週末に花を飾りましょう。 #04 和の花を、小さな花器でモダンに活ける。

Interiors 2020.02.02

和の花のある暮らしをもっと日常に。温かみがありながらも凛とした趣の和花は、ミニマルに活けることで現代の住環境にもすんなり溶け込む。

花と花がそっと寄り添う、和みの空間を玄関に。

フラワーズ ネスト富吉 泰元さん

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淡い桃色の椿はどんな空間にもなじみやすく、アレンジしやすいのでおすすめ。差し色になっているアミガサユリには、ゼンマイを合わせて春の訪れを表現。和花はまとめて¥3,000~、花器はすべて富吉さん私物

中目黒駅から徒歩5分ほど、駒沢通り沿いに佇む「フラワーズ ネスト」。オーナーの富吉さんの審美眼に適った和洋の花々は、いずれも四季折々の美を宿したものばかり。希少な品種も揃えているので、訪れるたびに花の新しい魅力に触れることができる。今回は、和花を現代のライフスタイルに取り入れる秘訣を教えてもらった。

「モダンと“和”は、相通じるものがあると考えています。和花も余分なものを削り落とし、ミニマルに活けることで、モダンな美が息づきます。花は1~2輪、日本人は奇数を好むので葉は3枚くらいで構成するとバランスよくまとまります。葉の方向で印象が変わってくるので、葉の形状が生きる向きを探ることも大切です。椿だけをきゅっとまとめるのも粋ですが、今回はカランコエをひゅっと出すことで動きを解放してみました。ひとつの花器に入れるのは1~2種まで。花器にはあえて洋のものを合わせるのが気分です」(富吉さん)

いままさに見頃を迎えている椿は、刻一刻と表情を変えるので観賞にはぴったり。同一の椿でもつぼみと開花したものを一緒に飾ると、そこに時の移ろいという物語も加わる。

「椿は、桜の咲く時期まで出回りますが、傷みやすいのでつぼみのものを選ぶといいでしょう。椿は茶花ですから、元々つぼみを飾るのが作法です。玄関に1輪でも飾ると、暮らしが違って見えてきます」(富吉さん)

〈花材〉
椿
カランコエ
アミガサユリ
ゼンマイ

フラワーズ ネスト Flowers Nest
東京都目黒区中目黒1-10-25 フレンドパレス1F
tel:03-3712-1171
営)10時~20時
無休
www.f-nest.com

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photo : AKEMI KUROSAKA (STUH), texte : ERI ARIMOTO

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