北陸の地へ、伝説のシェフが手がけたフレンチを目指して。【福井県坂井市|オーベルジュほまち 三國湊】
Travel 2025.04.03
旅の楽しみといえば、その土地ならではのグルメ体験。地元食材を生かし、創造的な料理と丁寧なホスピタリティでゲストをもてなすオーベルジュを目的地に、グルマンな旅の計画を立てよう。
オーベルジュほまち 三國湊
[ 福井県 ] 坂井市
えちぜん鉄道三国芦原線三国駅から徒歩約5分。小松空港からは車で約1時間。町中に、リノベーションした9棟の一軒家が点在。写真は「千鳥」の棟。
伝説のシェフと北陸食材の優雅なマリアージュ。
北前船の寄港地として栄え、廻船問屋や土蔵、遊郭などが立ち並んでいた三国湊。町を歩くと、その歴史が随所に感じられる。享保4年から続く和菓子店が日常に溶け込み、三國神社を中心に300年近く続く三国祭は地域の心の拠りどころだ。2024年に完成したほまちは、この三国の町全体を舞台にした地域分散型ホテル。三国に伝わる「かぐら建て」という独自の建築方式をモチーフに、古民家をリノベーション。ベッドに寝転がると江戸時代の梁が目に飛び込んできたりと、意匠を凝らした建物は旅人を飽きさせない。
明治初期の建物を活用した「松皮菱」の棟。
タテルヨシノ 三國湊は、かつての土蔵が個室に。ディナーコース(¥19,360)は外来利用可。
「千鳥」の2階には、三国祭で巡行する山車を観覧するための小窓が付く。
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町と町に溶け込む宿泊施設も魅力だが、この宿のハイライトはグルメ。というのも、レストランを監修しているのはフランス料理界の巨匠、吉野建シェフだから。何度もこの地を訪れ、食材探しに尽力。ディナーでは、サバのへしこを使ったアミューズや、県外に出回ることが少ない若狭牛、地元のジビエを使ったメインなどが登場する。1970年代に渡仏してジョエル・ロブションを師とし、今日まで第一線で活躍する吉野シェフの料理は、バターとビネガーを使ったブールブランソース、肉に添えた赤ワインソースなど、酸味やコクが共存したソースにフレンチの真骨頂を感じられる。越前蕎麦とブランドトマト「越のルビー」のソースを合わせた前菜は、この地でなければ生まれなかった渾身の一品。ブルゴーニュ版ポーチドエッグ「ウフ・アン・ムーレット」で始まる翌朝まで、フレンチのエスプリと北陸食材のマリアージュに浸りたい。
アミューズは、ウニクリームをのせた卵、サバのへしこで巻いた小イモ、カニのクロケット。
前菜のカリフラワームース。ムースの下にはコンソメジュレとホタテ、フォアグラのスライスが潜み、旨味と塩味が重なり合う。
地元の蕎麦に越のルビーのソースを添えて。蕎麦の香りとトマトの酸味が絶妙。
年間500頭ほどの希少な放牧牛、若狭牛を使ったメイン。ワインペアリングは4杯¥8,000
コース仕立ての朝食。手前はメインの「ウフ・アン・ムーレット」。ソースにブドウの甘味を感じる、赤ワインを使ったブルゴーニュの郷土料理。
オーベルジュほまち 三國湊
福井県坂井市三国町南本町3-4-39
0776-82-0070
全16室 全室バスタブ付き 1名¥50,000~(1室2名、2食付き)
レストラン「タテルヨシノ 三國湊」
営)17:30~、20:00~ ※一斉スタート
不定休
要予約
https://www.homachi.jp/
*「フィガロジャポン」2025年3月号より抜粋
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photography: Tomoko Arai