キャサリン皇太子妃ら3大ロイヤルの「パワースーツ」の流儀。今秋のスーツコーデ集。
Celebrity 2025.11.09
秋冬の王室ファッションでは、スーツ姿の妃や王女たちが目立ち始めている。キャサリン皇太子妃、シャルレーヌ公妃、スペイン王室の母娘など、各国の王女や王妃たちがテーラードスーツで登場する場面が相次ぎ話題を集めている。
威厳や知性を保ちながらも、共感や柔らかさも求められる現代のロイヤルにとって、スーツは「語らない強さ」や「役割を引き受ける覚悟」を表す装い。ロイヤルでなくても、気持ちを引き締めてくれるパワースーツは、仕事や勝負の日にこそ取り入れたいファッションスタイルのひとつ。
近年、特にファッションに注目が集まる英国・モナコ・スペインのロイヤル女性たち。彼女たちが纏った「パワースーツ」から、自分らしい1着のヒントを探してみて。
英国王室|キャサリン皇太子妃
秋に入り、キャサリン皇太子妃は公務の場でパンツスーツを選ぶ機会が増加。登場するたびに異なる素材やカラーを取り入れながら、王室としての威厳と、共感力を兼ね備えたスタイルを体現している。
Look1:シンプルながら気品が際立つ、グレンチェックのスーツスタイル
@tatlermagazine 2025年10月 RAFコニンズビー基地訪問
この日は、空軍名誉司令という名誉職に就いてから初めての基地訪問。キャサリン皇太子妃が選んだのは、グレンチェックのジャケットと細身パンツを合わせた端正なセット。グレーのニットとネイビーのヒールでまとめた寒色ワントーンの着こなしは、品格の中にやわらかさも見えるバランス。落ち着いた色調とテーラリングで、公的な場にふさわしい信頼感あるスタイルに仕上げていた。
Look2:優しさと意志を同時に伝える、オリーブグリーンのスーツスタイル
@tatlermagazine 2025年10月 Home-Start Oxford訪問
この日は、子育て支援団体を訪問。活動に参加する母親やボランティアと交流する場に選んだのは、ヴィクトリア・ベッカムによるオリーブグリーンのパンツスーツ。インナー・ボトム・ジャケットを同色で統一したワントーンスタイルは、落ち着きと親しみやすさを両立。子どもたちの名前のイニシャル入りネックレスを添えるなど、母としての一面も表現した装い。
モナコ王国|シャルレーヌ公妃
シャルレーヌ公妃は、王室のドレスコードに沿いながらも、モードを効かせた装いでロイヤルファッション界でも異彩を放つ存在。
ミニマルな色使いと、彼女らしいシルエットで魅せるスーツスタイルが、近年の定番となりつつある。
Look1:クロップド丈パンツのグレンチェックスーツ
2025年10月 赤十字・赤新月国際会議 リーダーシップミーティング
この日、モナコ公国で開催された赤十字の国際会議に、アルベール2世とともに登場。シャルレーヌ公妃が選んだのは、温かみのあるベージュベースのグレンチェックのセットアップ。
ジャケットはスタンダードなスタイルだが、パンツはくるぶし上のクロップド丈、足元にはポインテッドトゥのパンプスでモードなエッジを効かせた。トーンは抑えながらも、シルエットで静かに個性を主張する一着。
Look2:極太ワイドパンツで、モードを貫く黒スーツスタイル
2025年10月 スペシャルオリンピックス関連セレモニー
スタッド・ルイ2世でのセレモニーに、単独で出席したシャルレーヌ公妃。この日選んだのは、深いブラックのセットアップ。ジャケットはウエストシェイプをあえて入れず、1つボタンをウエスト下に配した大胆な配置。パンツはフルレングスでワイド幅、足元が完全に隠れるほどのルーズなドレープ感が特徴。王室の場でここまでのワイドパンツを通すセンスは、やはり彼女ならでは。
スペイン王室|レティシア王妃、レオノール王女、ソフィア王女
近年、レティシア王妃はレオノール王女、ソフィア王女とともに、母娘3人でパンツスーツを揃えて登場する機会が増えている。王室の品格と現代性を同時に体現する、母娘3人ならではの象徴的な着こなしに注目。
Look1:母娘3人の個性で揃えた、色とバランスのスーツスタイル
@holacom 2025年7月 ヒローナ王女賞 関連イベント
この日は、母娘3人でスーツで揃えた姿で登場。米InStyleによると、このコーディネートはレティシア王妃のアイディアによるもの。
王妃はネイビーのダブルブレストスーツに、白のインナー・バッグ・パンプスを合わせ、落ち着きの中に軽やかな華やぎを添えていた。レオノール王女は白のリネン素材のスーツで、知性と清潔感を演出。ソフィア王女はアクアブルーのセットアップで、若さとやわらかさが垣間見える。それぞれの年齢や個性を映し出す、3者3様のパワースーツスタイルとなった。
Look2:現代のロイヤル像を体現する3色スーツ
@lanuevaespana 2025年10月24日 プリンセサ・デ・アストゥリアス賞レセプション
レセプションに登場した3人は、全員そろってスーツスタイルを披露。王妃はグレーのダブルブレスト、レオノール王女は深いネイビー、ソフィア王女は鮮やかなレッドを着用。ジャケットとパンツのフォルムは共通しつつ、色のコントラストでそれぞれの個性が引き立っていた。
揃いのダブルジャケットは、堂々とした強さのなかに、女性らしいしなやかさも漂わせる。3人が一列に並ぶことで、パワースーツの持つ説得力と象徴性が一層際立った。
格式を守りつつも、私らしさを映すロイヤルのスーツスタイル。色やシルエットの選び方には、信頼感と個性を両立させるヒントが詰まっている。シーンや気分に合わせて、パワーの出し方も自由にアップデートしていきたい。
text: madame FIGARO japon photography: shutterstock





