
朝からルーヴル☆
パリ1枚☆
以前暮らしたアパルトマンの最寄りパン屋さんがパリ、イル・ド・フランスエリアのクロワッサングランプリに輝いていた☆
普通に美味しいと思って食べてたけど、改めてグランプリだと思って食べたら感激は違うのか?!
何事も思い込みや先入観で印象が変わるのかも…。
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パリでしばしば経験している建物全体の断水で今日は朝からキッチンもトイレも使えなくなる。
そんな日は私は美術館へ避難。
空調は効いてるし、トイレの心配もなく、カフェ&レストランもあり。
そして作品たちを長々楽しむならやっぱりココだ!とやって来たルーヴル美術館(Musée du Louvre)。
ピラミッドを望みながらCafé Marly (カフェ・マルリー)でプチデジュネ。
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/le-cafe-marly.html )
ちょっと優雅な気持ちで朝ごはんを食べた後、人気代表作品の人混みが予想されるエリアは避け、あまり人のいないところに。
と思って入ったのは、先月10日まで開催されていたいたパステル画の特別展。
他にお客さん無しの貸切状態は、チケット売り場の混雑ぶりからは想像できない別世界な静寂。
展示作品の多くは肖像画。
ちょっと新鮮に感じられたのは、普段目にすることが多い肖像画は油絵が多いので、こういう優しい色彩のパステルで描かれたものは印象が違って見えました。
(Marie-Anne-Huquierの肖像画)
時代や国によって美人の基準は違うけれど、この人は現代で会っても絶対綺麗!美人!と思う肖像画にで出逢うと、実際この人はどんな風に生きた人生だったのだろう…とあこれ妄想したくなる。
(Mary-Jeansと息子二人)
右の子を見て男の子だろうと思ったら、やはり二人は息子。
ロココ時代から20世紀近くまでヨーロッパでは男児が6、7歳になるまで女児とほとんど変わらない服を着せていました。
その理由には諸説あり、男子の方が死亡率が高く、死神の目をくらまそうと少女の服を着させた説、貴族の仮装趣味説、懐古趣味説など。
でも日本でも平安時代頃から魔除けの護法として魔物から男児を守るために女児の格好をさせる風習があるので、これは世の東西を問わないこと。
「もう一つ食べる?」と、プニプニの手で持ったさくらんぼ。
何気ない一瞬が幸せな時間として描き留められ、見ていてちょっと癒されました。
ルーヴルに来たら立ち寄っておこう!といつも思うのが、古代オリエントセクション。
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-138.html )
いつ来ても比較的空いてて、ちょっと待てば貸切になる瞬間も。
淡いブルーの壁画装飾は一点一点ユニーク。
古代エジプトコーナーへ。
あら、前からこんなものあったっけ?と近づいて入ってみると、
それはサッカラから出土した「アケトヘテプのマスタバの礼拝堂」 (紀元前3800-前1710年頃)。
毎回思うことですが、紀元前3800年って…どんだけ古代なんだ!?と全く見当もつかない時代。
またそんなものをこうして組み立てて展示しているルーヴルの凄さ。
古代エジプト人が見ていたものを今自分が見ていると思うとやっぱりロマンを感じずにはいられない。
たった一体で、それほど大きくもないのに存在感を放っていた彫刻は、「ホルス神の彫像」(紀元前1069-前664年)。
ハヤブサの頭と人間の体を併せ持ったホルス神。
元々は金で覆われていたそう。
次々に難問ななぞなぞを出されそうなスフィンクスたちの前を通り、
大スフィンクスにご対面。
しばし見つめ合って休憩。
ルーヴル美術館、やっぱり広い…。
目的なく気ままにいくつかのセクションを見ているだけで1万歩超え?!
迷い込んだのは、王&皇帝の特別展。
ズラリと並んだのはおそらく16世紀に作られたとされるユリウス・カエサル(シーザー)のミニ胸像12個。
頭部分がそれぞれ異なる天然石で作られていてなんだかモダンアートのよう。
最近色石ジュエリーが気になる私としては、かなり惹かれました♡
フランスで皇帝、ヒーローといえば、やはりこの男、ナポレオン・ボナパルト。
肖像画の多くは「稀代の英雄」イメージのものが多い。
フランスではその人気ぶりを感じることが度々ですが、やはり理由は彼の人生がどこまでもロマンティックだから?
当時辺境のコルシカ島の貧乏貴族に生まれ、容姿に恵まれず、学業不振。
そんなこんなで小さい頃から差別もされたとか。
にも関わらず、ハングリー精神からなのか?上昇志向で野望は大きく、天才的な軍事の才能で連戦連勝、ついに皇帝に。
そしてヨーロッパ中を戦争に巻き込み、プライベートじゃ愛人多数、英雄色を好みまくり。
でも結婚は家柄。権威のためにジョセフィーヌを部下の将軍に押し付けてハプスブルク家のお姫様と強引に結婚しちゃうあたりが成り上がりっぽい。
やがて戦争に負け始め、皇帝を引きづり下ろされ島流し。
それでもまさかの復活、急進撃。するも百日天下。再度引きづり下ろされ、最期はセント・ヘレナ島で死を迎える…。
勝ったり負けたり、恋したり、裏切ったり裏切られたりとドラマ以上にドラマティックな人生は一瞬も退屈する暇などなかったのだろうな…と思います。
ナポレオンは男性ファンが多いと何かの記事で読んだことがありますが、全てを盛り込んだような大スペクタル人生は男たちを魅了するのかも?!
と言うわけで、最後に常設展示の「ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠」を鑑賞。
とにかく大きなこの作品は、縦6.2メートル、横9.8メートル。
床に置いたら60平方メートルなので、ちょっとしたマンションサイズ?!
絵の中に入っても溶け込めそう。
ジャック=ルイ・ダヴィッドが製作したこの作品にナポレオン自身も大満足だったそうで、
「大きいものは美しい。多くの欠点を忘れさせてくれる。」
そんな言葉を発したそうですが、小柄な彼が言ったとなると意味深長…。
初めて見たときはその大きさに圧倒されるばかりでしたが、この人がナポレオンのママ、この人がドラクロワの実の父と言われる外務大臣タレーラン?!ちゃっかり画家本人も描かれる!などなど見るほどに描き込まれた人物たちが興味深くなる一枚です。
(詳しくはウィキペディアのこちらをご参考に→ https://ja.wikipedia.org/wiki/ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠 )
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