「女性の皇位継承を拒否した日本の首相、高市早苗」フランスでの報道は?

Celebrity 2025.10.27

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10月21日(火)、高市早苗氏は日本初の女性の首相となり、日本の歴史において画期的な出来事となった。しかしながら、彼女は、男性中心の政治を信奉する強い保守派である。

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ASEAN関連首脳会議に出席した高市早苗首相。(10月26日、マレーシア)photography:Reuters/Aflo
 

彼女が日本のフェミニズム運動を革命的に変える存在になることはなさそうだ。10月21日(火)、高市早苗氏は64歳で日本の国会により首相に選出された。女性として初めて首相の座に就いたことで国の歴史における画期的な出来事となったものの、東アジアに根付く男性中心の伝統を打破しようとするタイプではないようだ。自民党内でも保守右派として知られる高市氏は、かつて指導を受けた保守的な元首相・安倍晋三(2022年7月8日暗殺)の影響を受け、強い国家主義的傾向と明確な保守的立場を示してきた。

高市早苗氏は、厳格さで知られるマーガレット・サッチャーへの敬意を公然と示しており、自身を「鉄の女2.0」と称している。政治的立場としては、既婚女性が夫の姓を名乗らなくてもよくするための法律改正に反対し、同性婚にも反対している。しかし選挙運動中には、自身の内閣や日本の政治全体における女性の代表割合を増やし、「北欧諸国と同等レベル」に引き上げることを公約に掲げた。

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男性中心の皇室

高市早苗氏の保守的な信念は、フェミニズム運動の強い味方とは言えない。また、皇室典範に定められた男性優先の皇位継承の改正に対しても、障害となる可能性がある。高市氏は、女性が天皇になることに強く反対している。現在の天皇陛下には一人っ子の愛子さまがいるが、女性であるため皇位継承順位には入っていない。そのため、次に皇位を継ぐのは叔父の秋篠宮殿下であり、その後は従兄弟の悠仁さまが継承することになる。

しかし2024年には、日本の国会(衆議院・参議院)で、皇室典範に定められた男性優先の皇位継承を廃止する改革の可能性について再び議論が行われた。政治家の多くはこの廃止に反対しているとされる一方、世論は異なる見解を示している。毎日新聞が2024年5月に実施した世論調査によれば、回答者の81%が改革に賛成と答えている。しかし、高市早苗氏が首相に就任したことで、愛子さまが近い将来、天皇に即位する可能性は低い。

From madameFIGARO.fr

text: Leonie Dutrievoz (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

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