片頭痛の時に無視できない3つの症状。
Lifestyle 2025.02.03
アメリカの神経内科医であるバイビン・チェン医師が、片頭痛の症状のうち、迅速かつ徹底的な治療が必要となる3つの症状を挙げている。
インド国立衛生研究所(INSERM)によると、世界人口の15%が片頭痛に悩まされているという。この目に見えない病気は、日常生活に支障をきたすほど激しい頭痛が発生し、時には視覚障害や感覚障害などが引き起こされることもある。片頭痛に伴う症状の中には、その危険性から絶対に注意しなければならないものもあり、SNS上で「ドクター・ビン」というハンドルネームで知られるアメリカの神経内科医バイビン・チェン医師は、そのうちの3つについて紹介している。
1.「雷鳴」頭痛
ひとつ目は、「雷鳴」と呼ばれる重度の頭痛だ。チェン医師によると、「雷鳴」タイプの頭痛は1分以内に「10段階中10の痛み」の閾値に達し、その激しい痛みから「経験したことのない激しい頭痛」と患者は表現するという。「この頭痛でまず疑われるのは、くも膜下出血で、通常は動脈瘤の破裂によって引き起こされます」
チェン医師曰く、痛みの他の原因として、可逆性脳血管収縮症候群(RCVS)や脳静脈血栓症なども挙げられるというが、とにかく我慢できないほど酷い頭痛が起こった時は、直ちに医師にかかるべきだろう。
2.50歳以降に起こる片頭痛
50歳を過ぎると、普段と異なる頭痛は警告サインかもしれない。視力の変化、髪をとかしたときの頭皮の痛み、ものを噛むときに顔の筋肉に痛みがある場合は、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎、ホートン病)の疑いがある。「血管の炎症性疾患で、すぐに治療しないと永久的な失明につながる可能性があります」と医師は警告する。この症状は女性に多く発症するが、発生自体がまれである。フランス保健当局によると、フランスにおけるこの病気の発症率は50歳以上の住民10万人あたり約10人と推定されている。
3.目の異常サイン
まぶたの垂れ下がり、瞳孔の拡大、物が二重や三重に見える(複視)などの目の症状も無視できない。「これは脳動脈瘤が破裂する前に見られるサインのひとつです」とチェン医師。したがって、この場合も緊急に専門医に診てもらう必要があるだろう。
From madameFIGARO.fr
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text: Shapnam Mougammadou (madame.lefigaro.fr) translation: Eri Arimoto