
パリ2区☆ Passage du Grand-Cerf
<パリブログ:Paris Quotidien>
ケーコ的パリ再発見な歴史散歩。
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あ、このお店懐かしい!!と一気に記憶が蘇ったのは、パリ2区にある、歴史と魅力をたたえた 『Passage du Grand Cerf』(パッサージュ・ドュ・グラン・セルフ)。
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1825年「Hôtellerie du Grand Cerf(大鹿亭)」(王立郵便馬車の終点)だった建物が取り壊され、パッサージュの開業年は正確にはわかっていないそうですが、おそらく1835年ごろに開かれたとされるパッサージュです。
調べみるとこのパッサージュの歴史は、サン=ドニ地区の歴史と密接に結びついており、1830年当時、この地区はパリでもっとも庶民的で産業の盛んな地域で小さな工房や工場が集まっていました。
やがて、より豪華なパッサージュが現れたことで衰退したものの現代のクリエイター向け空間として復活し、現在はジュエリーやファッションのクリエイター、ギャラリー、手工芸、インテリアショップなどが集まる人気パッサージュ☆
全長約113~117m、幅約3m、そして注目なのが天井の高さ!
驚異の11.8〜12mで、パリの回廊でも最も天井が高い部類だそう。
金属と鉄骨の2層にわたるガラス張りのファサードに、賃貸・住居は3階以上に配置された構造。
部分的に金属を用いた構造のおかげで、2階まで全面ガラス張りのファサードを設けることができ、住居部分は3階から始まっており、このことからもこのパッサージュは高級品の販売よりも製造や職人仕事の場として作られたものだと。
商業+住居混在型パッサージュの典型ですが、工房向けに特化していた点が珍しい。
光を最大限に取り込むことで、ジュエリー・木工・装飾品などの手工業に最適だったということで、今もそういったお店も多く、工芸や手芸好きにはたまらぬスポット☆
不器用な私は編み物も洋裁も全くできないけれど...。
豪華なパッサージュ、例えばギャルリー・ヴィヴィエンヌなどと比べると装飾は控えめ、鉄とガラスの機能美を活かしたシンプルなデザインで、構造そのものが美しさを持っていることに改めて気がつきました。
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どのお店も看板がユニーク、可愛い。
手芸教室なども開催されているようですね。
鹿や猪の頭部剥製などもそこかしこ。
改めてゆっくり訪れたことで、Passage du Grand Cerf は鉄骨とガラス時代への移行期を感じる建築だったこと、職人向けに光を最大限取り入れた構造美、今訪れても魅惑的なパッサージュであることを再認識しました(^_−)−☆
*****A Little Side Note*****
友人のmaison de campagneへ。
普通に剥製があるところがさすがフランス!?
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