
和の煮魚にだって、オーバル皿。
これは林拓児さんのオーバル皿。楕円の端に向かうラインがなんとも伸びやかで、私には、竹の葉で作る草舟のようにすら見える。水に浮かびそうな薄さ(実際には浮きませんけれども)と軽やかなカーブが相まって、陶器だというのに瑞々しく、非常に軽く、とにかく気持ちいいのだ。
幅のあるリムのおかげだろうか、ステーキや唐揚げ、煮込み料理などを盛り付けてテーブルの真ん中に置くとひたすらにおおらか。包容力が感じられて、テーブル全体まで広く見えるような気がするから不思議である。子供たちが幼稚園に通っている頃、お迎えまでの間にママ友と家に集まってランチを振る舞う時にもよく使った。それは大抵トマトソースのペンネという、幼児向けに鉄板かつ時短メニューだったけれども、茹でたてを無造作に鍋からうつすだけでとても豪華に見え、気分がアガり、会話に花が咲くのだった。
オーバル皿というと洋食を連想するけれど、深さがあるので煮汁しみしみの煮魚もいけちゃいます。それも丸ごと一匹。かゆいところに手が届くうつわです。
【ある日のうつわ】
ちょっと中華風の煮(蒸?)魚にトライした日。
豚肩ロースとカリフラワーの煮込みも600グラムくらいは盛り付けられる。
某コンビニのたことブロッコリーのバジルサラダをアレンジして。
作り手:林拓児 @hayashitakuji_
年代:2009年頃
購入場所:益子陶器市
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