温かい毛布にくるまって聴きたい、至福のポップス。

Culture 2019.12.31

緻密に練られた繊細なメランコリックポップ。

『サッド・パーティー』/シン・ファン

1912xx-musique-01.jpg

インパートメント ¥2,420

樹氷の輝きのようなキラキラとしたシンセサイザーの音色と、その隙間から顔を出す陽光のような美しい歌。火山と氷河が混在した不思議な島国であり、ビョークやシガー・ロスを生み出すなど独自の文化を持つアイスランド。インディポップの雄シーベアーのフロントマンでもあるシン・ファンは、この地で最も注目されているシンガーソングライターのひとりだ。すでに4枚のソロアルバムを発表し、来日の経験もあって日本でも高い評価を得ている。今作は、これまでの集大成的な内容といわれるのも納得の傑作だ。

エレクトロニカやアンビエントに通じるベッドルームサウンドは、自身でコツコツとひとりで作り上げたもの。そこに、儚げな声で極上のメロディを歌い上げる。毛布にくるまりながらウトウトしていると見た夢。そんな至福のポップスがここにある。

【関連記事】
心と身体をクールダウンさせてくれる、今年の名盤3枚。
音楽通たちが、今年いちばん衝撃を受けたアルバムは?

*「フィガロジャポン」2020年1月号より抜粋

réalisation : HITOSHI KURIMOTO

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

清川あさみ、ベルナルドのクラフトマンシップに触れて。
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
2024年春夏バッグ&シューズ
連載-鎌倉ウィークエンダー

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories