吉田パンダのウィーン写真日記。 #04 皇帝パンケーキからビオ市場まで、ウィーン街歩き。

Travel 2020.02.08

吉田パンダ

 「いぬパリ」を連載中のフォトグラファー、吉田パンダがオーストリアの首都ウィーンへ。音楽をテーマに、街の魅力的なスポットを散策。最終回は、オーストリア皇帝も愛したパンケーキやオーガニック市場“ビオマルクト”など、街歩きで見つけた素敵なものを紹介します。


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ウィーンに数多く残る老舗カフェのひとつで、ブルク劇場の隣にある1873年創業の「カフェ・ラントマン(Cafe Landtmann)」からこんにちは。かつてはマーラー、フロイトも通った「ウィーンで最もエレガントなカフェ」では、犬ももちろんウェルカム。こんにちワン、ソーセージ&マスタードでも食べる?←どっちもダメです。

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クラシック&エレガントにまとめられた店内。いまは青山に支店があるんですね。

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ここでいただいたのは、皇帝もワタクシも大好物なパンケーキ、「カイザー・シュマーレン」。粉糖がかかったミニパンケーキに、フルーツソースをつけながらいただきます。調べてみるとレシピは意外にシンプルなので、自分でも作ってみたいですね。タピオカ流行の次はシュマーレンかな。

Cafe Landtmann
Universitätsring 4, 1010 Wien
tel:+43(0)1 24 100 120
営)7時~24時
無休
www.landtmann.at/en/cafe-landtmann.html

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さて、今日はあてもなくウィーンで迷子になりましょう。

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旧市街にある、時計博物館近くの石畳。ここは馬車の通り道にもなっていて、なかなかフォトジェニック。

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この街には馬車がよく似合います。ポルカ、ポルカとひづめが響く、音楽の都。

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ラララ楽しく踊ろうウィーンで♬とスキップしていたら、フライウング広場でビオマルクト(オーガニック製品の市場)に遭遇しました。ちょっと覗いていきましょう。

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店番のおじさんも渋い、カゴ屋さんもありましたよ。

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うわあああ、と心が叫ぶ食材屋さんのハム。皮がパリッといい感じですね。お皿の模様がまたドイツ語圏ぽい←偏見。

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こちらはグーグル翻訳で調べても意味がわからない、、これはなんでしょう。クヌーデルは「団子」ですが、カスプレスとは、、、??「Excuse me, is this NIKUDANGO??」←通じないから。ちなみに後日、これは「チーズ団子」ということがわかりました。

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この「フライウング広場ビオ農産物市(Biobauernmarkt Freyung)」は、メインが食べ物屋台なビオマルクト。こちらでも大鍋で何やらおいしそうなものを炒めていたので、「写真一枚撮ってもいい?」と声をかけると、、。

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「へい、お待ち!」と出てきちゃいましたよ。まあいいか。旅もジャガイモも、人生道連れですよね。ジャガイモ&ネギ炒めに、ザワークラウト。いただきます。こりゃビールだね。

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「息子が東京に暮らしているのよー。あなたはどこの出身?」と、ドイツからヴァカンスで来ているマルゴットさんとヴォルフガングさん。一応「名字はモーツァルトでしたっけ」とお約束で聞いておきました。乾杯!

Biobauernmarkt Freyung
Freyung 7, 1010 Wien
営)9時~18時(金、土)
休)日~木
https://biobauernmarkt-freyung.at

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この日に宿泊したのはシュテファン寺院にほど近い、モダンなデザインが人気の「ホテル・トパーズ(Hotel Topazz)」。

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自分×4人くらい寝られそうなベッドが、ふかふかです。ウィーン分離派のひとりとして20世紀末に活躍したデザイナー、コロマン・モーザーからインスピレーションを受けたという楕円型の大きな窓が特徴で、窓辺にゴロリと寝転べるようになっています。ああ、ウィーン分離派ね、はいはい、あれね、、昔のね、もちろん知ってるよ、いま言うよ、、、という自分みたいな人は下記リンクをご参照くださいませ。

ウィーン分離派

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部屋には夜になると、アヒルタップダンスを踊ってくれる照明も←やめて。

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ホテルではワイナリーも所有していて、試飲させてもらったんですが、これが秀逸。ビオディナミ()で造られるワインは、一本まっすぐにピュアな道が続いてるような余韻の長さがあって、グラスの中でも旅ができます。

*ビオディナミ:バイオダイナミックとも呼ばれる、自然派ワイン造りの手法のひとつ。人智学を提唱したルドルフ・シュタイナーの思想が基礎となっている。

Hotel Topazz
Lichtensteg 2-3, 1010 Wien
tel:+43(0)1 5322250
www.hoteltopazzlamee.com

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グスタフ・クリムトの『ベートーヴェン・フリーズ』(部分/1901年)。というわけで、載せたい写真は尽きないんですが、このへんで。4回にわたってウィーン写真日記をお送りしました。音楽がテーマのはずが、最終回で街歩きになってしまいましたが、この地に触れてみたいと思っていただければ幸いです。フランスに居を移してはや20年(←マジか)、いままで仕事も含めてあちらこちらと旅をしましたが、プライベートも入れて歴代訪問回数トップ2の都市がヴェネツィアとウィーンなんです。なぜか惹かれる音楽の都ウィーン。その理由がわかるまで、また通いたいと思っています。いや、理由はやっぱり揚げ物かなあ←ええー! また、どこかの国の写真日記でお会いしましょう。

【基本情報】
※日本から電話をかける場合、オーストリアの国番号43の後、市外局番の最初の0を取ります。オーストリア国内では掲載どおり、かけてください。
※掲載店の営業時間、定休日、商品の価格などは取材時と異なる場合もありますので、ご了承ください。
※ウィーンまではオーストリア航空の成田発直行便で約12時間。(2020年は3月14日から運航開始)
オーストリア航空
www.austrian.com

●取材協力:ウィーン市観光局
www.wien.info/ja

【関連記事】
#01 音楽の都ウィーンで、老舗カフェとバイオリン工房へ。
#02 ホテル・ベートーヴェンからピアノサロン、夢のオペラ座へ。
#03 ウィーンのベートーヴェン博物館とワイン酒場。
吉田パンダの「いぬパリ」

photos et texte : PANDA YOSHIDA

写真家。長年住んだパリを離れ、現在フランスはノルマンディー地方にて、犬猫ハリネズミと暮らしている。庭づくりは挫折中。木漏れ日とワインが好きで夢想家、趣味はピアノ。著書に『いぬパリ』(CCCメディアハウス刊)がある。instagramは@taisukeyoshida

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