
買いすぎにご注意。ヴィド・グルニエで古い物さがし。
古い物を大切に、長く使う習慣があるフランス。
プロヴァンスでも、リル・シュル・ラ・ソルグのような、正統派アンティークに溢れた街がある一方、新旧ごちゃまぜの商品が並ぶ、日本で言うところの「リサイクルショップ」的なお店があったり、地域ごとにヴィド・グルニエ(Vide grenier)と呼ばれるガレージセールがあったり、古い物に出合う機会がふんだんにあります。
この素敵な文化に、東洋の果てから来た小娘(という年齢でもないけど。)は、何を見ても、「古くてかっこいい。」「古くて素敵。」「古くてかわいい。」のオンパレード。
ですが、どんなに安くて素敵に見えても、日本に帰る時に邪魔になりそうなものは止めよう、かさばるもの、重いものは止めよう。と、心頑なに「ただ見るだけ」に努めていた私。
しかしながら、そんな私の心なんて、所詮はアサリみたいなもんで、ちょっと火を加えたら、ぱかーーーんと開いてしまうのです。あはは。
きっかけは、お誘いいただいて早朝から出かけた、ヴィド・グルニエ。
会場は、広ーい運動場のような場所です。アンティーク市とは少し違って、ヴィド・グルニエは、プロだけでなく、一般の人も出店が可能なため、商品の幅もぐんと広がります。といっても、要はガレージセールなわけで、けっこうな商品が使い古しの子ども服だったり、おもちゃだったり、IKEAの家具だったりするわけですが。
つまり、リル・シュル・ラ・ソルグなんかと比べると、素敵なものを見つける難易度は大きく上がるものの、商品の価格は大幅に下がるのです。
その日、私が見つけたのは「本」。装丁が好みだから、という理由で、1冊1ユーロで5冊、買いました。本なんて重いもの、今までなら絶対買わなかった。でも、買っちゃった。
そこから何かが吹っ切れ、貝柱もスパーンと取れて、自由なアサリになった私。気分は、海に放たれたタイ焼きです。
このブログの第一回でご紹介した猫、プリュムが住む村、ジューク(Jouques)のヴィド・グルニエにも行ってみたりして、「布もの大好きだけど、集め始めたらキリがないでしょ。」という理由で避けていた、刺繍入りのクロスを買ってしまったり。どこへ行った私の自制心。
でも、ここまではまだ小物。
毎月見回りをしている街中の古もの屋で昨日ゲットしたものは、猫タワー。12ユーロナリ。ああ、なんてかさばるものを。てかこれ古いものでもないし。ましてや他の猫が使っていたと思われるこのタワー、ミャウが気にいるかどうかもわかりません。あはは。
ミャウの反応やいかに。次回ご報告します。
でーん!
ジュークで出合った猫。凛とした後ろ姿、しっかりとしたお顔の割に、警戒心ゼロ。
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