ロンドン近郊の可愛いお宅訪問 まるで絵本の世界! イラストレーターの美意識にあふれたラブリーなお家。

Lifestyle 2024.06.15

"Garden of England(イギリスの庭)"と呼ばれる緑豊かなロンドン郊外ケント地方に暮らすギャンブル五月が、個性豊かなイギリス人の自宅インテリアを紹介。今回はイラストレーター、キャサリンのまるで絵本の世界に迷い込んだかのようなご自宅を案内します。


Step inside Katharine's house.

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文・写真/ギャンブル五月

イラストレーター、キャサリンのおうちは、いつ伺っても自然と笑みがこぼれる、とびっきりチャーミングな空間。小物やアートが絶妙な配置で並んでいて、まるで彼女自身の絵本の世界に迷い込んだかのよう。

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プレイルーム。所狭しと並ぶアートと小物。

キャサリンが築100年のこの家を購入したのは20年前。ロンドンへ電車で通える距離で、海にも近い立地が決め手になったのだそう。「鉄道の建設ブームで国中が湧いていたヴィクトリア時代に、工事に携わる労働者用に建てられた集合住宅の中の一軒だったんですよ」と教えてくれた。長い一日を終えて疲れ果てた労働者が、寝るためだけにこの場所に帰ってきたのであろうと思われる当時の背景に思いを馳せてみる。

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落ち着いたトーンの壁が印象的なリビングルーム。

それにしても壁や棚はもちろん、暖炉の上や窓枠(!)まで、一寸の隙間があろうものならディスプレイとして演出してしまう彼女の手腕には舌を巻く。「好きなものやオブジェクトは隠さないで飾る主義。何かとミニマリストがもてはやされる時代ですけど、私はその真逆をいくマキシマリストですね」

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増築したダイニングルームは人と日差しが集まる場所。

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ダイニングルームのフレンチドアから庭を望んで。

12年前にリフォームし、天窓や庭へ繋がるフレンチドアを付け加えて、日差しがたくさん入る仕様にした。食事はもちろん仕事も子どもの宿題も、一日中のほとんどをこの大きなテーブルのエリアで過ごしていると言う。「夏の間、フレンチドアはずっと開けっ放しの状態で、庭までダイニングルームが広がるのがお気に入りです」

シングルマザーでもあるキャサリンに、将来のプランを聞いてみた。「私の世代はみんな80歳くらいまで働かないといけない予感がするので、リタイアすることは考えられないですね。でも、ずっと好きなものに囲まれた空間でイラストレーターの仕事を続けていければ、それはそれで幸せです!」

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Room Details

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キッチンカウンターも、キャサリンの手にかかればショップウィンドウのよう。

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一人息子のベッドルームは、キャサリンの絵やふたりで作ったアート品であふれていた。

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キャサリンのベッドルーム。ベッド横に空きスペースを見つけて「大変、ここに空間が!」とからかう私。

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バスルームは白で統一。窓枠もディスプレイ場所として利用。

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Profiles of Katharine & her house

家主:
キャサリン (@katharine_mcewen)。アイコニックな人や動物のイラストでロンドン中を魅了するイラストレーター。

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一人息子と暮らしている。

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キャサリンがイラストを手がけた絵本の一部。

キャサリンのアールドヴィーヴル:
アート鑑賞、旅、物作り、家族や友だちと過ごす時間。

インテリアスタイル:
マキシマリスト&エクレクティック(伝統とモダンなど異なる要素を組み合わせるスタイル)。

この家との出合い:
不動産屋のウィンドウに出ていた広告を母が見つけたのがきっかけです。

住んでいるエリア:
ノルマン朝のお城の周りに発展した古代の街、Tonbridge(トンブリッジ)。その城跡は今日も見ることができます。

お気に入りの家具:
前夫の曾祖父が製作したオリジナル品であるアンティークの食器棚。ガレージに数十年放って置かれたところを救い出し、ペンキを一から塗り直して生き返らせた思い入れのある品。「ガラス部分の鳥や蝶の絵や、引き出せるワークトップなど、本当に手の込んだ逸品。何世代にもわたって大事にしていきたいと思います」

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家の構造:
2階建て、2ベッドルーム、1リビング、キッチン&ダイニング、オフィス/プレイルーム。

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text&photos: Satski Gamble

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