いま、台北でしたい12のこと。【02】 燒餅、小籠包......台北でいちばんの朝ごはんを食べよう。
Travel 2019.11.21
早朝からオープンしている店が多く、外食が根付く台北では、朝ごはんは誇れる文化のひとつ。小籠包や包子(パオズ)など、アツアツの台湾流朝食を頰張って。
カリカリの燒餅を塩辛い豆乳に浸して。
阜杭豆漿
左は厚めの燒餅で油條を挟んだ「厚餅夾油條」55元、右は菜、ネギ、干しエビ、油條が入った塩辛い味が食欲をそそる「鹹豆漿」35元
1958年創業、台湾通が必ず訪れる燒餅(シャオビン)の名店。老麵(ラオミェン)という天然酵母で作られた生地を、炭窯で丁寧に手焼きした燒餅が人気の理由だ。「厚餅夾油條」は、しっかり味のついたカリカリの生地とカラっと軽めに揚げた油條(揚げパン)が絶妙にマッチ。ほろほろとしたおぼろ豆腐のような豆乳「鹹豆漿」を注文して、浸しながらいただこう。
燒餅は薄めと厚めを好みで選んで。
Fuhang Doujiang
台北市中正區忠孝東路一段108號2樓 華山市場内
tel:02-2392-2175
Ⓜ善導寺
営)5時30分~12時30分
※売り切れ次第終了
休)月
カード不可 予約不可
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ボリューム満点、モチモチの台湾式おにぎり。
青島飯糰
左から、たっぷりの鰹節が香ばしい「鮪魚蛋肉鬆白米飯糰」45元、薄焼き卵と肉でんぶ入り「海蛋肉鬆紫米飯糰」40元
台北駅のすぐ近くにあり常に行列ができる屋台は、閔南民族のファミリーが営む台湾式おにぎり飯糰(ファントァン)の名店。餅米と紫米の2種類から選べ、中の具材の種類も豊富に揃う。注文後に目の前で握ってくれるおにぎりは、モチモチの米と具材の食感が絶妙でクセになる。サイズが大きくボリューム満点なので、食べやすいように半分に切ってもらおう。
早朝から行列。紫米は朝7時頃に蒸し上がる。
Qingdao Fantuan
台北市中正區青島西路13號
tel:0939-187-867
Ⓜ台北
営)6時30分~10時
不定休
カード不可 予約不可
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ショウガが利いた小籠包は、朝から食べられる軽やかな味。
鼎元豆漿
手前は「小籠包」8個100元、左奥は燒餅で油條を挟んだ「燒餅夾油條」30元
ペロリとひと口で食べられる小籠包は、台湾では定番の朝ごはん。なかでも、あっさりとした味で朝から重たくないと評判なのが、創業約50年、ひっきりなしに客が訪れるこの老舗だ。すりおろした新ショウガと脂の少ない豚ロースで作られた特製餡が、味の決め手。手作りの皮でひとつひとつ包まれた、柔らかい蒸したて小籠包を頰張って。
中正紀念堂近くにある老舗の店。テイクアウトとイートインで別カウンターが用意されている。
Dingyuan Doujiang
台北市中正區金華街30-1號
tel:02-2351-8527
Ⓜ中正紀念堂
営)4時~11時30分
無休
カード不可 予約不可
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台北で大人気のたっぷり具材サンドウィッチ。
真芳
左はオーナーが故郷の懐かしい味を再現したサンドウィッチ「真芳三明治」90元、右はカラメル風味のミルクティー「紅茶牛奶」45元
オーナーが育った台湾南部の伝統的なサンドウィッチとミルクティーを提供したいと始めた店が、台北で必食の朝ごはんと評判に。サンドウィッチは、炭火で焼いて自家製ピーナッツペーストを塗ったトーストに、ポテトサラダ、自家製パテ、卵焼き、千切りキャベツを挟んだボリュームたっぷりなもの。ユニークな具材の組み合わせを楽しんで。
木目調の家具が置かれたモダンな内装。
Zhen Fang
台北市信義區忠孝東路四段559巷16弄13號
tel:02-2766-6766
Ⓜ市政府
営)6時30分~13時30分(月~金) 7時30分~13時30分(土、日、祝)
無休
カード不可 予約不可
www.facebook.com/ZhenFangShop
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注文後に焼く手作り蛋餅に、スイーツ&豆乳をセットで。
軟食
左から、炒めた桜海老が香ばしい「東港櫻花蝦蛋餅」65元、優しい甘さが人気のサツマイモドーナツと毎朝豆から手作りする濃厚な豆乳のセット65元
台湾の代表的な朝ごはんのひとつが、クレープのような生地に卵や具材を挟んで焼いた蛋餅(ダンピン)。冷凍生地で提供する店も多いなか、2017年にオープンしたこの店では、注文を受けてから焼き上げた手作りの蛋餅が食べられる。外はサクサク、中はフワフワの蛋餅は、お好みで味噌ベースの特製甜辣醬を付けて。スイーツと飲み物のセットもおすすめだ。
春聯など伝統的な雑貨をモダンなインテリアに合わせた内装。
Soft Power
台北市信義區嘉興街216巷12號
tel:02-2732-5453
Ⓜ六張犁
営)7時~13時45分L.O.(月~金) 7時~14時45分(土、日、祝) 無休
カード不可 予約不可
www.facebook.com/SOFTPOWERbrunch
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ふかふかの肉まんは、生地から手作り。
包仔的店
左:肉まん「新鮮上肉包」25元 右:チーズ、カボチャの種、クランベリーなどを生地に練り込んだ大きな饅頭「八寶饅頭」100元
大安駅の近くで、40年以上続く老舗の包子店。ひと晩寝かせて発酵させた老麵を使って店内で手作りする生地は、きめ細やかでふかふか。店先に置かれた巨大なせいろで蒸し上げる肉まんは、冷めても出来たてのようにおいしいと評判だ。看板メニューの豚肉の餡が入った「新鮮上肉包」のお供には、毎朝専任スタッフが作る豆乳を。
子どもからお年寄りまで、この店の常連。
Baozidedian
台北市大安區大安路一段223號
tel:02-2704-5396
Ⓜ大安
営)6時30分~21時30分L.O.(月~金) 6時30分~20時L.O.(土) 6時30分~12時L.O.(日)
無休
カード不可 予約不可
www.facebook.com/包仔的店-158299990897815
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素材にこだわった絶品豆花をお試しあれ。
上善豆家
右は豆花入り酸辣湯「酸辣豆腐腦」85元、左は「九層塔蛋餅」80元
厳選食材を使って、昔ながらのレシピで提供する豆漿専門店が登場。人気メニューは、酸サン辣ラー湯タンに豆花が入った「酸辣豆腐腦」。酸味が強いスープはほんのりと辛さもあり、食欲のない朝でもスルリと食べられる。オーガニックの豆と凝固剤ではなく花蓮の深海で採れた天然のにがりで蒸し固めた、プルンと弾力ある豆花が自慢だ。
2017年にオープン。繁華街の東区エリアにあり、朝ごはんでも予約ができる。
Delisoys
台北市大安區復興南路一段107巷16號
tel:02-2731-6991
Ⓜ忠孝復興
営)7時30分~11時、11時30分~14時、14時30分~17時、17時30分~21時
無休
カード:Ⓙ、Ⓜ、Ⓥ
※別途サービス料10%あり
www.facebook.com/delisoys
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蛋餅店のフレンチトーストに台北っ子が夢中。
陳根找茶ー
左から時計回りに、ハチミツをかけて食べたいフレンチトースト「法乳火魚」70元、ミルクティー「原味鮮奶茶」45元、ベーコンチーズの蛋餅「蛋餅乳培根」55元
20年前のオープン以来、街でいちばんの朝ごはんと台北っ子から好評を得てきた。チーズ好きなオーナーが作るベーコンチーズの蛋餅のほか、名物はハムとツナにトロトロのチーズが絡まったフレンチトースト「法乳火魚」。注文すると、店の軒先にある鉄板で焼いてくれる。優しい甘さのミルクティーも外せない。
ピンクと黄色が基調の明るい店。
Chengen Zhaocha
台北市信義區莊敬路391巷7號
tel:02-2725-3696
Ⓜ象山
営)6時~12時30分(火〜金) 6時30分~13時(土、日、祝)
休)月
※不定休あり
カード不可 予約不可
www.facebook.com/ChenGenZhaoCha
●日本から電話をかける場合、台湾の番号886の後、市外局番の0を取ってダイヤル。台湾内では掲載表記どおりにダイヤルしてください。
●データ欄のⓂはメトロを表します。
●クレジットカードは略記。A=AMEX、D=DINERS、J=JCB、M=MASTER、V=VISA
●掲載店の営業時間、定休日、商品や料理の価格などは、取材時から変更になる可能性もあります。特に台湾の祝日、年末年始、2月の旧正月には、営業時間、定休日が変更になる可能性があります。ご了承ください。
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※『フィガロジャポン』2019年8月号より抜粋
photos : JIMMY YANG, réalisation : YAEKO KONDO