【フィガロジャポン35周年企画】 【読者プレゼント】シャンパーニュのグラン・クリュ、アイ村の魅力が詰まった「ラリエ」の魅力とは?
Gourmet 2025.12.02
2025年3月、創刊35周年を迎えたフィガロジャポンでは、「アールドゥヴィーヴルへの招待」をテーマに読者の皆様にさまざまな体験を提供していきます。今回はシャンパーニュの17しかないグラン・クリュ(特級畑)のひとつ、アイ村にあるシャンパーニュメゾン・ラリエの秘密に迫ります。特別なプレゼントもご用意しました!

「球のような」「ふくらみのある」ワインが生まれるアイ村。
フランスのワインブドウ栽培の北限、シャンパーニュ。冷涼な気候はブドウの中の酸を引き立て、石灰質土壌から生まれるミネラル感は硬質な味わいを生み、瓶内二次発酵で生まれる繊細な泡はあらゆる人を魅了する輝きに満ちている。世界各地にスパークリングワインの銘醸地が誕生したが、シャンパーニュはその歴史と文化において、やはり圧倒的な存在感を誇っている。
そんなシャンパーニュの中でも、「グラン・クリュ(特級畑)」を名乗れる村は17に限られる。そこで採れたブドウに独自の風格を感じられるような、テロワールの特徴が顕著に現れるワインを産む土地......。アイ村はそんなグラン・クリュのひとつだ。
シャンパーニュ地方を東西に流れるマルヌ川の流域にあたるヴァレ・ド・ラ・マルヌ地方、その東側に位置するのがアイ村だ。渓谷に位置するため気温は低いものの、南向きになだらかな斜面が広がり、ブドウには陽光が降り注ぐ。マルヌ川の影響により石灰、粘土、砂利が複雑に混じり合うモザイクのような土壌を織りなしている。
この環境によって、冷涼地を好むのに栽培が難しい黒ブドウのピノ・ノワールの名産地として名を馳せ、しばしば「球のような」「ふくらみがある」とも評されるワインが生まれることになった。ボランジェ、アンリ・ジロー、ゴッセといった名だたるシャンパーニュメゾンが本拠地を置き、モエ・エ・シャンドンが多くの自社畑を保有する......シャンパーニュの黒ブドウによる「ボディ感」を支える一大拠点がアイ村なのだ。
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誕生120年を迎える、アイ村育ちの「ラリエ」。
そのアイ村に1906年に設立されたのがラリエだ。
創業者ルネ・ラリエはアイ村の美しいテロワールを最大限引き出すことに情熱を注ぎ、彼から数えて5代目となるセラーマスターのドミニク・ドゥマルヴィルが率いる現在もその哲学は変わっていない。来日したドゥマルヴィルは、ラリエのシャンパーニュ造りをこう語る。
「ラリエを生み出すのは4つの要素です。ピュアであること、フレッシュであること、凝縮感があること、そして深みがあること。これらを踏まえ、それぞれのキュヴェごとに味わいを生み出していくのです」
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確かな力強さを感じる、ラリエのシャンパーニュ
通常シャンパーニュは複数の品種、複数の収穫年、そして複数の畑で採れたブドウをアッサンブラージュ(ブレンド)するスタイルが一般的。リザーヴワイン(前年までに収穫されたワイン)の比率を高めることにより、メゾンが目指す安定した味わいを得ることができる、というメリットもある。
それに対してリザーヴワインの比率を少なくすることで、テロワールの個性とともに収穫年のニュアンスを取り入れることを目的としたのが、ラリエの「リフレクションシリーズ」だ。来日したドゥマルヴィルの案内の元、エスプリ・セー・ケイ・ギンザでのディナーの席でテイスティングが行われた。
「2021年はラリエのチームに入り、栽培から醸造まで全ての工程を手がけた初めてのヴィンテージでした。春先は涼しいけれど湿気が多く、カビや病気の被害も出ていました。ところが夏の終わりは一転、とてもいい気候に恵まれ、収穫量は少ないながらもハイクオリティなブドウを収穫することができたのです」
そう語るドゥマルヴィルの言葉通り、シャンパーニュ・ラリエ R.021はピュア、フレッシュ、凝縮感、深みが絶妙なバランスで揃っている。グラスを嗅げばライムやマンダリンといった爽やかな柑橘を感じ、口に含むとそのフレッシュさに驚く。ちょっとした塩味を感じた後、立ち上ってくるのは力強いピノ・ノワールのストラクチャー、そしてムニエの青リンゴを思わせる柔らかさだ。余韻にはブリオッシュやヘーゼルナッツといった熟成感を感じ、口の中にドラマが生まれる。
ドゥマルヴィルがリフレクションシリーズに新たに加えたのが、ロゼのラインナップだ。
「これまでもラリエはロゼシャンパーニュを造っていたのですが、21年の収穫時に『このヴィンテージを記録したロゼを造りたい』と思ったのです。R.021のシャンパーニュをベースに、別のグラン・クリュであるブジー村のピノ・ノワールの赤ワインを加える形で、タンニンによる『苦味』が寄り添います」
グラスに注がれたワインは鮮やかなサーモンピンク。サーブを担当してくれたエスプリ・セー・ケイ・ギンザの中島一希シェフソムリエは、あえて大ぶりのグラスでシャンパーニュを提供した。
「大ぶりのグラスで空気を含ませることで、よりこのシャンパーニュの香りを楽しめるはずです。もし1本で料理を通すなら、前菜は少し下げた温度から始めて、メインの肉料理には16℃くらいまであげてもいいと思います」
ブラッドオレンジ、金柑といったしっかりとした柑橘の香りに、チェリーやラズベリーのような赤い果実の香り。口に含むと、先ほどのR.021によく似ていながら、ボディ感はこちらの方がしっかりとしており、そして余韻に心地よいビター感がある。タンニンのニュアンスは肉料理とも相性が良い。ディナーでは仔鳩のロティをペアリング。鳩の血液のニュアンスと、ピノ・ノワールの鉄分のような要素が見事に寄り添う。もし食後に合わせるなら、チョコレートをつまみながらビターなニュアンスを重ねていくのもおもしろいだろう。
そしてラリエが所持する最上の区画のブドウだけで造られたプレステージキュヴェが「シャンパーニュ・ラリエ ウヴラージュ グラン・クリュ」だ。ドゥマルヴィルはこのキュヴェについて笑顔でこう話す。
「ウヴラージュとは精密に作り上げられた『手作りの作品』という意味があります。ラリエのメゾンに伝わる職人技を継承し、自社で所有するグラン・クリュの『レ・スー』(アイ村)、『レ・ユロー』(オジェ村、コート・デ・ブラン)、最上級のふたつの区画で収穫したブドウのみで造り上げるのです」
瓶内二次発酵の際にも、独自のプロセスを取り入れている。デゴルジュマン(澱引き)の際に便利な王冠での打栓をせず、1960年代まで主流だったコルク栓による熟成を実践しているのだ。圧倒的に手間はかかるものの、コルク栓使用のボトルは熟成中にも微量に酸素を取り込むことで、緩やかに変化を遂げていく。
「酸化による華やかな熟成感があり、ピノ・ノワールの力強いニュアンスを感じられます」と中島シェフソムリエ。ジンジャーブレッドのようなスパイス感と酵母感を併せ持つ複雑さ、デリケートなテクスチャー、そしてなお残る白亜質土壌のミネラル感......。この日のペアリングに選んだのはリードヴォー(仔牛の胸腺)。「卵黄を使った濃厚なソースをぜひ合わせてみてください。」と中島ソムリエは語る。ひと口含むと、溌剌とした酸味にフレッシュ感を覚えつつ、ピュア、凝縮感、深み、全ての要素がまろやかに、確かに組み合わさっているのを感じる。余韻はひたすらに長く、呼吸さえ愛おしくなる......。シャンパーニュを飲む、という行為そのものに祝祭感があるのだと感じるグラスだった。
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シャンパーニュ・ラリエを35名の読者にプレゼント!
アイ村というグラン・クリュに想いを馳せるラリエのシャンパーニュを、35名の読者にプレゼント!
記事内で紹介したR.021、R.021 ロゼ、ウヴラージュ グラン・クリュのほか、アイ村で造られたシャルドネも使用している興味深い「ブラン・ド・ブラン」、気候変動の影響を感じたという熱く乾燥した2014年のヴィンテージのみで造られた「グラン・クリュ ミレジム 2014」、アイ村の単一区画で造られたシャルドネだけを使用した「ロリドン グラン・クリュ」もラインナップ。
年末年始のパーティや特別な日のディナー、歓送迎会のシーズン......グラン・クリュのテロワールを纏うラリエのシャンパーニュをぜひ味わってみて。
【応募商品】
・シャンパーニュ・ラリエ R.021 750ml:18名様
(うち6本はセラーマスター、ドミニク・ドゥマルヴィルのサイン入りをランダムでプレゼント)
・シャンパーニュ・ラリエ R.021 ロゼ 750ml:6名様
・シャンパーニュ・ラリエ ブラン・ド・ブラン 750ml:6名様
・シャンパーニュ・ラリエ グラン・クリュ ミレジム 2014 750ml:2名様
・シャンパーニュ・ラリエ ロリドン グラン・クリュ 750ml:2名様
・シャンパーニュ・ラリエ ウヴラージュ グラン・クリュ 750ml(ボックス入り):1名様
【注意事項】
●応募締切は2026年1月5日(月)23:59までとさせていただきます。
●当選の発表は賞品の発送をもって代えさせていただきます。 商品の発送は1月中旬を予定しております。
●ご応募はフィガロワインクラブ会員の方限定となります。会員登録がお済みでない方は「ご応募はこちら」から会員登録のうえ、ご応募ください(登録無料)。
●ご応募は日本国内在住の20歳以上の方に限らせていただきます。
●本プレゼントキャンペーンにご応募いただいた際は、当サイトの定める個人情報保護方針に同意いただいたものといたします。
●送信完了した応募内容の変更はできません。
●登録フォームにご記入不備のある場合は、当選権利の無効・取り消しとなる場合がございますので、ご注意ください。
●応募者多数の場合は厳正なる抽選のうえ、当選者を決定いたします。
●ご記入いただいた個人情報は賞品の発送に限り使用させていただきます。
●当選抽選結果に関するお問い合わせにはお答えいたしかねます。
●ご応募はひとつのプレゼントに対しておひとり様1回までとさせていただいております。2回目以降のご応募は受け付けられない設定となっております。
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フィガロJPカルチャー/グルメ担当、フィガロワインクラブ担当編集者。大学時代、元週刊プレイボーイ編集長で現在はエッセイスト&バーマンの島地勝彦氏の「書生」としてカバン持ちを経験、文化とグルメの洗礼を浴びる。ホテルの配膳のバイト→和牛を扱う飲食店に就職した後、いろいろあって編集部バイトから編集者に。2023年、J.S.A.認定ワインエキスパートを取得。
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