
蒸し暑い日々に、ガラスの小鉢で納涼。
これは津田清和さんのガラス小鉢。
津田さんのガラスに出会った時、適度に厚みのある上質なガラス面があまりに綺麗で「これは定期的に買い足さなくては」とスイッチが入った。30代の津田さん、40代の津田さん、50代の津田さん、というように、家の中にコレクションしていきたいと思ったのだ。
津田さんの代表作といえば、瓢箪酒瓶や酒器だけれど、できればもうすこし日常的に使えるものがいい。個展の店内を2〜3周して私が選んだのは、小鉢だった。シンプルだけれど、テーブルに落ちる影がとりわけ美しい。碗型を皮切りに、鎬模様→六角形→鎬模様の順で足掛けたった10年くらいで、4つの小鉢が我が家に集ってしまった。ある時から制作上の都合でクリアガラスが作りにくくなったとかで、最後の鎬はやや色が付いている。そういう変遷が見られるのは一人の作家さんと長くお付き合いする醍醐味。自分だけが知っている違いのようにとらえて(実際はギャラリーの方だって、誰だって知っている事実なのだが)、むふふ......っとなる。
質のいいガラス器でいただくそうめんの清涼感たるや、いちど味わったら他では代用できない。麺をつゆにつけようと持ち上げるとちょっと重さがあって、磁器の蕎麦猪口に近い、覚えのある心地いい感覚。つゆの水面がさらさらと波うち、涼やかな景色を作る。
[ある日のうつわ]
そうめんの日の定番コーデ。男子ばかりなので、おかずはタンパク質必須で肉炒め。
こちらは色のついたガラスのほう。しっとりとした涼しさを醸し出す。
綺麗なガラス器があると、ハーゲンダッツだってわざわざ盛り付けたくなるわけです。
ARCHIVE
MONTHLY
BRAND SPECIAL
Ranking