ワインを飲む時に気を付けたい、10のポイント!

Gourmet 2024.02.22

「自分はワインにうとい」と言う人は、ブドウ品種とアペラシオンの違いがわからない、あるいはアロマやタンニンについて語れないという意味で言っているのだろうけれど、まずは基礎の基礎からおさらいしてみよう。

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これだけ抑えれば、今日のワインがもっと美味しく!?

1. キッチンでワインを保管してもいい?

どんなこだわり派でも、内心覚えがあるのでは?キッチンの戸棚、それもオーブン近くの棚に(!)ワインを保管することは誰でもやりがちだ。だが無論、暖かい部屋や温度変化の激しい部屋でワインを保管することは、どんな色のワインであっても良くない。特に劣化しやすいワインならなおさらだ。

2. チーズには必ず赤ワインを合わせるべき?

海外のフランス通の人たちの機嫌を損ねる覚悟で言えば、チーズの盛り合わせ、すなわちプラトー・ド・フロマージュには赤ワイン、というのは神話に過ぎない。はっきり言おう。赤ワインに含まれるタンニンと酸味は、この妙なる乳製品の天敵だ。ここで詳しくは述べないが、ごく稀なケースを除き、赤ワインと相性の良いチーズはほとんどないと言っていい。多くの場合、白かヴァンジョーヌ(黄色ワイン)の方が合う。シャンパンもいいし、スパークリングワインだったらヴーヴレイ、クレマン、ビュジェセルドンのロゼなどがお勧めだ。

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3. シャンパングラスはクープタイプとフルートタイプのどちらを選ぶべき?

お祝いの季節になると出番が増えるのがシャンパングラス。でも何を選べばいいのだろう。クープタイプを選ぶ人は多い。高貴でセクシーな曲線を持つグラス(編集部注:クープグラスはポンパドゥール夫人の乳房の形を模したという説がある)はしかしながら、泡が抜けやすいという弱点を持つ。ではフルートタイプが最強かと言えばそうでもない。細すぎる形ゆえにアロマを存分に楽しめない。オススメはいわゆる「チューリップ」グラス。フルートタイプに開口部は似ているが、もっと丸みを帯びた形をしている。あるいはフィガロ・ヴァンのワインエキスパート兼デギュスタトゥールのエラ・リステールが提案するように、「シンプルなワイングラスでも十分」だ。

4. 赤ワインは室温で飲むべき?

洞窟暮らしをしているのでない限り、そうすべきではない。赤ワインは温度が高すぎると風味を失い、ボケた味になる。前菜からデザートに至るまでの間にグラスの中で温度が上がるのは避けられない。少し冷やし気味の14から15度ぐらいでサーブするのがベストだ。フルーティーな赤ワインであればなおさらだ。冷え過ぎだと感じたらグラスを手で持って軽く温めて。「ただし18度以上にするのは絶対ダメ」とエラ・リステールは言う。「赤ワインは開栓後、冷蔵庫で保管すれば2日ぐらいは大丈夫」というアドバイスもしてくれた。

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5. 古いワインは常にデキャンタージュすべき?

デキャンタージュに関して複数の"学派"がある。一般的に言って大半のワインは空気に触れて"開く"ことで美味しくなる。だが古いワインをデキャンタージュするのは、ワインを空気に触れさせるためではない。このようなワインはすでに長い間、セラーでコルクを通じて呼吸しており、これ以上の酸化は好ましくない。この場合は単に澱(オリ)を除くことが目的だ。エラ・リステールは、「意外に思われるかもしれませんが、若いワインを飲む1~2時間前にデキャンタージュした方が有益です。複雑さが増し、美味しさが存分に引き出されます」とアドバイスする。とりわけ無ろ過ワインで少し澱(オリ)がある時は効果的だ。デキャンタージュは赤ワインだけのものではなく、若い白ワインもこのデリケートな作業を経ることで美味しくなる。

6. ビオワインの方が体に良い?

アマゾンの密林の如く乱立するラベルをひと目見て、正しい選択をできる人は少ないだろう。AB認証(編集部注:Agriculture Biologique=有機農業認証)がついていれば安心と思いがちだが、オーガニック認証のマークがついているワインの方が、なんの認証もないワインよりも体に良いという保証はない。なぜかと言うと、オーガニック認証を取得しているワイン生産者の中には、認証制度で認められている化学肥料等をめいっぱい使用する者がいる一方で、認証を取得していないワイン生産者であっても、ブドウ畑やセラーで最低限の介入しかしていない者もいるからだ。ワイン商、ジャーナリスト、専門ライターらの専門家を信頼しつつ、根気よく自分で調べるしかない。

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7. 甘口ワインはデザート用?

家庭でも高級レストランでも、根強い思い込みのひとつが、甘口ワインは甘いデザート(それが脂肪分たっぷりであってもなくても)と合わせるべき、とされることだ。確かにごちそうの最後は甘いもので締めくくりたいもの。でも溌剌とした白ワインや、凛とした印象のシャンパン、うっとりするような赤ワインと合わせた方が、口の中が甘々になってしまうこともなく、高血糖の発作に襲われるリスクも冒さずに食事を終えることができる。エラ・リステールは「逆に甘口ワインを引き立たせたいなら、食前酒に出して口の中がまだ疲れていないうちに味わったり、あるいは甲殻類と合わせてはどうでしょう。生牡蠣にソーテルヌは驚くほどよく合います」

8. 食前酒にポートワインやパスティスを出すべき?

料理を大失敗したから、みんなの口の中も自分の良心もあらかじめ麻痺させておきたい、と思っているのでない限り、やめた方がいい。アニス風味のパスティスやスピリッツ、その他のリキュールや酒精強化ワインを食前酒に出してしまうと、味覚が鈍くなってしまうからだ。

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9. 著名な産地のワインだけを飲むべき?

有名ドメーヌのキュヴェだけを指名買いする態度はしばしば非難の対象になる。著名アペラシオン(=認定産地)信奉者に対しては、あまり知られていない産地、そして"ヴァン・ド・ペイ "や "ヴァン・ド・フランス "にも目を向けることをお勧めする。一部の意欲的なワイン生産者はブドウ品種の新しいブレンドを試すことに意欲的だ。その結果、フランスのアペラシオンを管理している公的機関、INAO(国立原産地名称研究所)が課す規格を満たさず、アペラシオン対象外となってでも、手頃な価格で創意工夫に満ちたワインを提供している。

10. ワインボトルを立てて保管してもいい?

ワインを立てて保存することはよくやってしまいがちだが、そうするとコルクを乾燥させて位しまう。エラ・リステールも、「ワインをコルクに触れさせていないと、コルクが乾燥し、空気がボトル内に入りやすくなる結果、酸化しやすくなります。とりわけボトル上部の空間が大きいワインの場合はそうなりがちです」と言っている。だから、温度管理のできる専用ワインセラーを購入するゆとりができるまでは、せめてワインは寝かせて保管しよう。

>>関連記事:自宅用のワインセラー、結局何本収納できればいい?
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text : Alicia Dorey (lefigaro.fr)

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