【東京ヴィンテージ案内 #01】西海岸でひと目惚れしたもの。
Fashion 2019.07.25
ヴィンテージ好きを公言するアーティスト・モデル3名が登場し、それぞれの行きつけや気になるショップをエリア別に案内する「東京ヴィンテージ案内」。
第1回は、ダンサーのアオイヤマダが登場。原宿エリアで気になっていたお店のひとつ、オープンしたばかりの「西海岸 アンカー 原宿店」へ潜入。
西海岸 アンカー 原宿店
福岡にオープンし、現在は関東から関西、中国、九州地方まで店舗を拡大しているヴィンテージショップ「西海岸」。2018年12月に原宿店がオープンし、よくお店の前を通るというアオイさんと、ロックな音楽が流れる店内へ。
シャツやドレス、デニムなどが、各カテゴリーごとに美しく仕訳けられた配置。
「鼻が痒くならないお店だね」。最初にアオイさんから出た言葉は、ヴィンテージショップ通ならではのひと言。西海岸では、いわゆる”古着”の匂いを消すために、全品クリーニングに出してから店頭に置いている。ほかのヴィンテージショップは匂い消しの意味でお香を焚いているようで、それが古着の匂いの認識になっているとのこと。さらに、西海岸は大通りに面した正面扉のないつくりのため、”古着”屋らしくない。
「ヴィンテージショップはもちろん、バザーとかフリーマーケットも好きでよく行きます。小さな公園でやってる、一点100円とかで買えるようなところも」
今日の私服は、トルコにロケへ行ったときにお土産屋さんで購入したポシェットと、渋谷のネパール雑貨店で見つけたスカート。「スカーフをいつも顔周りに巻くんです。顔の外側が隠れているだけで、電車に乗っている時とか人混みで情報量がカットできるから楽なんです。一日の疲れ方が違います」
デニムコーナーの近くにはつなぎやワークテイストのアイテムが揃う。
そんなアオイさんは、普段はダンサーとして活動している。「ダンス教室に初めて行ったのは、6歳。母に勧められて始めました。最初はヒップホップ、ジャズをやって、その後レゲエもやったり、色々やりました。まだ知られていないジャンルもあるけど、カテゴライズされた時に、コンテンポラリーだねと言われますが、自分でコンテンポラリーダンスをしたいと思ったわけではありません。今日は何を着よう、今日は何を食べよう、そんなことを考えるのと同じように、今日はこんな動きをしよう、と思って動いています」
躍るときには、ファッションへのこだわりも欠かせない。「表現する側であるから、周りとは違う空気であったり、洋服を纏っていたい。ストリートで動き出すのもいいけど、パフォーマンスとなると、見ている人に特別感を与えたい。現実なのか、非現実なのかに落とし込むためには、洋服にはこだわった方がいいなと思います。みんなが普段着ないようなキラキラだったり、透け感だったり、ひらひらだったり」
無意識のうちに、異国感あふれるアイテムを次々と手に取るアオイさん。
「ファッションファーストで、踊りのインスピレーションが沸くこともあります。たとえばマグカップが置いてあって、このマグカップで踊りたいとなったら……。kiki vivi lily(キキ ヴィヴィ リリー)さんの「 カフェイン中毒 (Caffeineholic)」っていう曲がいいな、この服、この帽子を被ってみようかな、とか。灯りをこのくらいにしようかな、とか。何気ない小物も着想源になっていて、それがダンスの醍醐味のひとつ。総合芸術のようで楽しいです。小さな積み重ねなんですけど、これが大きくなっていくと映画になるのかなあと思ったり」
洋服や小物以外にも、色がダンスのインスピレーション源になることも。「今日はこの赤い靴を履いて、赤いリップがいいなと思って出かけると、行った先で目に付くものがすべて赤いもの。それで踊ったら、どことなく赤っぽかったり、その日無意識に選んでるものとか、自分から出ているものが無意識のうちに統一されている気がします」
パフォーマンスをする日もしない日も、自分に欠かせない存在であるダンスに、ファッションやメイク、日常が自然と絡んでくる。そんなアオイさんが、いまの気分で選んだ西海岸のコーディネートはこちら。
「日本の、マイナーな庭園を見に行きたい」
ドレス¥5,184、パンツ¥3,024、首に巻いたスカーフ¥2,138、シューズ¥1,944 バッグ/本人私物
「この服を着て、庭園に行きたい。エキゾチックな服と、日本庭園というギャップが面白いなと思って。洋服選ぶときは感覚だけど、このパンツは私物に似てるし、ドレスもこの間ロサンゼルスに行った時に買ったものに近い(笑)。なんだかんだ、似たようなものに惹かれるみたいです」
▶▶AOIが選ぶ、いま欲しいアイテム4選

「チャイニーズドレスのようなデザイン、細かな刺繍、光沢感など私の好きが詰まった一着」

「壁画のような模様が、本当に可愛い……。ダンスのものとか移動中に読む本とか、いつも荷物が多いのでこのサイズは実用性があってうれしい」

「ドレスはひと目惚れ! ヴィンテージは、その時にしか出合えないものが多いから好きです。これは今日買っていきます」

「キラキラしたもの、光沢があるもの、透けてるものが小さいころからずっと好きです。女に生まれたからには女らしい服を着たいなと思うんです」
2000年生まれ。18年、米津玄師「Flamingo」やNulbarich「VOICE」のMVに出演し注目を集める。サカナクションのツアー「SAKANAQUARIUM2018-2019 魚図鑑ゼミナール」の映像に出演。同年、スイスで行われたバーゼルワールドでパフォーマンスをするなど海外での活動も広がっている。19年、ラフォーレ原宿「Disney THE LION KING Collection | Laforet HARAJUKU」のビジュアルモデルを務める。
Instagram:@aoiyamada0624
東京都渋谷区神宮前6-5-6 サンポウ総合ビル1F
tel:03-6450-5301
営)11時~20時
休)元旦
https://nisikaigan.com/
Instagram:@nishikaigan_harajuku
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