パスタは毎日食べても大丈夫? 健康面から医師が解説。
Gourmet 2023.10.28
安価で作りやすく、すぐに食べられるパスタは、世界で最も人気のある料理のひとつである。毎日食べる人もいるほどだ。しかし、これは本当に賢明なことなのだろうか? 管理栄養士と実際のところをチェックしてみよう。
月曜日はラビオリ、火曜日はスパゲッティ、水曜日はマカロニ......毎日パスタを食べるのは本当に合理的なのだろうか? photography: Glasshouse Images / Getty Images
パスタに勝るものはないと多くの人が思っている。パスタは、ボロネーゼ、カルボナーラ、そして人気のジェノベーゼまで、あらゆるソースとよく合う。実際、週7日間イタリア料理の食事を取り入れたいと考えているかもしれない。しかし、本当に毎日摂取しても健康に影響はないのだろうか? 栄養士でもあるファイザ・ボッシー医師がその疑問に答えてくれた。
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エネルギー源である必須デンプン
一般的な乾燥パスタは、通常、硬質小麦粉と水から作られている。「パン、米、豆類と同様、デンプン質の食品に属し、バランスの取れた皿を構成するタンパク質や野菜と同様、毎日の食事に取り入れるべきです」とファイザ・ボッシー医師は言う。したがって、パスタは毎日摂取しても問題ない。さらに、医師は「栄養学的に見ても、パスタは他のデンプン質の食品と同様、とても興味深い食材です。ビタミンBとマグネシウムが豊富で、水で調理すると重要なエネルギー源である炭水化物が生成されます」と述べている。
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量と付け合せに注意する
毎日パスタを食べることは十分可能だが、その量を注意深く管理することが非常に重要である。パスタのパッケージには通常、1人あたり100グラムのパスタを茹でることが推奨されているが、ファイザ・ボッシー医師の意見では、これは体重が70キロ未満の人々には適切でないと指摘している。バランスではなく手を使用して食事量を測定することをおすすめしており、「小さなひと握りで十分」と述べている。
パスタに何を加えるかも重要だ。「バランスの取れた一皿には、デンプン質が3分の1、タンパク質が3分の1、そして野菜が3分の1、あるいは2分の1含まれているのが理想的です」と言う。トマト、クリーム、チーズを使ったソース、特に市販品はたまにしか食べない方が良い。「市販品のソースは脂肪分が多く、甘すぎ、塩分が強すぎます。過剰摂取と運動不足は、高血圧、体重増加、消化器系の問題を引き起こします」とファイザ・ボッシー博士は説明する。
ソースの消費量を減らすため、オリーブや亜麻仁などの植物油を使用すると良い。これらの油は、脂肪酸(オメガ-3およびオメガ-6)が豊富だ。また、レモンや香辛料を活用すれば、バランスの取れた食事のルールを尊重しながら、パスタの味を引き立てられる。
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食べる楽しみにバリエーションを
栄養の面でより質の高い食事を求めたいなら、医師はパスタの種類を変えることをお勧めしている。なぜなら、全粒粉パスタやセミ全粒粉パスタなどのパスタはその他のものに比べ、精製度が低く、より多くの繊維を含んでいるからだ。医師は、「これらの栄養価が腸内運動を促進し、茹でた時の発糖指数が白い小麦粉のパスタよりも控えめになり、つまり血糖値への影響が小さくなります」と説明している。尚、どんな場合でもアルデンテ調理をおすすめしたい。炭水化物が急速に糖に変わり、体内で速やかに吸収されるのを避けるためである。
豆類(ヒヨコ豆、レンズ豆、サヤエンドウ)を使ったパスタも、スーパーマーケットで販売されている。「味は違って少し糖質が高めですが、植物性タンパク質が豊富というメリットがあります」と言う。これは生パスタにも言えることで、生パスタには卵が含まれているため、タンパク源(ここでは動物性タンパク質)が摂取できる。毎日の献立の合言葉は「バラエティ」!
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text: Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi