VAN CLEEF & ARPELS コレクターも熱い視線を注ぐ、 ヴァン クリーフ&アーペルの歴史的ジュエリーがTEFAFに。
Jewelry 2025.05.21
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世界最大級のアート&アンティークフェア、TEFAF(The European Fine Art Foundation)が今年も開催された。注目のヴァン クリーフ&アーペル「ヘリテージ コレクション」とは?
1.コレクターも熱い視線を注ぐ、 メゾンの歴史的ジュエリーがTEFAFに。
2.遺産を受け継ぎ、継承する。 未来を見据えた壮大なプロジェクト。
3.ファッションともリンクした、20世紀ジュエリーヒストリー。
「ヘリテージ コレクション」のほか、現代のハイジュエリーも展示されて注目を浴びた。
オランダの古都マーストリヒトで1970年代から開催されているTEFAF(テファフ)は、アート&アンティークフェアの最高峰として知られる美の祭典。今年は世界各国から260社を超える美術商がここに集結し、5万人を超えるアートコレクターやディーラー、お忍びのセレブリティたちが訪れて賑わった。
会場ではあちこちからシャンパンを抜く音が聞こえ、趣向を凝らしたブースにはオールドマスターによる絵画や彫刻からコンテンポラリーなポップアート、歴史ある骨董家具や陶磁器までが並び、まるでミュージアムのよう。そんなTEFAFにヴァン クリーフ&アーペルが毎年出展しているのは不思議なことではない。ここで展示されているのは「ヘリテージ コレクション」。
花々からインスパイアされた名品。左はマーガレットをモチーフにした「マルグリット クリップ」
異彩を放つブースでポエティックなメゾンの世界観を表現。
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メゾンの過去を物語るアーカイブのジュエリーや時計、プレシャスオブジェの数々。メゾンの専門家たちが独自のルートで買い戻し、アトリエで修理された作品は、ジュエリーラバーのみならずアートコレクターの間でも垂涎の的。歴史や美術に造詣の深い、目の肥えた人々がブースを目指して次々とやってくる。彼らが愛してやまない「ヘリテージ コレクション」とは、一体どんなものなのだろう?
18世紀のスタイルに回帰した壮麗なネックレス。クラシックなルビーやサファイアではなく、あえてカボションカットのターコイズをあしらってモダンさを添えたデザインが特徴。1955年制作。「ヘリテージ コレクション」より。
メゾンにとって大切なインスピレーション源であるクチュールを想起させる、プラチナとダイヤモンドで優美に仕立てた「フロ ドゥ リュバン クリップ」を、イラストレーションで紹介する1945年の広告ビジュアル。ヴァン クリーフ&アーペル アーカイブスより。 ©Famille Pierre Simon/ADAGP、パリ、2025年 2025, ProLitteris,Zurich
メゾンが1933年に特許を取得した、宝石を留める爪が見えない"トラディショナル ミステリーセット"の技を駆使した「オルセー ブレスレ ット」。ミニマルな造形が真紅のルビーをドラマティックに引き立てる。1994年制作。「ヘリテージ コレクション」より。
3月13日から20日まで開催されたTEFAFの様子。国際的に重要なアートの発信地であり、古美術はもちろんモダンアートも注目の的。ヴァン クリーフ&アーペルはこれまで12年にわたり出展している。 Courtesy TEFAF
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Interview with Natacha Vassiltchikov
制作年代によって異なるスタイルに注目して。
──ヴァン クリーフ&アーペルは現代のハイジュエリーだけでなく、過去のアーカイブピースも扱うのですね?
メゾンの歴史を物語る過去の作品を厳選した「パトリモニー コレクション」と「ヘリテージ コレクション」というふたつのコレクションがあります。このうち「ヘリテージ コレクション」は現代のファッションにも合う1920年代から90年代までのアイコニックな作品からなっています。私たちが真贋を見極め、コンディションのよい作品を厳選して買い戻し、最小限のリペアを施して鑑定書を付けて販売しています。
それぞれの時代背景を反映したデザインは「ヘリテージ コレクション」ならではの楽しみ。年月を経ても変わらない価値がこれらのジュエリーにはある。 1964年制作「リュバン ブレスレット」(PT×YG×サファイア×ダイヤモンド)
──なぜ過去のピースを収集し始めたのですか?
メゾンの偉大な過去を守り未来に伝えるという使命の次のフェーズが、このコレクションなのです。2007年、現代のハイジュエリーを購入するメゾンの上顧客たちがオークションで過去のピースも熱狂的に購入しているのを見て、当時のニューヨーク5番街本店のディレクターが発案いたしました。これはお客さまのニーズに応えると同時に、メゾンが抱く歴史への敬意や技の伝承を大切にするという精神にも合致していました。
1973年制作「アンジュー ネックレス」(YG×パール×ダイヤモンド)
1993年制作「レジーユ カレ ネックレス」(YG×ダイヤモンド)
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──「ヘリテージ コレクション」はどこで出合うことができるのでしょうか?
希少なピースなので、TEFAFのようなイベントと一部の限られたブティックにてご覧いただけます。あとはインスタグラムのアカウント(@vcaheritage)でのご紹介ですね。一時はコレクション全体で300点ほどありましたが、非常に需要が高いので現在は120点ほどになっています。時代ごとにスタイルもサヴォワールフェールも異なっていて、とても魅力的ですよ。
1952年制作のブレスレット(PT×ダイヤモンド)
1964年制作「マルグリット クリップ」(YG×WG×RG×エメラルド×ダイヤモンド)
──TEFAFのような場にメゾンが参加する意味とは?
ここではジュエリーやハイジュエリーが芸術の一分野として認められています。またTEFAFは本物を重んじ、出品には厳格な審査基準を設けているのです。そうした気風はメゾンの価値観と完璧に一致しています。ジュエリーは小さな芸術品だと私たちは考えているからです。
1967年制作のクリップ(PT×ダイヤモンド)。すべて「ヘリテージ コレクション」より。

ナターシャ・ヴァシルチコフ
インターナショナル ヘリテージ リテール 開発ディレクター
コレクションの見どころや歴史的背景を顧客に伝え、ブティックスタッフの教育も担当。「過去のピースに向けた情熱を顧客のみなさまと分かち合おうと努めています」
photography: ©Van Cleef & Arpels text: Keiko Homma