心と身体を元気にする、薬膳レシピ

気を補い湿を飛ばす! 砂肝とアスパラ、シイタケのソテー。

今年のGWは10年に一度の暑さで始まるそうで、もはや暦に合わせた食養生では通用しない感じ。とにかく自分の身体の声、しっかり聞いてください、みなさん!

この時期は新しい生活からの緊張感や、寒暖差が厳しかった4月を経て自律神経の乱れなどから無気力や鬱っぽい症状が気になる人が多いです。五月病、なんて言葉もありますよね。気の滞りも同時に起きているので、気を巡らせるためには3月4月のレシピが引き続きおすすめではあるのですが、このタイプは気も足りていない場合が多いです。そのため今月は元気が出るおつまみを。もちろんこのレシピだけでも気を巡らせますよ。

さて、選んだ食材は砂肝、アスパラガス、シイタケ。砂肝は肝と書きますが肝臓ではなく、砂嚢(さのう)と呼ばれる胃の一部です。薬膳ではたまった未消化物を取り除いたり、消化器をケアするものとされますが、高タンパクで低脂肪なヘルシー食材。食感が魅力的ですよね。アスパラガスとシイタケは気を補う食材です。

カレー粉やタマネギが巡りに効果的で、旬のアスパラガスには梅雨の前の準備として身体の余分な水分を排出する働きもあります。カレー粉にも発散させるように湿を追い出す働きがあります。

おいしく仕上げるコツはしっかりと砂肝に火を通すこと。より食感が際立ちます。シイタケは大きくカットしているため、砂肝に焼き色がつく頃には目も当てられないほど小さくなってしまった、ということにはなりません。アスパラも下茹でなどしないので、ちょうど良い感じに仕上がるはず。

暑くなってきたのでビールもおいしいですよね! カレー粉だけでなく、中濃ソースがコクと甘酸っぱさをプラスしてよく合います。ただしビールは湿を溜め込む原因にもなります。ほどほどの量でお楽しみくださいね。

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砂肝とアスパラ、シイタケの
カレーソース風味

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【材料】2人分

砂肝 120g(4個)
タマネギ 1/8個
ニンニク みじん切り 小さじ1/2
アスパラガス 4~5本
シイタケ 大きめのもの3個
エクストラバージンオリーブオイル 大さじ1/2
酒 大さじ1

A
カレー粉 小さじ1/2弱
中濃ソース 大さじ1/2
コショウ 少々

塩 適宜

【作り方】

1. 砂肝は半分に切って銀皮(白い部分)をそぎ落とし、火が通りやすいよう切り目を入れる。タマネギはみじん切りし、アスパラは下半分の皮をむいて長さ5cmくらいの乱切りにする。シイタケは十字に切る。
2. フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて火にかけ、ニンニクの香りが立ってきたらタマネギを加えて中弱火でしんなりするまで炒める。
3. 2.に砂肝と酒を加え、砂肝の色が変わったらアスパラとシイタケを加え、やや強めの火加減でしっかりと砂肝に焼き目がつくまで炒め、Aを加える。味を見て足りなければ塩を加えて調える。

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ちづかみゆき

料理家・国際中医薬膳師。身体を壊したことがきっかけで薬膳を学び資格を取得。上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka

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