石井ゆかりの星占い

2021/11/8 - 11/14

今週の空模様

こんにちは、石井ゆかりです。
先週、金星と水星も移動を終え、蠍座3星、山羊座2星のぎゅっと濃い配置が出来上がっています。まど・みちおさんの詩に「うそつきは まあ正直者だ」(『もう すんだとすれば』より)というフレーズがあるのですが、それを地で行くような「正直な時間」と言えるかもしれません。多くの人が自分の野心や支配欲に忠実になり、動きがとてもストレートになっていくのです。何がゴールかを自覚できる時であり、物事の判断の軸を他人ではなく自分自身に置ける時なのです。

これまでが天秤座―水瓶座の風の星座に星が集合していて、「客観性」「みんなの合意」「空気」「他者の意向」「関係性」などが注目されていた分、この「自分に軸を置き換える」ことは、かなりビビッドな転換になると思います。みんなが批評家のような言動をしていたのが、今度は「自分は」という主語で物事を考え始める、といったシフトが起こるのです。とはいえ、「考え」はそのように変化しても、言動はいまだ「みんなのため」のように、客観性の殻をかぶっているかもしれません。その意味で前述の「うそつきは〜」のフレーズが思い浮かんだのです。言葉遣いはこれまでと似たようでも、これまでとはまったく別の意図がそこに、詰まっている。そうした変化が起こるのかもしれません。

とはいえ今週は、「真意」を突いてくるような力も働く気がします。水瓶座の強い土星と、蠍座の水星・火星がスクエアを形成するのです。中心を貫かれる感じ、あるいは、鉄を鍛える時に加わる衝撃、といったイメージが浮かびます。対岸には天王星もいて、ガツンガツンと音を立てて岩を割っていくような、非常に硬質な衝撃が感じられる配置です。

今週は「丸く収める」「穏便に済ませる」「なあなあにする」ようなことは、なかなか難しいかもしれません。ガツンと硬いものにぶつかっていって火花が散って、「なるほど、これは硬いな」と手ごたえを確かめるような、そんな度胸が必要なのかなと思います。これは度胸であり、正直さであり、自分自身でものごとに当たろうとする意思でもあるはずです。

今週はそんな感じです。

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

石井ゆかり

ライター。「フィガロジャポン」本誌にて2010年から星占い連載を手がけ、ムック本「石井ゆかりの星占い3」(CCCメディアハウス刊)が好評発売中。そのほか、さまざまな媒体で記事やエッセイなどを執筆し、『12星座シリーズ』(WAVE出版刊)は120万部を超えるベストセラーに。『愛する人に。』(幻冬舎コミックス刊)、『夢を読む』(白泉社刊)など、著書多数。累計発行部数は400万部を超える。



今週の空模様



公式サイト「石井ゆかりの星読み

いいモノ語り
いいモノ語り
パリシティガイド
Business with Attitude
フィガロワインクラブ
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories