フィガロジャポン編集部の、ワイン本気飲み! 【読者プレゼント】年末年始を華やかに彩る、編集部厳選のスパークリングワイン6選!

Gourmet 2023.12.26

年末年始はバブルのシーズン! みんなで集まることの多いこの時期は、ポジティブな気持ちになるお酒をチョイスしたいところ。立ち上る泡こそ、ベストチョイス。シャンパーニュとフランチャコルタという、仏伊のトップで気分を高めるのはもちろんのこと、ポストシャンパーニュと噂されるイギリスもこの機会にぜひ飲み比べてみたい。陽気なイメージのアメリカの泡も盛り上がりそう。そして、日本のとっておきもいかが?

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今回は自宅飲み、また手土産にも最適な7,000円以下で購入できる価格帯から6本をチョイス! 記事の最後には読者プレゼントもご用意。ぜひ最後まで読んでください。

ただし注意! 泡だからと言って、最初に飲めばいいわけでもなさそう。我々の飲み比べを参考にしてみて。

今回の試飲参加者:
浅妻千映子 J.S.A.認定ワインエキスパート。フードライターとして雑誌やウェブメディアで取材、執筆する傍ら、ワインスクールのアカデミー・デュ・ヴァンでワイン&クッキングクラスの講師をしていた経験も。好きなワインのタイプは海、汗、火花、キノコ、鉄棒、鉛筆など感じる、ミネラル系。
まりモグ フィガロジャポン編集部、本誌グルメ担当。2021年、J.S.A.認定ワインエキスパートを取得。好きなワインのタイプはブルゴーニュをはじめとした冷涼地系。
編集YK フィガロジャポン編集部、WEBグルメ担当。2023年10月にJ.S.A.認定ワインエキスパートに合格。好きなワインのタイプはイタリアをはじめとした日当たり良好系。

編集YK じゃあ僕、開けますね。泡はまずこの針金を取って......。

まりモグ 針金、かっこよく開けたい。

編集YK これ「ミュズレ」っていうんですよね。

まりモグ それは習わなかったな、私の試験の時には。

浅妻 昔よくこれで、椅子作ったりしなかった? そんな作品を飾っているレストランも多かった記憶が。

編集YK ギター持ってるおじさんみたいなのとか、箸置きとか、カトラリー置きにしている店も。

浅妻 YKさんも知っているなら、ああよかった、昔の話ではなかった。

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まりモグ (ボンっという音)あ、音出ちゃった。フランス人は「天使のため息」とか言ったりしますね。

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「マム グラン コルドン」¥5,489(編集部調べ)

浅妻 最初はマム! シャンパーニュから。

まりモグ 4、5年ぐらい前から、 斜めの赤いリボンラインのところが窪んで、凝ったボトルデザインに。

浅妻 あーもう、シャンパーニュたまらないです。香りからして違います。

編集YK 泡立ちがいい。すごくきめ細かい。

まりモグ あーいい匂い。早く飲みたい。

編集YK 香り、トースト感がありますね。

まりモグ やっぱりシャンパーニュは酸ですかね。ま、最初の1杯だから強く感じるのかもしれん。

浅妻 気持ちがいいわあ〜。ちょっとこう、ハチミツみたいな厚みのある香り。

編集YK そうっすね。なんかとろとろっとした甘さが。

まりモグ その奥に苦みっぽいのもあって。

浅妻 これがマムのスタンダードキュベになるわけですか。シャンパーニュ的には手頃な価格かな。

編集YK ですね。そして何がいいって、成城石井で、必ず冷やしたやつが置いてあるんですよ。僕、結構買ってます。

まりモグ 成城石井、安定感抜群ですね。保存も良く、値段も他より高いということもなく。メーカーの出荷先としても安心みたいですし、こちら消費者としても安心して買える。

浅妻 さて、ここからいろいろ飲むにあたり、とりあえずシャンパンで基準を作っといて。

まりモグ うんうん、これをベースに。飲むと甘みは感じますね。酸味もあるけど、甘みの厚み、みたいな。

浅妻 熟成感っていうことなのかもしれないですね。

編集YK ピノノワール強めというか、骨格がしっかりですよね。いわゆる「男性的」な感じ?

まりモグ ボトルのイメージからしても。

浅妻 そうそう、F1のイメージが強い。男の勝利の酒、のイメージあります。

まりモグ 到達とか、山登った時に山頂で飲む酒。

編集YK セパージュは......、ピノノワール45%、シャルドネ35%、ムニエ20%。

まりモグ あー、割とピノが強めですね。やっぱりイメージ通り、骨格がしっかりしている。

浅妻 シャンパーニュから始めると、この後みんな軽く感じそうな予感も......。

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編集YK じゃあ、イタリア行きます! これ、 フランチャコルタでも変わり種で、読み方を毎回忘れる。1701、「ディッチャセッテウノ」ですね。いまのオーナーが、元々このワイナリーが始まった年号をつけたと。完全有機栽培で、ドイツの「デメター」の認証を取ってます。オーナーのお母さんが、子どもに有機栽培のものしか与えなかったから、ワインも完全に有機栽培。基本、ブリュット・ナチュールしかないっていう。ドサージュ(補糖)は絶対にしない。

まりモグ 結構泡立ちも元気な感じ。わー匂いが......この匂いってなんて言えばいいんですか。いつもフランチャコルタっぽいなって思うんですよ。この苦い匂い。ん。ナチュラルっぽい素朴な感じも。

浅妻 最初に一瞬、クリーミーな香りがしましたが、すぐにいなくなりました。これ、ドザージュゼロにナチュールということも加わり、なんていうか、口当たりがスムースで、喉までスッと、軽い軽い。

まりモグ あー、全然違う。やっぱりシャンパーニュとは。

編集YK もう、すんごい飲めちゃう。あれ、味もちょっと苦くないですか。

浅妻 うん、すごいシャープに感じる。

まりモグ おいしいけど苦味がある。でも料理に合いそう。サラダとかもいいかな。チコリとか。

浅妻 ルッコラ、チコリ、苦味系のイタリア野菜。温度が上がると、少しボリューム出るかな。

編集YK そうですね。変わりそうな予感します。

浅妻 シャンパーニュのような、最初から出る厚みは感じないです。

まりモグ シャンパーニュとは奥行きが違いますね。うんうん。これちょっとあとでまた飲みたい。

編集YK お値段的に今回これが1番高いです。6850円。 クレソンのサラダ で、パルミジャーノ、ガーっとこすってみたいな、前半戦で持っていきたいかなっていう感じですね、この段階だと。

まりモグ あと、こう、口の中をさっぱり流してくれる感じあるから。肉でもビッテロ(仔牛)となら食べたいな。なんかすごく合いそうな気がする!

編集YK それにしても全然甘くないですね。余計なもの何も入れてない、天然酵母だけ。培養酵母じゃないらしい。

まりモグ 日本酒の生酛みたい! おもしろい。

浅妻 温度が上がっても全然ダレないので、ゆっくり時間をかけて飲めそうです。お、少し華やかな香りも出てきた。

編集YK どこかしらに、シャルドネらしさが出てきましたね。

浅妻 いやいや、あっという間にボトルが開きそうな。

編集YK 甘さがない分、飲み疲れはしませんね。

まりモグ ドサージュが多いと、最初はおいしいと思っても、だんだん甘さを感じてきちゃうんですよね。

編集YK そう、おいしいんだけど、ひと口目がやっぱりいちばんになる。

浅妻 これは真逆で、多分3人で飲んだらあっという間。

まりモグ 特に食事と合わせ始めたらスイスイと。

編集YK それこそ前菜向きなのかもしれないですね。

浅妻 食事来る前に開くと思います(笑)。 

まりモグ シャンパーニュ的な複合的な香りはいまのところ出てきていない。

編集YK 天然酵母だからなのか、トーストとか、そういう感じの香りもいまは出てこないですね。

まりモグ 私はこの後、イギリスのスパークリングワインにトーストを感じたいんですけど! ブリオッシュとか。

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浅妻 ではイギリスへ。香りからすると、それなりに厚みもありそう。うん、トースト感じられるかも。

 

まりモグ おお、マムとの対決です。いい線いってます。香りはマムに比べると全体にちょっと弱いかな。

浅妻 あ、すっぱ、すっぱい。飲むと全然印象違うよ!

編集YK 本当だ! レモンそのままかじったぐらいの!

まりモグ セパージュにシャルドネ、ピノ、ムニエ、「レモン」って入ってそうなくらい、レモン汁(笑)。それを生かして、焼肉店で牛タンに合わせたい。

浅妻 香りにはキノコまで感じるのに不思議。

まりモグ やっぱり冷涼地ゆえの酸と言っていいんでしょうか。それとも、あえてこういうバランスにしているのか? だとしたら、バランスをもうちょっと考えた方が......。

編集YK もしくは、ちょっと早摘みなのか。

まりモグ なるほど、それはあるかもしれないですね。セパージュは、シャルドネ、ピノノワール、ムニエの3つ。産地はハンプシャー。海があるところでしたっけ。解説によると、「フランスびいきだったオーナーが1950年代前半にワイナリーを開発。 シャルドネを主体として、31カ月熟成。ほんのりとトーストを思わせる香ばしさ、レモンやリンゴを思わせる爽やかなアロマ」とあります。

編集YK リンゴをそんなにまだ感じてないですね。レモン、レモン。これが癖になるっていう人は、確実にいると思います。

まりモグ 牛タン食べたい。食材の脂をすっきりこれで流したい。

浅妻 ホタテのフライどうですか。

まりモグ カキフライも良さそう。天ぷらのエビも。天ぷらにはこういうスパークリングいいですよね。

浅妻 ビールほどお腹が膨れるわけじゃないし、スッキリして。

まりモグ アナゴにはピノでしたっけ?

浅妻 天つゆにはピノが合う。

まりモグ 少し温度が上がって変わってきました? でも、キンキンの方がいいですよね、これ。

浅妻 どんどん香りは開いていると思う、でもより香りと味のギャップが。温度が上がってもこの酸はハツラツ。

編集YK ちょっとバランスが難しいですね。

浅妻 どんなグラスで飲みたいですか? 思い切り爽やかに細いので行っちゃう? 大きめで行きたい?

まりモグ フルートではない気がする。白タイプか、もう少しふっくらしたのか......。

編集YK 僕は基本、白ワイングラスですね。小ぶりの白用で、卵型みたいな形のものが好きです。やっぱり味と香りをしっかり感じたいので。

まりモグ ピンポイントで、「エスキス」(銀座の2ツ星フレンチ)のめちゃ細長いグラス、好きです。

編集YK ああ、持ってるだけでも緊張感のある(笑)。また時間が経ちましたが、どうですか。

浅妻 酸味は変わりませんが、単体で飲まず、食べ物と合わせるとこの酸味が気にならなくなるのかも。いま、温度の上がったマムを比較して飲むと、マムがブドウジュースのように感じてしまう。

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編集YK では、ちょっと軽やかにカリフォルニアに行きましょう。

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「トースト ブリュット・スパークリング」¥5,280(1名様に読者プレゼント!詳細は記事末尾をチェック)

まりモグ アメリカって、ブレットアンドバターのトースティー&バタリーなイメージですが、どうでしょうね。

浅妻 余談ですけど、ワインの「ブレッドアンドバター」のシャルドネを買った時、裏を見たら「トラディショナルなアメリカの味」というように書いてあって。ああ、もう新世界も「トラディッショナル」と言っていいのかと、少々驚きました。

編集YK こちら、その名も「トースト」です。開けた感じのガス圧は結構強いですね。

まりモグ さすがアメリカ。元気な感じ。

浅妻 瓶内2次発酵ですが、やや泡の溶け込みは......。 

編集YK 気泡、旧世界に比べるとちょっと粒が大きいですね。

まりモグ 色、綺麗ですね。黄色から少し黄緑。香りは、さっきのフランチャコルタみたいな、ちょっと還元的なものありますか?

浅妻 わたし的には、桃の香り!

まりモグ 確かに、口にするとネクターみたいな気がする。

編集YK あ、本当に桃ですね。

浅妻 わいわい飲むにはいいのかも。バーベキューとかで。

まりモグ シャンパーニュほど気取らない。間口が広いです。

浅妻 冷やして、爽やかな白感覚で飲めるかも。グラスとかもそこまで気にしなくても楽しめそう。

編集YK 甘みありますね。しかも結構最初の方からトロピカルな甘みが出てくるっていう。

浅妻 日本酒の吟醸香じゃないですが、ちょっとメロンぽい感じも。

編集YK メロン感あるかも!

まりモグ 酸味が苦手な人もいると思うので、特にそういう人にはおすすめかも。さっきのイギリスが三角形味だったら、こっちは角を削った丸って感じです。

浅妻 しっかり冷やして、そこでシャープさを出すとよりおいしく飲めそう。

まりモグ ですね、キンキンに冷やした方がいいんじゃないですか。

編集YK うん、ガンガン冷やしていい気がします。アメリカ国内で大人気、海外では出回らないと言われていたのに、ついに日本上陸らしいですよ。この泡がシャルドネの「トースト」シリーズ、白は同じくシャルドネの「バター」シリーズ、赤がカベルネ・ソーヴィニヨンの「ジャム」シリーズだそうです。

浅妻 おお! アメリカを感じるには最高。

まりモグ 食前に1杯、ちょっと甘いものにも合う気がする。アペロで。

編集YK カナッペの上に、ちっちゃいフルーツがのっていたり。

浅妻 あ、リンゴジャムがちょこっと、とか。

編集YK このシーズンだと、洋梨も手頃になってきているし。リンゴや洋梨コンポートをちょっと添えた料理も良さそう。

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編集YK 次は同じくアメリカ、「デコイ」どうでしょうね。

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「デコイ ブリュット・キュヴェ スパークリング・ワイン NV」¥3,630(1名様に読者プレゼント!詳細は記事末尾をチェック)

浅妻 大谷選手の犬と一緒に写真撮ってもらいたいですね〜。

まりモグ アメリカでは大人気のブランドですからね、期待も高まります。

編集YK ピノノワール49%、シャルドネ47%、ムニエ4%。メトードクラシコですから、シャンパン方式、15カ月瓶熟です。解説によれば、ドザージュはダックホーンヴィンヤーズで造った、熟成したナパパレーのシャルドネに糖分を加えたものを使用。

浅妻 こういうシャンパーニュあるよね、という香りです。厚みあります。ふくよか。おおっ、飲んでもシャンパーニュ感あるじゃないですか! 

まりモグ ブラインドで出したらシャンパーニュと間違える人もいるかもしれない。

編集YK 泡もかなり細かいですね。 

浅妻 これ、おいくらでしたっけ。

編集YK 税込3630円です。

浅妻 絶対買いじゃないですか。

まりモグ うん、お値段以上。

編集YK 僕もそう思います。ちょっとしたお祝いとか、急に人が来た時とかに備えて冷蔵庫に入れておくのに最高。

まりモグ イタリア、フランチャコルタとイギリス、ハンプシャーは、別の方向に味が向かっていたけれど、これはマムと同じ系列なのでは。

編集YK こないだ「Y by YOSHIKI」のシャンパーニュの記者会見に行ってきたんですよ。その時にYOSHIKIさんが言ってたのが、シャンパーニュはガンガン冷やすんですって。赤白はセラーに入れるけど、シャンパンにだけは、冷蔵庫に入れて冷やして飲んでいると。デコイもその感じで飲んでもいいかなって。

まりモグ 冷えたのを、難しいこと考えないでおいしく飲むのもいいですよね。

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編集YK では残りの一本は日本です。これはロゼですね。

浅妻 東急本店から独立したワインショップで買ったんですけど、定員さん推しの一本。6000円の日本のワイン、普段なかなか買わないと思いますけど、持ち寄りの会でユニークなのを探しているならどうですかって。 

まりモグ 日本ワインで6000円ってね、確かに普段なら、みんな手が止まっちゃうけれども。

浅妻 でも意外とスペックすごいです。ココファームさんのですが、これは余市のブドウ。ピノノワール98%。なんといってもヴィンテージが2016。熟成しないと出てこないの。で、圧倒的に余韻に厚みがあるというお話でした。もちろん瓶内2次発酵。アルコール12.8%。ドザージュゼロです。

まりモグ おお、かわいい色。

編集YK めちゃくちゃ泡立ちが細かいじゃないですか。

浅妻 長く溶け込んでいたものがいま目覚めました、という泡。 あ、香りが。ひね香。農家の風景が浮かんだ。

まりモグ ひね、入ってますね、これ。ちょっと漬物っぽい感じの。ジャケットがそんなに熟成感ある風に見えなくて、かわいい系だから、この香りとのギャップが凄すぎる(笑)。色はチャーミング。サーモンよりもうちょっと濃いか。

浅妻 みりんのような、醤油のような香り。

まりモグ みりん香、しますね。和の味がする。漬物合わせてみたい。

編集YK ごぼうの煮付けとか合うかも。お正月料理行けそうな。ちょっとひね香は強いかな。僕好きですけど。

まりモグ おもしろい。熟成ってひと言で言っても、全然違いますよね。

編集YK この間飲んだボランジェR.D.2008年は、年数かなり行ってるはずなのに、フレッシュ感があった。

浅妻 うん、大手メゾンのヴィンテージはフレッシュ感が保たれて、綺麗です。

編集YK こちらは落ち着きが。

まりモグ 不思議と飲んだ後に、口の周りがマスキングされてます。オリの部分の味というか。好きな部類の味なのだけど、いぶし銀な感じがします。

編集YK そうですね。なんかもうちょっと早めのタイミングでも飲んでみたいなっていう。

まりモグ ピチピチ感はないけど、泡は細かくて綺麗に立ち上る。あてには、いぶりがっことクリームチーズどうですか。

浅妻 いいかも! 野沢菜パスタとか、酸プラス、たっぷりオリーブオイルとか、油脂な感じとも合わせたいかも。チーズでもいいし。

編集YK 和を洋食風に作ってみるっていう。

まりモグ 普通ロゼって考えると、豚肉とか合いそうって思うけど、なんていうか、そっちじゃない。甲殻類も違う。

編集YK スモークチーズ、海苔で包んでみたのはどうですか。この間、ニュージーランドのシャルドネに合わせて海苔チーズいただいたんですよ。意外といける! 合わさって出てくる香りがいいんです。ピノノワールも意外と海苔に合うし。

まりモグ そういうつまみでじっくり腰を据えていけそうです。

編集YK ある程度お酒が入ってから、これ出てきたらいいですね。

まりモグ 最後の締め泡に。食後酒的な余韻を楽しむ。ただ、このジャケットだと、味を知らないと、そういう気分でもないかもしれないけど。ジャケ買いするとイメージが違いすぎそう。ショップの人にはきちんと味を伝えてほしいワインかな。

浅妻 そうだね、瓶から色が透けているわけでもないから。

まりモグ しかも日本のロゼってなるとね、もっと若くて軽くて、甘いかと思う人もいるかも。

編集YK はい、このグルタミン酸的旨味。

浅妻 それを知った上で、持参したい泡。

編集YK ちょっと、ロゼの、日本の泡の概念を覆す感はありますね。6000円でこれを飲めるのって、高くないかもという気もします。2016年の余市のピノ・ノワールとかって指定していくと、そのくらいのお値段しますし。ただ泡とはいえ、最初の一本にはオススメしないかも。

浅妻 今年ここで飲んだロゼは、果実味豊富な南仏が多かったから。こちら、厚みとしてはシャンパーニュクラス。

編集YK 意外と、いちばん癖になるのはこれかもしんない。

浅妻 あ、いまさらですが、解説に「2016はフレッシュで華やかな」。とあります。......もしかして、この瓶が、若干状態悪かったという可能性もあるのか?

まりモグ え。またまた笑

編集YK うーん。おいしいけど、フレッシュで華やかではないですね。 最近流行っている、泡をデキャンタージュするとフレッシュ感が出るみたいな?

浅妻 一応「料理との相性は」を読むと。ホタルイカとワカメの酢味噌和え。スモークサーモンとシギのカルパッチョ。きめ細かいしっとりとした酸とともに果実の甘さ。グレープフルーツ、フランボワーズ。

編集YK 柑橘はあまり感じなかったな......。

まりモグ イギリスのレモン味にも面食らいました。

編集YK そう。だからこそ、このふたつは、強烈なファンがつきそう。10人中2人ぐらい、絶対にもうこれじゃなきゃやっていう人が出そうなタイプです。

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まりモグ では、お待ちかねのおかわりタイム行きましょうか。

浅妻 マムのバランスと安定感。それからイギリスの酸は、1時間経っても健在です。

まりモグ この酸については取材して聞いてみたいですねえ。でも、フランスのシャンパーニュに憧れて造ってるはずなんで。気候的にはシャンパーニュにいちばん近いと思うんですけど。あ、でも、時間が経ったら、酸はそのままだけど、キャラメルポップコーンみたいな味もしてきましたよ! 食事があったほうがいいだろうな。

浅妻 少々甘やかさが加わった。放置しても冷たい感じというか、綺麗というか、いつまでもシャープさがあるのがすごい。で、どこで買えるんでしたっけ?

まりモグ 恵比寿のワインマーケットパーティーです。最近リニューアルしたんですよ!  あ、そうだ、パンを持ってきたのでどうぞ。これ、フランスで買ってきたクリストフ・ミシャラクのパンなんです。

浅妻 わ。チーズも! お土産うれしい。

まりモグ ワインの味も大分変わってしまうと思いますが。パンはね、リフレッシュに。

編集YK おかわりタイムなんでね。食べながらいきましょう。

まりモグ チーズはロカマドゥール。ヤギだ。

浅妻 熟成したとろとろのヤギ!

編集YK あー、チーズが入るとやっぱりワイン、変わりますね。

まりモグ 私はこのハンブルドンを。悪くない。酸味が気にならなくなりますね。

編集YK ほんとだ。これは食中酒ですね。

浅妻 少し油脂のあるものと合わせて酸味をマスキングがベストか。

編集YK トーストもグッと良くなりました。やっぱりカナッペとかと合わせるべき。立食パーティーでキュウリサンドが出たら最高かも。

浅妻 本当だ! すごい厚みが出ましたね。桃感は健在です。

編集YK 僕、桃感があるもの好きです。イタリアのちょっと新しい醸造の仕方で、赤ワインでも桃の香りが出ることあるんですよ。バローロもあるし、キャンティクラッシコも。そういう造り手が出てきてるから、やっぱ桃感があるととっつきやすさがありますよね。

浅妻 おおっ! なんと「北ののぼ」が若返りましたよ! やだ、不思議。フレッシュ感が生まれました。ちょっとあなた、チーズのお化粧でマダムになった? 

編集YK これはラズベリーの香りも。

浅妻 やっぱりチーズはワインをおいしくするのかも。

まりモグ フランチャコルタ、グッと開きました。 

編集YK 香りがひとつだけ違いますね。クラスにひとりだけいる留学生みたいな顔をしている。

浅妻 細くて背が高い。細マッチョな味です。熟成した感じ、土の香りとかも出てきたよ。

編集YK 最初に飲んでもうまいし、奥に置いといてもおいしい。

まりモグ さっき言った、チコリっていうのがいまあんまり欲しなくなった感じ。バランス良く感じます。

浅妻 ワインのシーンって難しいですよね。そう考えると、現実的には、みんなは何も食べずに真剣に向かい合うのではなく、集まって、わいわい飲んで、おいしいねって。

編集YK そんな中で、違和感だけは感じちゃうんですよね。おいしいのがスタンダードで、違和感だけはすごく強く感じちゃう。

浅妻 確かに。状態の悪いのは、いくら値段が高いものでも最後まで残る。

編集YK 次回からは、おかわりタイムのつまみは必須ですかね(笑)

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text: Chieko Asazuma

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