篠原ともえの革のきものが東京ADC賞を受賞!
Culture 2022.11.01
世界的な広告賞を受賞するなど大きな話題となった、篠原ともえが手がけた革のきもの「THE LEATHER SCRAP KIMONO」。このたび、2022年度東京ADC賞を受賞!
この作品は、一般社団法人日本タンナーズ協会との協業により、篠原ともえと、彼女が主宰するデザインスタジオSTUDEO所属の香川真知が共同でアートディレクションを務めた。通常は廃棄せざるを得ない革の端を山の稜線に見立て、水墨画のような美しいグラデーションを施して、きものに仕立てた作品だ。篠原は、埼玉県草加市のタンナー伊藤産業、縫製会社レファンズをはじめ、伝統的なものづくりを大切に受け継いできた職人たちの想いと技術力に大きなリスペクトを払い、制作に取り組んだ。
完成したグラフィックや映像を含む一連のクリエイションは、第101回ニューヨークADC賞のブランドコミュニケーションデザイン部門で銀賞、ファッションデザイン部門で銅賞に輝くなど、国内外から注目を浴びた。その快挙に続き、日本の映えある広告賞においても高い評価を得て、このたびの受賞となった。
「THE LEATHER SCRAP KIMONO」は、CCCメディアハウスの「フィガロジャポン」編集部がコンテンツ制作を手がける日本タンナーズ協会ウェブサイト「革きゅん」のプロジェクトとして制作されたもの。CCCメディアハウスはかねてより日本産革のPR事業に関わり、そして篠原はmadameFIGARO.jpで自身の連載「TOMOE SHINOHARA MAKING」をもち、創作にまつわる発信を続けてきた。彼女がクリエイションにおいて常に大切にしている、素材に向き合う真摯な姿勢と、革の職人たちの想いが重なり、今回の協働が実現した。
きもののスタイリングをした本多惠子、モデル撮影のヘアメイクを担当した稲垣亮弐など、篠原ともフィガロジャポンとも縁のある才能あるクリエイターたちも参加している。
東京ADC賞は、日本の広告やグラフィックデザインの先端の動向を反映する、日本最高峰の広告賞。本年度は、2021年5月〜2022年6月までに日本国内で発表、使用、掲載された作品が対象となり、約6,000点の応募の中から、日本を代表するアートディレクター82名の厳正な審査を経て、一般・ADC非会員からは10組の受賞作品が選出された。
なお、「THE LEATHER SCRAP KIMONO」を含む受賞作品は、11月1日(火)より東京・銀座のクリエイションギャラリーG8にて展示され、革きものの実物作品も披露される。また、11月16日(水)には東京ADC会員の永井裕明氏を迎え、同会場にてトークイベントも開催。話題の作品に出合いに、ぜひこの機会に会場を訪れたい。
会期:11月1(火)〜11月30日(水)
会場:クリエイションギャラリーG8(一般・非会員作品)
東京都中央区銀座 8-4-17 リクルート GINZA8 ビル
Tel: 03-6835-2260
開)11:00〜19:00
休)日・祝
入場無料
http://rcc.recruit.co.jp/g8/exhibition/2211/2211.html
●トークイベント
日時:11月16日(水)19:10〜20:40
出演:篠原ともえ・香川真知(STUDEO)、永井裕明(N.G.inc)
*先着順・要予約。YouTubeライブ配信予定。詳細はギャラリーウェブサイトをご覧ください。
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)にて同時開催される展覧会では、 ADC会員による本年度の受賞作品を展示。STUDEO代表・池澤樹がアートディレクションを手がけた作品も展示されるので、併せて足を運んでみて。
『日本のアートディレクション展 2022』
会期:11月1(火)〜11月30日(水)
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(会員作品)
東京都中央区銀座 7-7-2 DNP 銀座ビル
Tel: 03-3571-5206
開)11:00〜19:00
休)日・祝
入場無料
https://www.tokyoadc.com
*「THE LEATHER SCRAP KIMONO」はこちらのギンザ・グラフィック・ギャラリーには展示されませんのでご注意ください。
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