Hawai‘i Tourism Japan 知るは楽し。ハワイ島の歴史と文化をタイムトリップ。
Travel 2019.11.25
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コーヒー農園を支えた日系移民たちの知られざる慎ましい努力、豊かな自然の恵みを大切にする地産地消の食文化や、植物との共生、キラウエア火山を見守り続けるクラシックホテルなど……さまざまな神話や歴史、自然が残るハワイ島は、知れば知るほど奥深く、きっとその魅力の虜になるはず。
コーヒー農園で、日系人の暮らしを垣間見る。|コナ・コーヒー・リビング・ヒストリー・ファーム
海を見下ろすカイルア・コナの高台は、かつてコーヒープランテーションとして栄え、いまも上質なコーヒーが作り続けられている。そのうちのひとつに「内田ファーム」がある。3代にわたり農園を営んでいた内田家の、工夫に満ちた暮らしぶりを垣間見られる場所は、作業場と自宅のある敷地のすべてが「リビング・ヒストリー・ファーム」として公開されている。
1885〜1925年にかけ、ハワイ島にも2万人近い日本人が、豊かな生活を求め移住している。1世としてやってきた内田大作さんも、そのうちのひとりだった。収穫から乾燥、加工、出荷に至るまで、すべてを担うコーヒー農園の仕事は決して楽なものではなく、世界中からこの島に来た労働者たちは次々と数を減らし、1920年代にはコーヒー農園の労働者の8割近くが日系人になっていた。
足元の悪い農地でも使える手作りの“ハシゴ”や手動で屋根を可動できる“ホシダナ”など、カラクリに満ちた道具や仕事場からは、内田一家が少しでも作業を効率化するため、工夫しながら仕事とまっすぐに向き合っていた様子が手に取るようにわかる。その慎ましい生活ぶりは家族の居住空間にも現れている。限られた穀物と、小さな菜園でとれた野菜で質素な食事をとる。コーヒーの麻袋で作業着を、米の綿袋で弁当袋や子ども服を縫い、何度も直しながら大切に使った様子がそのまま残されている。
コナ・コーヒーの歴史を語るうえで、欠かすことのできない日系人の暮らし。ものを無駄にしないその精神は、いまに生きるわたしたちが最も奮い起こすべき、日本人の心得そのものなのかもしれない。
82-6199 Mamalahoa Highway, Captain Cook
tel:(808) 323-3222
営) 10時~14時(月~金)
休)土、日
料)一般15ドル
https://konahistorical.org/kona-coffee-living-history-farm
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ローカルファースト、ハワイ島の地産地消を確立させた名店。|メリマンズ・ワイメア・ビッグアイランド
「ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ」という言葉がある。1991年に、ハワイ島のシェフ、ピーター・メリマンを筆頭とした12人のシェフが、豊かな地産の食材を使った唯一無二のハワイ料理を作ろうと立ち上がったムーブメントだ。それ以前はまだ、サトウキビとパイナップル畑が、ハワイの農産物のイメージとされていたし、当時レストランで出されていた食事の多くは、何千キロも離れた海の向こうから送られてくる食材で作られていた。
食雑誌の編集者の母に育てられたピッツバーグ出身のピーター・メリマン。83年にハワイ島のホテルのシェフとしてやって来た彼は、豊富な水と温かな気候がつくる豊かな土壌に可能性を見いだし、地元の農業を育て守ることを心に誓い「もし畑で野菜を栽培してくれたら、海で魚を釣ってくれたら、わたしがそのすべてを買います」と、地元の生産者を口説いていったのだ。
窓から木漏れ日の差し込む心地よいレストランでは、一皿に島の各所から集められた食材が最高の組み合わせと調理法で、盛り付けられている。グラスフェッド・ビーフと呼ばれる肉は、広大なコハラの高原で放牧されて育った牛で、口当たりがソフトで臭みも一切なく旨みに満ちている。添えられたハマクア産のロマネスコ、マウイオニオン、そして使われたバターに至るまで、すべてがハワイ産だ。
鮮度と可能性に満ちた食材の数々は、ハワイが持つ多国籍な食文化にも影響を受け、アジア風だったりフレンチ風だったりと、素材の個性に合わせ調理されている。食と農産物を通じてハワイという土地に奥行きを持たせた「メリマンズ」は、ハワイの生産者たちのレガシーとなっていくに違いない。
65-1227 Opelo Road, Kamuela
tel:(808) 885-6822
営) 11時30分〜14時、17時〜21時
無休
www.merrimanshawaii.com
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réalisation : MIKI SUKA