クオリティも味わいも最高！ 世界の瓶内二次発酵ワイン８選。

ワインの中でも特別なのが、シャンパーニュを筆頭に心ときめく"泡"！ 伝統製法によるキリリとした味わい、ナチュラルで優しい泡立ちなど、バラエティ豊か。泡の製法や生産国の特徴を知って、お気に入りを見つけよう。

世界を代表する、瓶内二次発酵ワイン

スペイン／カバ

生産地はカタルーニャ地方。ペネデス出身の生産者ホセ・ラベントスがシャンパーニュ地方で学び、その技術をスペインに持ち帰ったことが始まり。ペネデス地方固有のブドウ、マカベオ、パレリャーダ、チャレッロなどを使用。近年は国際品種のシャルドネも増えている。「カバ」はカタルーニャ語で洞窟や地下蔵を意味する。

イタリア／フランチャコルタ

イタリア北部ロンバルディア州フランチャコルタで1961年に誕生。厳しい生産規定に基づいて造られる。生産地はリゾート地のイゼオ湖畔で、近隣にあるミラノの上流階級の間で大ブレイク、世界中で人気に。ふくよかな果実味と優しい酸が特徴。「サテン」は白ブドウのみを使用でき、瓶内気圧が5気圧以下というフランチャコルタだけのカテゴリー。

フランス／クレマン

フランスでのスパークリングワインの総称は「ヴァン・ムスー」。"クレマン"は厳しい規定のもと、伝統製法で造られた泡のことで、シャンパーニュの5〜6気圧より規定値が少し低く、優しい泡立ちが特徴。アルザス、ロワール、ボルドー、ブルゴーニュなど、それぞれの土地固有のブドウ品種の個性が光る味わい。

---fadeinpager---

ニュージーランド

マールボロやホークスベイなど名醸地から上質の泡が誕生。NZの泡は発展期を迎えたところ。かつてのカリフォルニアのようにシャンパーニュメゾンも参入し、進化の予感。世界的に評価の高いソーヴィニヨン・ブランの泡も注目だ。

アメリカ合衆国

アメリカの泡の筆頭は、やはりカリフォルニア。冷涼なソノマでは上質のシャルドネやピノ・ノワールが栽培され、素晴らしいスパークリングワインを生み出している。大手シャンパーニュメゾンの進出も活発化している。

南アフリカ

進化を続けるワイン産地として注目度大。南アフリカ産ワインの向上を目的に、伝統製法を参考として制定した規定「メソッド・キャップ・クラシック（MCC）」により品質は格段に向上。エレガントなワインが増えている。

イギリス

ここ20年でイングリッシュスパークリングワインは大躍進。サセックス州やケント州など南東部で、酸味あふれる品格ある泡が誕生。ロンドンのラグジュアリーホテルのアフタヌーンティーの定番に。品種はシャルドネやピノ・ノワールが主流。

ドイツ

泡の中でも特に高品質なカテゴリーがゼクト。国産ブドウを使う「ドイチャー・ゼクト」、使用ブドウの生産地が決められている「ゼクトb.A.」などがある。ドイツが原産地といわれる品種のリースリングなどが用いられ、華やかな香りが魅力。

＊「フィガロジャポン」2025年2月号より抜粋

＞＞＞「瓶内二次発酵」「シャルマ方式」「アンセストラル方式」スパークリングワインを生み出す、３つの代表的な製法とは？

＞＞＞「ブリュット」「ヴィンテージ」「ブラン・ド・ブラン」......シャンパーニュ用語を覚えれば、選択肢が広がる！