彫刻家ジャコメッティの魅力を新たな視点で。アールデコ様式の愛らしい美術館。
Paris 2025.07.05
芸術家のアトリエや貴族の邸宅を改装した、こぢんまりとした美術館は街角のいたるところに。庭園を散策したり、カフェでひと息ついたり、通いたくなる愛らしい魅力がたくさん!
Giacometti Institute
ジャコメッティ・アンスティチュ〈14区|モンパルナス〉
日常のものをテーマに描いたモランディとジャコメッティ。シンプルなアプローチと深い内省を通じて、ふたりの作品が共鳴する企画展。
作家同士の対話が生む、ジャコメッティの新たな世界。
スイス生まれ、長くパリで暮らした彫刻家アルベルト・ジャコメッティ。アールデコ様式の愛らしい小さな美術館は、ジャコメッティの自宅兼アトリエを復元したもの。ここでは財団が所有していた石膏像や絵画、ドローイング、写真、貴重なアーカイブ資料を収蔵し、ジャコメッティの人生を振り返ることができる充実のコレクションだ。
アトリエを再現した空間に絵の具やブラシなどの私物も並ぶ。
また、極限まで長く細く削ったような人間の彫刻作品で知られる彼の革新的でミニマルなスタイルは、後に続く多くのアーティストに深い影響を与えてきた。ここでは、イタリアの画家ジョルジョ・モランディや現代作家ペトリット・ハリライなど、多彩なアーティストの企画展も開催し、ジャコメッティの作品と対峙させて展開。時空を超えた作家同士の対話を実現させることで、新たな視点で魅力を提示してくれる。
驚くほど小さな作品に、人間の本質を追求するジャコメッティの姿勢が映し出される。
開催されていた現代作家ペトリット・ハリライの企画展(会期終了)。
ジャコメッティ・アンスティチュ〈14区|モンパルナス〉
5, rue Victor Schoelcher 75014 ★GoogleMap
01-44-54-52-44
Ⓜ︎DENFERT-ROCHEREAU
開)10:00~17:20 最終入場
休)月、1/1、5/1、12/25
料)一般 9ユーロ
https://www.fondation-giacometti.fr/
*「フィガロジャポン」2025年5月号より抜粋
●1ユーロ=約170円(2025年7月現在)
●日本から電話をかける場合、フランスの国番号33の後、市外局番の最初の0を取ります。フランス国内では掲載表記どおりかけてください。
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photography: Mari Shimmura editing: Momoko Suzuki