グルメなパリ、食の話題は新しいフレンチー・ピガール。
Paris 2020.07.21
“Frenchie(フレンチー)”という名前に誰もが2区のニル通りを思うのは、この通りにシェフのグレッグ・マルシャンが2009年にレストランのフレンチー、ついでフレンチー・ワイン・バー、そして昨年ストリートフードのフレンチー・トゥ・ゴーを開いたからだ。その彼がニル通りを離れて、9区のSOPI(ソピー/サウス・オブ・ピガールの意)地区に新しいレストランをオープンした。その名は「Frenchie Pigalle(フレンチー・ピガール)」。


ル・グラン・ピガール・ホテルの1階に、シェフのグレッツ・マルシャン(写真右)がオープンしたフレンチー・ピガール。photos : Karel Balas
季節の素材にインスパイアされる彼の料理は新しい店でもクリエイティブで、前菜からデザートまで、よりミックスとひねりが利いている。乳飲み子羊や鴨のローストといったパリっ子たちにとってのコンフォートフードもメニューに並ぶいっぽうで、リ・ド・ヴォーのナゲットといった、彼の表現を借りると“セクシー・トラッシュ”な料理も。
これがセクシー・トラッシュを代表する仔牛の胸腺肉のナゲット。photo : Geraldine Martens
ワインが進むあれこれ。photo : Geraldine Martens


何料理とカテゴライズできないユニークな味を楽しんで! photos : Geraldine Martens
場所は2015年にオープンしたホテルのル・グラン・ピガールの1階。ここの内装を手掛けたのはドロテ・メリクソンで、フレンチー・ピガールもグレッグによって彼女にデザインが委ねられた。グリーンの大理石のオープンキッチンが印象的なスペース。シェフの料理に合わせ、ドロテは自然素材をインテリアに用いている。彼女はグラフィックなセラミックの壁をイメージし、その製作をグレッグが食器を任せている人気陶芸家のマリオン・グローに依頼した。開放的でカジュアルな雰囲気にあふれ、もちろんいまの時期欠かせない衛生面での安全も保証しての開店。早くもソピー・ボボたちの溜まり場に。


ドロテ・メリクソンが独特な色遣いと美しい素材で作り上げた店内。photos : Karel Balas
Le Grand Pigalle Hotel
29, avenue Victor Massé
75009 Paris
営)18時30分〜23時
休)なし
www.frenchie-pigalle.com
réalisation : MARIKO OMURA