石井ゆかりの星占い

2021/9/27 - 10/3

今週の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
今週はまず、天秤座水星の、27日の逆行開始です。10月19日までここで逆行しますが、今年のポイントである水瓶座の土星・木星と120度の位置関係の逆行で、去年から今年にかけての一連の流れを振り返ったり、捉え直したり、取りこぼしを取りに戻ったりできるタイミングとなりそうです。特に天秤座は「関わり」の世界で、今は火星と太陽も同座しています。人間関係では「なぜこうなるしかないんだろう?」と思えることがいろいろあります。人間がやっていることなのに、なぜかお互いにどうにもならない、といった不思議な状況に陥ることが多々、あるわけですが、この時期はそうした「どうにもならなさ」と、あえて「人間の力」で闘うことができるのかもしれません。「もうどうにもならない、こうなるしかない」的な展開を、「いやいや、人間同士なんだから、ちゃんとアタマを使い、力を尽くして、なんとかしましょうよ、できるだけ」と、立ち止まって向き合い直すようなことも、今ならできるのではないか、という気がします。

とはいえ、調整は混乱し、誰が敵で味方なのかわからなくなり、関係性がどんどん変転し、昨日の敵が今日の味方、みたいなごちゃごちゃの展開になるようなイメージも湧きます。Aさんと話したら「元凶はBさんだ!」と確信できたのに、ためしにBさんとも話してみたらAさんとCさんの関係こそが問題なのでは、と思えて、頭がこんがらがる! といったことは、生活の中でよく起こることです。誰かがウソをついているというようなことではなく、同じことでも立場が違えば、まったく違う風景が拡がって見える、ということなのだと思います。この時期はコミュニケーションのなかで、そうした「認識の修正・上書き」を何度も繰り返していくことになるのかもしれません。上書きすればするほど確かになるのではなく、「よくわからなくなっていく」のですが、実はその「よくわからない」状態こそが、最もリアルで適切な眼差しだということがあるのだと思います。

論理的になればなるほど、知識が増えれば増えるほど、「よくわからない」状態になっていく。その過程をまずは全部歩き抜くことで、ずっとあとになって、「なるほど、こういうことか!」というイメージを掴むことが出来るのかもしれません。蠍座の金星と魚座の海王星のトライン、火星と土星のトラインなどは、どこか「自然に決まっていく」「迷子のようで、結局はだんだんに出口に近づく」という方向性を示しているようにも思われます。収斂させようとして収斂するのではなく、膨らむだけ膨らんで初めて収斂へ向かう、といった展開が、今の時期の特徴なのかもしれません。

今週はそんな感じです。

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石井ゆかり

ライター。「フィガロジャポン」本誌にて2010年から星占い連載を手がけ、ムック本「石井ゆかりの星占い3」(CCCメディアハウス刊)が好評発売中。そのほか、さまざまな媒体で記事やエッセイなどを執筆し、『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『愛する人に。』(幻冬舎コミックス刊)、『夢を読む』(白泉社刊)など、著書多数。累計発行部数は400万部を超える。



今週の空模様



公式サイト「石井ゆかりの星読み

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