見た目もごちそう! 和洋スイーツコレクション in 京都。
Gourmet 2018.12.31
定番の和菓子や抹茶スイーツに加え、海外でも注目されるショコラティエの店など、京都は甘いもの天国! 目と舌で堪能できる美しきスイーツをご賞味あれ。
小さく愛らしい甘味を、少しずつ。
甘党茶屋 梅園 三条寺町店
三条寺町店限定の「花点心」¥930。手前左から時計回りに、カラメルフレーバーのあんにカラメルアーモンドと矢車菊をあしらった「あんの束」、抹茶わらび餅、栗の渋皮煮、黒糖わらび餅、抹茶クッキー、お焦げが香ばしいみたらし団子。
甘味の正統を大切にしながらも、時代を取り入れた新しいお菓子作りにも積極的な梅園。好アクセスな立地に誕生した三条寺町店では、店で炊き上げる醤油ベースのタレをたっぷりと絡めたみたらし団子などの不朽の名作に加え、洋菓子のエッセンスを取り入れた新作「あんの花束」が体験できる。まずは新旧の人気者を盛り合わせた限定メニュー「花点心」で、同店の世界観をちょっとずつ楽しんで。
レトロな建物が可愛い。
元食堂を改装。
あまとうぢゃや うめぞの さんじょうてらまちてん
京都市中京区天性寺前町526
tel:075-211-1235
営)10時30分~19時30分L.O.
無休 予約不可
http://umezono-kyoto.com
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名パティシエの緻密なアシェットデセール。
アッサンブラージュ カキモト
ワールドチョコレートマスターズの国内予選の優勝作品でもある「フューチャーミュージアム」¥2,376。ショコラクッキー、セロリのクリームなどを重ねたグラスに、ディルを浮かべたルビーグレープフルーツの温ソースをかけて。酸味とハーブの香り、濃厚なショコラの妙味に感嘆。
パティスリー世界大会での個人優勝をはじめ、多くの受賞歴を持つパティシエの店。大葉など和のフレーバーも揃えたショコラはもちろん、必ず味わっておきたいのがアシェットデセール。アートのような見た目だけでなく、その味わいも目からうろこ! 口あたりも食後感も軽いショコラクリーム、後味がしっかり残るショコラカスタードなど、時間差で異なる香りや味が次々に現れる独自の仕掛けに引き込まれる。アルコールとのペアリングもおすすめだ。
三角形のショコラ(¥324~)はギフトにも。
まるで割烹のようなカウンターシートで提供。
あっさんぶらーじゅ かきもと
京都市中京区竹屋町通寺町西入ル松本町587-5
tel:075-202-1351
営)ショップ:12時~19時 イートイン:12時~17時30分L.O.(スイーツ)、18時~21時L.O.(ディナー)
休)火、第2・4水曜定休
予約不可、ディナーのみ要予約
http://assemblages.jp
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ジェラート店のパフェで、季節を楽しむ。
スギトラ
秋の新作「フォンダンショコラとチョコミントのパフェ」¥1,700。ミルキーなチョコミントと温かなチョコソースを忍ばせたフォンダンショコラ。下層の洋ナシジェラートで爽快感をプラスして。
長年愛されてきた老舗果実店の5代目が手がけるジェラート店。当代はクープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2015で銀メダルを獲得したパティシエで、伝統菓子を解体&再構築したパフェは店の代名詞的存在。ミントチョコ×洋ナシジェラートなど重層的な味と多彩な食感で最後までワクワクさせてくれる。冬季は「タルトタタンのパフェ」が登場。四季折々の旬素材のパフェに注目したい。
寺町通と新京極通を結ぶ路地にある。
口溶けと香りのよさにフォーカスしたオリジナルジェラート(¥400~)はテイクアウトもできる。2階がイートインスペース。
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祇園で本当の“抹茶”の味を知る。
祇園 北川半兵衞
和紅茶など6種から選べるお茶付きの「抹茶のデグリネゾン」¥2600。抹茶スポンジとクリームを折り重ねたケーキや、濃茶のチーズケーキなど抹茶スイーツ計5種の盛り合わせ。
文久元年創業の宇治の茶問屋が満を持し、祇園に日本茶カフェをオープン。日本茶の中でも代々抹茶を専門とする問屋とあって、スイーツに使用するものも最高クラス。抹茶を惜しげもなく使ったチーズケーキやアイスクリームは、香り・渋味・旨味とが完璧なバランスで見事に調和。興味深いのが、契約茶園による紅茶や烏龍茶といった国産茶とのペアリング。互いを高め合う、おいしい関係に浸って。
京町家の2階はバーラウンジのような雰囲気。パーテイションは古い茶箱を再利用している。
ぎおん きたがわはんべえ
京都市東山区祇園町南側570-188
tel:075-205-0880
営)11時~21時30分L.O.
不定休 11時か、18時~21時30分の間のみ予約可
http://gion-kitagawahanbee.kyoto
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数寄屋造りの山荘で、料亭の和甘味を。
無碍山房 サロン・ド・ムゲ
「無碍山房 濃い抹茶パフェ」¥1,300。パフェの主役は、艶めく鮮やかな抹茶アイス。クリーミーでまったりと濃厚だが、後味はさっぱり。添えられたカステラや白玉、小豆、ゼリーとの相性も抜群。
本店はミシュラン常連の料亭、菊乃井。料亭の南側に名物の時雨弁当と和甘味を供する山房が誕生したのは2017年の春。初の試みとなる喫茶では、飲む抹茶の4倍の量を使用した贅沢な抹茶パフェを提供。爽やかなユズとピリッとしたショウガのカステラをアクセントにするなど、素材の個性を重視した味わいは料亭のクリエイションにも通じる。数寄屋造りの空間から望む苔むした庭も美しく、思わず時間を忘れそう。
京町家の2階はバーラウンジのような雰囲気。パーテイションは古い茶箱を再利用している。
むげさんぼう さろん・ど・むげ
京都市東山区下河原通高台寺北門前鷲尾町524
tel:075-744-6260
営)11時~11時30分最終入店、13時~13時30分最終入店(食事)、14時45分~17時L.O.(喫茶)
※甘味の提供は喫茶時間のみ
不定休 喫茶は予約不可
http://kikunoi.jp/kikunoiweb/Muge
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photos:EDDY OMURA, réalisation:SHIHO YOSHIDA