こんにちは、石井ゆかりです。
今週に入るとほぼ同時に、星がふたつ動きます。
まず10日に火星が獅子座から乙女座へ移動し、11日に水星が蟹座から獅子座に移動するのです。週が変わると同時に、日々を包む空気がパッと変わるかもしれません。
火星は5月21日から獅子座に位置していました。すでに獅子座入りしていた金星と同座し、「愛と情熱」が華やかに輝いていました。最近では天王星と火星が90度の配置になり、さらに冥王星もちょっと噛んでいて、大変鉄火な形となっていました。バチバチ火花が散るような、その火花が長い時間の中で蓄積された燃料に引火するようなイメージの配置でした。
この火の星座の火星が地の星座・乙女座に抜けていくと、ちょっと落ち着きそう、と言いたいところなのですが、牡牛座の2星と今度は120度、さらに魚座の土星と180度ということで、むしろよりハードでボリューム感が増していくようなイメージも浮かびます。乙女座火星は古く「軍隊」の象意を持つとされていて、この土星のオポジションはかなり気になります。緊張感の強い配置と感じざるを得ません。特に、これで地の星座に4星で、ラインナップもとてもパワフルです。おとなしさや軽々しさが微塵もありません。実質的な力、所有、物理的な力、支配力、実効力。地の星座の文字通りハードな力が「これでもか!」と強調されます。
獅子座入りする水星は、軽やかな空気を纏っています。水星は水の星座ではちょっと調子が悪くなるという説があります。ヘルメスは翼のついたサンダルを履いていますが、この翼が水に濡れると飛びにくくなる、というようなイメージです。水星は理知の星で、水はエモーションです。理屈と感情をごたまぜにすると、ややこしくなるわけです。ただ、情のない知は望ましいものではありませんし、「情報」の文字の通り、どんなニュースにもそれを伝える動機となる情動が存在します。おそらく、両者が近づきすぎて互いを区別できなくなるということが、問題なのだろうなと思います。
こうした状態を抜け出すのが11日の水星獅子座入りです。情と知にほどよい距離が生まれ、かえって手を結びやすくなります。獅子座は表現の星座で、水星がここに入ると、いろいろなことが「わかりやすくなる」可能性があります。クリアになること、スムーズに伝え合えることが増えていきそうです。
週末、蟹座の太陽と牡牛座の天王星がセクスタイルを結びます。牡牛座も蟹座もどちらかと言えば、慣れたこと、すでにあることの中に閉じようとする世界なのですが、太陽と天王星のアスペクトは外界へ向けた「ブレイク」の形です。普段閉じているものがパーンと外に向かって開け放たれるような、ちょっとおもしろい形だなと思います。
冥王星と海王星のセクスタイルに、金星がyodを形成しに向かいます。これも、獅子座金星が「裸の王様」の子どものようなポジションだなあと思います。
今週はそんな感じです。