりますように!

 

「貧しかった祖先がお坊さんの言葉どおりに鳩を飼い始めたところ、次々と幸運が舞い降りた――」。幕末期、野沢温泉にあけび細工を広めた作家、河野安信の家に伝わる昔話から生まれた鳩の玩具。元はあけびの蔓つるで編まれていたが、近年は籐製が主流。鳩車 あけび¥2,000〜、籐¥1,000〜

みゆき商店
Miyuki Shoten


長野県下高井郡野沢温泉村大字豊郷6700-3
tel:0269-85-2748
営)8時〜18時
不定休

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|宮城県|
早坂利成 鳴子こけし

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スイカとの合体、パステルカラーやレースの縁取りなど、これまで見たことのなかった斬新な可愛らしさにあふれています。

 

江戸時代後期、材木で挽き椀や盆を制作していた木きじし地師の手により、子ども向けの玩具として生まれたこけし。早坂利成は、いまも足踏みろくろでこけしを制作。楽しみながら作るという、モダンにアレンジされたこけしにはファンも多い。イタヤえじこ(左)¥2,300、皿形スイカ(右)¥2,000

早坂こけし店
Hayasaka Kokeshiten


宮城県大崎市鳴子温泉字湯元26-18
tel:0229-83-2548
営)8時30分〜17時
不定休

※『フィガロジャポン』2019年7月号より抜粋

・掲載店の営業時間、定休日、料理の価格などは、取材時から変更になる可能性もあります。

※この記事に掲載している商品・サービスの価格は、2019年8月時点の8%の消費税を含んだ価格です。

photos : SATOSHI YAMAGUCHI, stylisme : TOMOMI NAGAYAMA, réalisation : MIKI SUKA

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