VAN CLEEF & ARPELS ファッションともリンクした、ヴァン クリーフ&アーペルの20世紀ジュエリーヒストリー。
Jewelry 2025.05.21
PROMOTION
世界最大級のアート&アンティークフェア、TEFAF(The European Fine Art Foundation)にも出品しているヴァン クリーフ&アーペルの「ヘリテージ コレクション」。時代背景が反映されたデザインの魅力を紐解く。
1.コレクターも熱い視線を注ぐ、 メゾンの歴史的ジュエリーがTEFAFに。
2.遺産を受け継ぎ、継承する。 未来を見据えた壮大なプロジェクト。
3.ファッションともリンクした、20世紀ジュエリーヒストリー。
貴重なアーカイブピースをこの手に。
「ヘリテージ コレクション」より、1955年制作「ナット ネックレス」(PT×YG×RG×ダイヤモンド)¥21,120,000/ヴァン クリーフ&アーペル(ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク)
メゾンが敬意を払ってやまないオートクチュールの繊細な手仕事にインスパイアされたネックレス。ヘリンボーンの織物をイメージしたゴールドのチェーンをツイストし、ネックラインに沿うしなやかな仕立てを実現した技術力はさすが。こうしたボールドなイエローゴールドジュエリーは1950年代にもてはやされたスタイル。ゴールドの輝きのインパクトとしっとりしたエレガンスを併せ持つ優れたデザインだ。
「ヘリテージ コレクション」より、1960年制作「フィルトルサード ネックレス」(YG×ダイヤモンド)¥38,412,000/ヴァン クリーフ&アー115ペル(ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク)
金の糸のステッチでダイヤモンドの周囲を取り巻いたかのような仕立て。オートクチュールの装飾性をディテールに反映させ、女性のデコルテを華やかに彩るフォルムが魅力的。昼の社交から夜のパーティまでずっと着けていられるグラマラスなイエローゴールドジュエリーは、進歩的で自由な生き方を謳歌する1960年代の女性たちの間で絶大な人気を誇ったアイテム。その時代の面影をいまなお残したデザインが秀逸。
「ヘリテージ コレクション」より、1987年制作「アテナ イヤリング」(YG×グレーマザーオブパール×ダイヤモンド)¥6,402,000/ヴァン クリーフ&アーペル(ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク)
上質なマザーオブパールの光沢で魅せるイヤリングは、手工芸をつかさどるギリシャ神話の女神アテナに捧げられたオマージュ。1980年代の華やいだファッションによく似合いながらも、マザーオブパールの大胆なあしらいが現代の作品にも通じる美を感じさせる。メゾンは異国の地への旅からインスピレーションを得たジュエリーをしばしば作っており、このイヤリングもギリシャの首都アテネに由来しているという。
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ファッションともリンクした、
20世紀のジュエリーヒストリー。
メゾンの名品とともに、年表で振り返るジュエリーのさまざまなスタイル。モードのトレンドと結びついた背景は知れば知るほど興味深い。
1920年代
1929年頃制作「クロック」
アールデコ様式がヨーロッパを席巻した1920年代。タイタニック号のような大型船舶の発達で、遠い異国からもたらされた文物が人々の心をとらえ、とりわけオリエントの美術品は熱狂的な人気に。この作品は時計を仕込んだ小さなテーブルクロックで、シノワズリ(中国趣味)の彫刻が見事。ターコイズに菊の花、山羊と鶴、観音菩薩の浮き彫りがあしらわれている。
1930年代
1938年制作「ルド ブレスレット」
創業者アルフレッド・ヴァン クリーフの娘ルネ・ピュイサンと、若きデザイナーのルネ・シム・ラカズのふたりが次々と斬新なクリエイションを生み出していった時代。ハチの巣を思わせる六角形のリンクを繋いだこのブレスレットは、当時流行していた「白ずくめのジュエリー」の典型。アールデコの残り香を感じさせつつ、モダンさが追求されている。
1940年代
1946年制作「バード クリップ」
第2次世界大戦によって活動が大幅に制限されていたヴァン クリーフ&アーペル。そんな時でもジュエリーは希望や自由をさりげなく表現するのに使われた。終戦間際に作られたこのクリップは、ようやく再会を果たした家族の喜びを、愛らしい小鳥たちで表現した感動的なデザイン。青・白・赤のフランス国旗のトリコロールが愛国心を象徴している。
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1950年代
1958年制作「マウス クリップ」
1954年、ハイジュエリーとは別に手頃な価格で遊び心のあるジュエリーコレクションを取り揃えた「ラ ブティック」をオープン。動物モチーフの小ぶりなクリップは特に人気となり、若い女性たちが新たな顧客に。愛嬌たっぷりのネズミのクリップも、戦後の最先端のハイファッションにぴったりとマッチ。ハリウッドスターも続々と「ラ ブティック」のファンとなった。
1960年代
1960年制作「トレフル ネックレス」
戦後の高度成長期を迎え、メゾンの顧客リストにはバーバラ・ハットン、マリア・カラス、モナコ公国のグレース公妃、イランのファラ・パーレヴィ皇后など華やかな顔ぶれが並んだ。夜ごとのカクテルパーティやオペラ鑑賞には洗練されたハイジュエリーが欠かせなかった。この豪奢なネックレスは約58ctものブルーサファイアが眩しいばかり。
1970年代
1975年制作「ネックレス
どこかエキセントリックで自由奔放だった1970年代のファッションに合わせ、ゆったりと着けられるロングネックレスが好まれた時代。メゾンはインドから発想を得て、ムガール風の彫刻をあしらった貴石やビーズをふんだんに使用し、ルビーやエメラルドといったクラシカルなジェムストーンに新しい息吹を吹き込んだ。1973年にはメゾンが日本に初上陸。
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1980年代
1982年制作「リング」
社会に進出して地位を得たパワフルな女性たちが求めたのは、ビッグショルダーのブレザーや直線的なカットのファッションだった。それに呼応しダイナミックな色使いで強い印象を残すジュエリーも人気を博した。豊かなボリュームのリングは、5.45ctのカボションカットのルビーを中心にしてマーキースやバゲットカットのダイヤモンドが賑やかに取り巻いている。
1990年代
1990年制作「ミュスカード イヤリング」
1992年、パリのガリエラ宮ではヴァン クリーフ&アーペル大回顧展を開催、大きな話題に。過去の名品の価値が見直されるきっかけになった。メゾンのお家芸ともいえる"トラディショナル ミステリーセット"のルビーイヤリングからは当時のトレンドだったポストモダニズムの潮流が感じ取れる。
※すべて「ヘリテージ コレクション」より
photography: ©Van Cleef & Arpels , Masanori Akao (White Stout) styling: Tomoko Iijima text: Keiko Homma