やっぱり、京都が好き 魅力にあふれた、おこもりしたくなる京都のホテル。
Travel 2021.01.01
欧州からの上陸系に、古い町家や建物を生かした宿など、オープンラッシュが続く京都のホテルシーン。それぞれにアレンジした京都“らしさ”に注目して。
新たなカルチャーを発信する、話題のホテルがついに上陸。
エースホテル京都
228号室のたたみスイート。このタイプに限り、布団が敷かれる。雲をイメージした清原遙の照明がアクセント。
シアトルでの開業以来、瞬く間に注目の的となったエースホテルが、ついにアジア初進出! 歴史的建造物である新風館内に、隈研吾建築デザイン監修のもと造られた。「イースト・ミーツ・ウエスト」をコンセプトに、内装デザインはコミューンデザインが担当し、館内を柚木沙弥郎など各国の名クリエイターのアートピースが彩る。宿泊者以外も利用できる開放感あるロビーをはじめ、モダンメキシカンが楽しめるバー&タコスラウンジや、日本初上陸のコーヒーショップも併設。新しさと古都のテイストが絶妙に混じり合う、刺激に満ちたステイになること間違いなし。
部屋には、アーティストのインスピレーション源になればとターンテーブルやギター、五線譜のメモ用紙が置かれる。
昔の建物を生かした旧棟に位置する209号室のヒストリックツイン。柚木沙弥郎のタペストリーが印象的。
24時間、誰でも利用できるロビー。
左:イタリアンオステリアのミスター・モーリスズ・イタリアン。左から、「クラシックマルゲリータ」¥2,420、「ベルガモ」¥1,870 右:室内のほか、中庭に臨むルーフトップバーもあるので、夜はバー利用もおすすめ。
左:調理法にフレンチの技を盛り込んだロサンゼルス発のメキシカン、ピオピコ。手前から、ラベンダー香る「ピオピコ・マルガリータ」¥1,430、タコス「カリフラワー」¥660、「フライドホワイトフィッシュ」¥990 右:コッパーの壁が店内を飾る。
左:アメリカ本国と同じ味にこだわった「ラテ」¥572、京都限定、黒七味が入った「ヘーゼルナッツ&黒七味クッキー」¥275 右:サードウェーブを代表する、スタンプタウン・コーヒー・ロースターズ。
えーすほてるきょうと
京都市中京区車屋町245-2 新風館内
tel:075-229-9000
全213室 全室バスタブ付き
スタンダード¥33,000~(1室2名)
朝食¥1,100~
ミスター・モーリスズ・イタリアン:
朝食:7時~10時最終入店 ランチ:11時30分~14時30分最終入店 ディナー:17時30分~20時30分最終入店(月~木、日) 17時30分~21時30分最終入店(金、土)
無休
ピオピコ:
11時30分~21時30分最終入店(月~木、日) 11時30分~22時30分最終入店(金、土)
無休
スタンプタウン・コーヒー・ロースターズ:
7時~19時
無休
www.acehotel.com/kyoto
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昔の面影残る、温もりの町家にステイ。
ナズナ 京都 御所
入口そばの共有スペースは吹き抜けに。庭の奥には、宿泊者が自由に使える囲炉裏ラウンジや朝食用のレストランを有する別の棟がある。
建具・家具街として栄えた夷川近くに立つナズナは、元材木店を再生した宿。昔の土壁や梁を生かしつつ、全室に床暖房を入れるなど現代の暮らしに合った造りに。全7室の部屋は、「葛切り」「最中」など和菓子の名前が付けられ、それらをイメージした調度品と、部屋それぞれにセレクトした照明や家具が部屋を飾る。囲炉裏で丁寧に焼いた野菜や魚がたっぷりいただける朝食も人気で、スタッフの自然なサービスともあいまって、どこか旅館的な温もりにあふれている。
「葛切り」は55 平方メートルあるキングタイプの部屋。ベッドやソファ、風呂からも庭が見える造りに。
半露天で楽しめるヒノキ風呂。部屋によって、露天や室内、信楽焼の浴槽など、風呂もタイプが異なる。
なずな きょうと ごしょ
京都市中京区花立町255-1
tel:075-708-6870
全7室 全室バスタブ付き
葛切り¥44,000~(1室2名)、串団子¥56,600~(1室3名)
朝食¥3,300
www.nazuna.co/ja
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充実のキッチンを備えた町家で、憧れの京暮らし。
京の温所 丸太町
宿は最大4名まで宿泊可。2階のラウンジスペースには、石庭をイメージしてソファを配置。
ワコールが取り組む、京町家リノベーションプロジェクトの第7弾。2020年の春にオープンしたこちらは、女子旅にうれしいエッセンスがいっぱい! パン作りもできる広々としたアイランドキッチンには最新家電と人気ブランドのうつわが揃い、ふたつ並んだ洗面台にはスリーのアメニティ、温かさが続く人工炭酸泉のヒノキ風呂も備わる。古い梁や柱が残る2階には、トラフ建築設計事務所がデザインした玉石のようなソファがあり、寛ぎのスペースに。御所や鴨川が近い便利な立地ながら、ついおこもりしてしまいそう。
料理が楽しくなりそうなキッチン。土鍋の貸し出しもあり、冬におすすめ。奥には掘りごたつ式の和室が。
和室に面した庭。かつて使われていた灯籠を再配置した。
きょうのおんどころ まるたまち
京都市中京区車屋町通夷川上ル少将井御旅町341-2
0120-307-056(フリーダイヤル)
全1棟 バスタブ付き
1名¥14,850~(1室2名利用時)、 1名¥11,550~(1室4名利用時)
www.kyo-ondokoro.kyoto
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市民に愛された学び舎で、新旧のデザインを愛でる。
ザ・ゲートホテル京都高瀬川 バイ ヒューリック
元校舎を生かしたスクールハウス棟内のグレース・ツイン。新築のメイン棟には6タイプの部屋が用意されている。
浅草と銀座でブランド展開するザ・ゲートホテル。2020年7月、京都に進出し、1927年に竣工した立誠小学校の校舎をホテルに蘇らせた。教室をリノベーションしたタイプや現代アート作品を中心にデザインしたタイプなど全11種の部屋を用意し、部屋選びも楽しみのひとつ。ひと休みした後は、ライブラリーを備えたラウンジや最上階のレストラン、アンカー キョートへ。美味&美酒を楽しみながら、京都のパノラマビューを堪能できる。
かつての校門がホテルを有する複合施設、立誠ガーデンヒューリック京都のエントランスに生まれ変わった。
宿泊者限定の屋外パティオ付きラウンジ。夜には焚き火を囲みながら無料でドリンクが楽しめる。
全80mのパノラマビューを望む、ロビーラウンジ&バー。
ざ・げーとほてるきょうとたかせがわ ばい ひゅーりっく
京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町310-2
tel:075-256-8955
全184室 バスタブ付き179室、シャワー付き5室
エッセンシャル・ハリウッド・ツイン¥29,030~、グレース・ツイン¥50,150~(いずれも1室2名、朝食付き)
アンカー キョート:
朝食:6時30分~10時L.O. ランチ:11時30分~14時L.O. カフェ:14時~17時L.O. ディナー:17時~22時30分L.O.
無休
ロビーラウンジ&バー:
6時30分~24時L.O. ※宿泊者は24時間利用可能
無休
www.gate-hotel.jp/kyoto/
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洗練されたひとときを、アートと過ごす。
ザ・サウザンド キョウト
テラスが付いた802号室のジャパニーズスイート。全室にアート作品が掛けられている。
京都駅から徒歩約2分。便利性に優れた街中にありながら、小路のようなエントランスを抜けると、リュクスかつ静謐な空間が広がる。設計、建築、アートとすべて日本人が手がけ、木と石など自然のものを多用した建物は“禅”を彷彿とさせる。パブリックスペースだけでも約50点展示したアート作品は、毎週水曜に行われるアートツアーでじっくり堪能するのもおすすめだ。美術館さながらの館内で、真の快適をきっと感じられるはず。
6階分を吹き抜けにしたロビーの大階段。
エントランスを抜けた先に、ゆらぎやうつろいを表現した、WOWのアート『wind_form』がはためく。
ざ・さうざんど きょうと
京都市下京区東塩小路町570
tel:075-354-1000
全222室 全室バスタブ付き
スタンダード¥55,752~、ジャパニーズスイート¥145,133~(いずれも1室2名)
朝食¥4,180
www.keihanhotels-resorts.co.jp/the-thousand-kyoto
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京のエスプリが利いた、フランス発のホテルブランド。
京都悠洛ホテル Mギャラリー
スーペリアルームツインの511号室。ベッドサイドにはシルクの西陣織、窓辺には畳の小上がりがあり、寛げる。
地域ごとのストーリーや文化を取り入れたスタイルが人気のMギャラリー。2019年4月、京都・三条に誕生したこちらが日本初展開となる。黒を基調に西陣織をあしらった部屋は、レトロモダンな雰囲気。部屋内で使える8種のアロマオイルやヨガマットなど、女性を意識した貸し出しサービスも評判だ。バー、一八六七の京豆腐を使ったミクソロジーカクテルや、山伏の肩書を持つスタッフが案内する、写経や神道のアクティビティもぜひトライしたい。
一八六七のシグネチャーカクテル「レディ・イン・ブルーム」¥1980。ウォッカをベースに、マヌカハニーやエルダーフラワーなど女性にうれしい素材を使った一杯。京豆腐とアマレットなどを加えた、杏仁豆腐のようなデザートカクテルも人気。
一八六七では、原材料から自家製というミクソロジーカクテルや、2カ月に1度替わるアフタヌーンティーも楽しめる。もちろん宿泊者以外も利用可能。
きょうとゆらほてる えむぎゃらりー
京都市東山区大橋町84
tel: 075-366-5800
全144室 バスタブ付き5室、シャワー付き139室
スーペリアルーム¥28,000~(1室2名、朝食付き)
一八六七:
11時30分~21時L.O.
無休
https://kyotoyurahotel-mgallery.com/ja
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レジェンドのカクテルを片手に、歴史に想いを馳せる。
ザ・ホテル青龍 京都清水
京都の景色が見渡せるルーフトップバーは夜景も美しい。
落書きが残る手すり、アーチ形の天井など、そこここに昔の面影が残るレトロな空間。ここは、昭和初期の小学校をコンバージョンした新ホテル。広く温もりのある部屋はもちろん、充実した施設も魅力だ。なかでも最上階にあるバーK36は訪問必至。八坂の塔が見える360度のビューと、歴史に敬意を払ったカクテルが楽しめる。バーカウンターに立つのは、伝説と呼ばれる西田稔バトラー。いつもとは少し違う、特別な京都の夜を過ごして。
室内のK36ザ・バーで供するカクテル。左から、ジンベースのカクテルにレモンピールを浮かべ、中秋の名月に捧げる「ブルームーン」¥1,650、層ごとに異なるニュアンスを楽しめる、フロートスタイルのハイボール「ウィスキーフロート」¥2,200
ホテルの既存棟に残る、窓枠と階段。少しすり減った階段と高い天井に歴史を感じる。
全室40㎡以上ある、広々とした部屋。写真は320号室のデラックスツイン。
ざ・ほてるせいりゅう きょうときよみず
京都市東山区清水2-204-2
tel:075-532-1111
全48室 全室バスタブ付き スタンダードキング¥61,071~、デラックスツイン¥92,291~(いずれも1室2名、朝食付き)
www.princehotels.co.jp/seiryu-kiyomizu
K36 ルーフトップ&ザ・バー:
15時~23時30分L.O.
不定休
https://stillfoods.com/k36
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*『フィガロジャポン』2020年11月号より抜粋
photos : SHIN EBISU,YOSHIKI OKAMOTO, KOHEI YAMAMOTO